Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 205

2021年03月22日 | ダマスクローズをさがして ― Ⅲ
  1. ノナデカン C19H40

    

略して 

              

ノナデカン (nonadecane) CH3(CH2)17CH3(略してC19H40)は、炭化水素のうちアルカン(一般式 CnH2n+2 で表される鎖式飽和炭化水素)の一種で炭素数が19の有機化合物です。異性体の数は148284。融点32-34 °C,沸点330℃

 

Muhammad Akram らによる研究;Rosa damascenaの化学成分、実験的および臨床薬理学:文献レビュー、https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jphp.13185に、R. x damascenaの花弁に存在する植物化学物質についての記述がありましたのでここに引用しておきます。

『R. damascenaの花弁にはアントシアニン、テルペン、フラボノイド、配糖体、ミルセン、カルボン酸、ケンペロール、ケルセチン、ビタミンC、脂肪油、なめし物質、有機酸が含まれています。 R. x damascenaの精油には、Loghmani-Khouzaniによって95を超えるミクロおよびマクロ成分が発見されました。 ゲラニオール(5.5–18%)、β-シトロネロール(14.5–47.5%)、ノナデカン(10.5–40.5%)が発見された化合物であり、ネロールとケンフェロールがオイルの主成分でした。』

 

別の書物には次の記述もありました。

『R. x damascenaを精査したところ、ヘンネイコサン(heneicosane)、エタノール(0.00–13.43%)、ゲラニオール(3.71%)、シトロネロール(9.91%)、ノナデカン(4.35%)、フェニルエチルアルコール(78.38%)が主成分として明らかになりました。ハイドロソル(Hydrosol:水膠液)は、ネロール( 16.12%)、フェニルエチルアルコール(23.74%)、シトロネロール(29.44%)およびゲラニオール(30.74%)が主な化合物です。』

 

 

5.フェネチルアルコール C8H10O

          

フェネチルアルコール (phenethyl alcohol、別名、2-フェニルエタノール、2-フェニルエチルアルコール、β-フェニルエチルアルコール) 水にはわずかに溶ける (2 mL/100 mL H2O) 一方、エタノールやエーテルとは混和する。天然に広く存在する無色の液体で、バラ、カーネーション、ヒヤシンス、アレッポマツ※、イランイラン、ゼラニウム、ネロリ、キンコウボク など、さまざまな精油に含まれます。日本酒、ビール、ワインなどにも含まれ、香料、保存料などに利用されます。

 

JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY Volume 9, Number 2,1990  Mary Ann Liebert, Inc., Publishersから、フェネチルアルコールの安全性評価に関する最終報告がありましたので引用しておきます。

 

『フェネチルアルコール(PEA)は、化粧品の香料や抗菌防腐剤として使用される芳香族アルコールです。 PEAは哺乳類でフェニル酢酸に代謝されます。 ヒトでは、それは抱合型フェニルアセチルグルタミンとして尿中に排泄されます。

PEAは自然に発生します。 微生物、植物、動物によって生成されます。多くの天然エッセンシャルオイル、食品、香辛料、タバコにエステル化された遊離アルコールとして検出されます。又、未蒸留のアルコール飲料、ビールに検出されています。ワインでは10〜50 mg / Lの濃度で、ウィスキーでは15 mg / Lを超える濃度です。』

 

先にも触れましたが、PEAには香料の他に保存料としての働きがあります。こういった、汎用性が高い化学物質は悪用される可能性が極めて高いです。ある物質では、甘味使用としながら、実際は抗菌目的であったりとか。気づかないうちに多量の化学合成物を身体の中に入れているのが今の現実です。心してください。

   

※ アレッポマツ https://de.123rf.com/photo_78817709_cone-of-an-aleppo-pine-pinus-halepensis-.html

 

以下はアヴァワイナリー(Ava Winery)が扱っている ” #Wine Wednesday” のメッセージですが、フェニールアルコールについて興味を持って読むことが出来ます。引用しておきます。

 

ロマンチックな夜を計画していますか?

      

単純な芳香族分子:フェネチルアルコールを御紹介します。この分子は、夕刻のMVPです。何ダースのバラや1本の赤いバラから、散らばったバラの花びら、振り掛けたバラの香水にいたるまで、フェネチルアルコールはロマンチックな夜の舞台を整える立役者です。

バラやエッセンシャルオイルを使って夏のロマンチックな香りを演出したり、素敵なディナーでワイ​​ンを飲んだり、新しい石鹸やローションを使ってリラックスしたりする場合でも、フェネチルアルコールは花の香りですべてを完璧に香り付けます。

フェネチルアルコールは、甘い香りと風味を作り出すために使われています。バラの香り? あなたの飲み物に入っている薔薇の暗示? あなたを誘拐する花の香り? グラスワインの甘いアフターノート? これらはすべて、天然に存在するフェネチルアルコールのおかげです。

  

フェネチルアルコールは自然界に豊富に存在します。ご想像のとおり、バラやバラ油からブルーチーズ、マッシュルーム、イチゴまで。リンゴ、桃、プラム、アプリコットなどの甘い果物には、芳香族アルコールが含まれています。そして、茶葉は、水に浸すと染み出してくるアルコール分子で満たされています。

 

化粧品会社はその魅力的な香りを生かすために芳香分子の1つとしてフェネチルアルコールを使用しています。ヘアケアやメイクアップ製品からローションや石鹸まで、広く使われています。また、ローズ、カーネーション、オレンジブロッサム、イランイラン、ネロリなどの主要なエッセンシャルオイルにも含まれており、リラクゼーション、活力を生み出すために、集中力を刺激するためにそれはとても魅力的で、タバコ会社はフェネチルアルコールを添加剤として使用ています。匂いだけではありません!もう一度考えてみて下さい。。フェネチルアルコールは、私たちが定期的に消費する無数の飲料、チューインガム、キャンディーにも含まれています。(この箇所は非常に重要です。近い将来、色々な食料品に化学合成された香料が意図的に添加される可能性があります。一つ一つの食品に加えられる量は基準内であっても、無差別に添加されるとその合計量はとんでもない量になります。ワインに、お菓子に、果物に、チーズに、飲み物にと年間で合算すると基準量をはるかに超える量となるのは目に見えています。)

 

安全衛生情報センター https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/60-12-8.html

H23.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)では、単体で使用した場合のフェネチルアルコールに対して次のような警告が出されています。頭の片隅にとどめておいた方が良いかも知れません。

『飲み込むと有害、皮膚に接触すると有毒、強い眼刺激、生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い、肝臓、腎臓の障害のおそれ、眠気又はめまいのおそれがあります。』

 

  1. リナロール C10H18O

         

         (S)-(+)-Limalool            (R)-(-)-Linalool

リナロール (linalool) は分子式C10H18Oで表されるモノテルペンアルコール ( イソプレンを構成単位とする炭化水素。精油で炭素10個の化合物に与えられた名称。カルボニル基やヒドロキシ基などの官能基を持つ誘導体はテルペノイド、terpenoid と呼ばれる ) の1つです。スズラン、ラベンダー、ベルガモット様の芳香をもつため、大量に香料として利用され,他のモノテルペン香料物質の原料となるほか、ビタミンAやビタミンEの合成中間体です。多くの植物の精油成分として見出され、特に含有量が多いのはローズウッド、リナロエ、芳樟の精油で、これらは工業的なリナロールの合成法が確立されるまでリナロールの供給源でした。

 

リナロエウッド(リナローウッド、Bursera delpechiana)|LINALOEWOOD

ローズウッドに似た華やかで優しい香りを持つ樹木系の精油

https://magnolia-aroma.com/aromatherapy-note/linaloewood/