最新の離婚事情②

　最近の離婚を年代別に分析するといくつかの特長がある。

　20代は昔と比べて未婚率が高いので離婚件数も少ない。
　それに若いため、やり直しがきくので他の年代と比べて深刻ではない。

　30代は育ち盛りの子どもがいるので大変だが、おじいさんおばあさんがまだ元気でお金をある程度持っている家庭が多く、孫の経済的な部分をおじいさんおばあさんがカバーしてくれるという特徴がある。
　
　子どもの学費負担の大きい40代は、実は離婚が少ない。
　子どもは中学や高校などの思春期で、大事な進学時期にもめごとを起こせば、転校もしなければならないので、離婚を思いとどまるのだろう。

　一方、50代になると、子どもたちは大学生またはすでに卒業して独り立ちしているので、子どもがストッパーとならず離婚は増加する。
　また、親の介護の問題もこの年代では起こってくる。愛情の薄れた夫の親の介護をするのはイヤだから離婚するという。

　「夫婦・家族は社会の縮図」と捉えることができる。
　男（夫）の年収は離婚にも微妙な影を落とす。
　夫の年収が高くなると、離婚率は下がる傾向にある。
　かつては4,000万円以上、今は2,000万円以上の層になると離婚率はグっと下がる。
　最も離婚率が高いのは、年収500万～700万円程度の平均年収層とその上のクラスで、反対に300万～500万円程度の低所得層は意外と離婚率は低い。

　収入が高い層で離婚率が低い理由の1つは、世間体を気にすること。
　もう1つは、夫婦双方とも実家が裕福な傾向にあり、愛情や夫婦の絆がなくても経済的に豊かであることが離婚を抑止しているらしい。
　一方、低所得層の場合は、収入目的ではなく、夫婦の絆や愛情が強いのではないかとみられている。

　
人生をしあわせにしてくれるものは“愛とわずかなお金”（by Ｃ.チャップリン）

お金はあるにこしたことはありませんね。
でも、お金をいっぱい持っていることより、お金の使い方をいっぱい知っていることの方が人生を豊かにしてくれると思うんです。（by アマルコルド）