こんにちは。
株式会社ANヘアサロンの広報スタッフです。
突然ですが、日本国内にヘアサロンがいくつあるかご存じですか?
厚生労働省が発表する「衛生行政報告例」によると、2021年度末時点で264,223軒ものヘアサロンがあるそうです。
WWW.MHLW.GO.JP
全国に56.000軒ほどあると言われるコンビニエンスストアの、さらに5倍もの店舗数なんですね。
そして様々な場面で「サスティナビリティ」が叫ばれる昨今、美容業界も例外ではありません。
・カルテの電子化
・オーガニック薬剤の利用
・カラー材容器のリサイクル
など、環境負荷を減らす動きが、様々なヘアサロンでも活発に取り組まれています。
そんな中、ヘアサロンで必ずと言っていいほど発生するカットしたあとに残った「髪の毛」。
特に毛量が多い方は、散髪後に床一面拡がる髪の毛の量に驚いた・・・という経験もあるかもしれません。
日本では「事業系一般廃棄物」として処理されていますが、毎年膨大な量のゴミが廃棄されています。
医療系ウィッグ作成のために髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」も話題になっていますが、31cm以上の長さがないと寄付できないなど制限があるため、すべての髪の毛を有効活用できていない現状。
何か打つ手はないのでしょうか。
参考:https://www.hair-doneige.com/knowladge/
調べてみると、海外では様々な形で有効活用しようという動きが進んでいます。
ベルギー非営利団体Dung Dungによる「ヘアリサイクルプロジェクト」では、循環経済をサポートする廃棄物回収のスキームが開発されており、環境汚染物質を吸着させる素材に髪の毛を加工する取り組みが進められています。
https://www.eurofins.com/eurofins-foundation/some-supported-projects/protecting-the-environment/dung-dung-belgium/
髪の毛には、1kgあたり7~8Lもの油と炭化水素を吸着できる可能性があり、また水溶性で伸縮性に優れ、自身の重さの最大1,000万倍まで支えられるという特性があるそうです。
その特性を生かし、美容室から回収した髪の毛をマットに加工して排水溝に設置することで、水質汚染につながる油や炭化水素などを川に流れる前に吸着させようというのが、このプロジェクトの試みです。
このような髪の毛を利用したマットはすでに世界中多くの都市で実用化されているとのこと。髪の毛にここまでの可能性があるとは驚きですね。
また、これまで廃棄されていた髪の毛は、他にも様々な場面で活用されています。
ロンドンを拠点とするバイオ製造会社BIOHMは、人間の髪の毛を使用して、木材ベースのシート素材や、3Dオブジェクトの代替品を製造しています。
このような素材に替えた髪の毛は、なんと建築材料に活かす実験も様々な企業で取り組まれているとのことです。
さらに2022年のロンドンデザインウィークでは、Studio Sanne Visserにより髪の毛を原料にしたロープを採用したペット用リードや家庭用品も発表されています。
https://sannevisser.com/KNOT
ヘアサロンだけでなく一般家庭でも、日々当たり前のように廃棄される髪の毛ですが、この「当たり前」を見直し資源として再利用することが、サスティナブルな時代に求められています。
株式会社ANでも、身体にやさしく地球環境にも優しい上質なライフスタイルを提供することで未来に貢献するという価値観を大切にしています。
今後も地球のため、未来のために何ができるか?を常に考え新しい価値観を積極的に取り入れていきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回もお楽しみに。