レモンバーム 18
ガイ・クレセント・ファゴン( Guy-Crescent Fagon 、5/11/1638-3/11/1718 )
ジェラール・エデリンク ( Gérard Edelinck , 1640 – 4/2/1707 、銅板版画家 ) , イアサント・リゴー ( Hyacinthe Rigaud 画)。
王様おつきの医師で植物学者であるガイ・クレセント・ファゴンが呼ばれました。彼は住居としている部屋を擦る※ように処方します。合理的で効果のある方法であると言うのですが、夫人達は乗り気ではありません。ルイ王がおっしゃっているので、従わなければならないのですが・・・・・。
※これは類感呪術です。ケネルン・ディグビィ( Kenelm digby、1603/7/11—1665/6/11 )の時代の考えがまだ存在しています。(詳しくはカテゴリー内の「ヴァイパー(毒蛇)ワイン」をご覧ください)
彼もまた、錬金術師です。錬金術師は一方では近代化学の扉を開いた優れた人達ですが、一方では古い中世の ” 神を中心とした世界に閉じこもった---わずかに開いた蓑虫の巣穴から外の様子を覗いている人達 ” でもありました。
時に時代を進展させる推進力となり、時に時代を逆行させる炎を吐き出しながら、時間という乗り物に乗った人間は前へ進もうともがいているのです。壁を擦るように勧めた彼を決して非難するつもりはありません。
つづく。
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