愛鷹山(越前岳) (1,504m) (つづき)
「山神社入口」の標識が立つ登山口から歩き始めます。最初は杉の人工林ですが陽が射しこんで登山道は明るいです。45分で、避難小屋の「あしたか山荘」に到着します。
愛鷹山荘は、山の中に小屋を建てられる平地を何とか見つけて建っている、感じの小屋でした。大きな小屋は「小屋」とは言わないでしょうが、この小屋は文字通り本当に小さいです。
古いながらも補修の手は入っているようでした。今年利用した人による黒板への書き込みもあります。入口に、
「ひゞけ あしたかの山やまに小さな小屋」
と書かれたフライパンがぶら下がっているのが愛らしいです。
中には部屋が1つ、5畳くらいの広さと思います。額に入った、色褪せた写真が何枚か壁にかけられているのを見ると、一度もここに来たことはないのに、昔ここに人々の暮らしがあったような懐かしい雰囲気がしてなりませんでした。
富士見峠から先は、樹々の緑色が濃くなり、爽快な稜線歩きになりました。
「鋸岳展望台」から眺める鋸岳。すべて緑に覆われて岩は見えないものの、本当の鋸のようにギザギザです。鋸岳を歩く道は通行止めになっているとのこと。
「富士見台」からの富士山は、裾野が定規で線を引いたように真っすぐで、しかも左右で傾きが少し違う気がします。ここからの富士山の風景は、昭和13年に発行された50銭紙幣のデザインに採用されました。50銭紙幣といっても、見たことも使ったなくイメージがつきません。今の5千円くらいでしょうか?それよりもっと高いのでしょうか?
現在発行されている日本の紙幣の中で、富士山が使われているのは1,000円札だけです。
(登頂:2017年6月初旬) (つづく)