心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

高山植物と湿原歩きを楽しむ 湯森山から乳頭山への縦走(3)

2017年07月26日 | 東北の山


湯森山(1,472m)・笊森山(1,541m)・乳頭山(1,478m) (つづき)

 湯森山からは、秋田県と岩手県の境目をほとんどなぞるように進んでいきます。進む方角に、今日登る山の中では最も高い笊森山が、なだらかな線を描いています。背後には秋田駒ヶ岳が大きくそびえます。

 「地図、特に地形図は読み方をマスターしてしまえば、行かなくてもその土地の風景が浮かんでくる(昔の風景さえも!)。
 (今尾恵介『日本地図のたのしみ』ちくま文庫)


 自分にはまだそこまで分かりませんが、一度でも歩いた後で、地図を見るだけで山の風景を想いだすならできます。
 地形図を見ると、等高線の間隔が広い場所を選んで道が付けられているように見えます。これほど山の大きさが伝わってくる場所は、そうそうありません。よく「稜線」といいますが、これは線ではなく面です。
 登山道の周辺につけられた地図記号は、
 (ハイマツ地)
 もありますが、
 (荒地)
 が多いです。これのどこが荒地なのかと思います。まるで、天然の絨毯のような土地が広がっています。こんなところを歩いていいのかと思います。
 もっとも、荒地は「利用されず荒れたままになっていたり、雑草が生えた土地や湿地、沼地などで水草が点々と生えているところ」(国土地理院のHPより)だそうですから、必ずしも荒れ果てた場所だけということはないみたいです。
 下の方から、アオモリトドマツの樹々が迫ってきているのもいい雰囲気です。


 途中には湿原もあります。コバイケイソウの花や、ワタスゲの果穂が広がっていました。ニッコウキスゲもありましたが、数は少なかったです。




 (登頂:2017年7月上旬) (つづく)



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