磐梯山(1,816m) ((2)のつづき)
山頂にむけて、表側の翁島ルートを登ってくる人たちが多いです。見るからに急そうなルートです。
それを見ただけで分かった、満足したというわけではないですが、考えた末に、帰りも表ではなく裏磐梯登山口へ戻る道を歩くことにしました。
ただし、登りとまったく同じではなく、櫛ヶ峰との鞍部を通るルートを選びました。
火山活動の凄まじさが間近に伝わってくるルートでした。鞍部まで下ると、銅沼から見上げた櫛ヶ峰はこの山かと思いました。本物の赤茶色の岩を初めて見た気がしました。
振り返ると、荒涼とした台地の向こうに、登ったばかりの磐梯山がそびえています。今日は、磐越西線の電車から、登山口へ向かう途中の道路から、銅沼から、それぞれに違う磐梯山の姿を見ました。
目の前に迫る櫛ヶ峰への道はなく、登ることはできません。
ここからしばらく、昭文社の「山と高原地図」では点線で示された道になります。不明瞭なところはありませんが、とにかく急な下りが次から次へと出てきました。
膝が笑いそうになるころ、やっと傾斜が落ち着き、その後登りに歩いたルートと合流して、裏磐梯登山口に戻りました。
喜多方駅行きの路線バスを待つ間、五色沼を散歩しました。五色沼も銅沼と同じく、1888年に磐梯山の大噴火によってつくられた風景のひとつです。
五色沼を歩くのは、大学生の頃東北旅行をした時以来で、15年は経っています。その時のことは何も思い出せませんでした。
登山の後で遊歩道を歩くのはほっとします。山登りの後でなければ、この気分を味わうことはできないなと思いました。
(登頂:2013年6月上旬)