~その壱~では柿崎和泉守屋敷までの道のりを紹介したので、これからはそれ以降の様子を紹介します。
柿崎屋敷から少し登ったところに「景勝屋敷」 があります。
ここは春日山城の裏手にあたるためか、木が鬱蒼と生い茂っており、昼でも薄暗いです。
しかし、面積は広く、本丸からも近いため、木さえ切れば絶好の立地条件と言えるでしょう。
この屋敷の配置に義父謙信の愛を感じるのは私だけでしょうか…。
大河ドラマでは「御館の乱」の時本丸までの距離がかなりある演出がされていましたが、上杉景虎が住んでいた三の丸と比べると景勝屋敷は格段に本丸に近いです。
あと、5月末の春日山城探訪に同行した父が、景勝屋敷のはしっこから「ここから桑取道が見える」と叫んだので行ってみたところ、景勝屋敷のすぐ真下が桑取道になっていました。
大河ドラマでは兼続が決死の覚悟で出かけた桑取行きですが、道は意外と近くにあったのね…という発見でした。
景勝屋敷から本丸を目指すと、途中に「鐘楼台」の跡があります。見落としがちですが、景勝屋敷と井戸郭の間にある小高い山(?)みたいなものがそうです。登ってみてください。
本丸のすぐ下にある「井戸郭」です。城を造るにあたって、水の確保ということは非常に重要な意味を持ちます。地元の言い伝えでは、謙信が「首を切って血が出ることと同じように、山の中にも必ず水が湧き出るところがあるはずだ」といって部下に一生懸命探させたという話が残っています。
写真は大井戸の中を写したものなのですが、わかりづらくてすみません。今でも、水がこんこんと湧き出ているそうです。
以前、小田原の石垣山城を訪ねた際、地元のガイドさんが「山城で井戸がこれだけしっかり残っているのはここと春日山城だけ」と言っていたのを思い出しました。
さて、皆さんお待ちかねの「本丸」と「直江屋敷」ですが、それは明日にまわしたいと思います。「春日山城巡り ~その参~」をお楽しみに。