Lady Digby, on Her Deathbed 1633. ヴァン・ダイク画
ベネティア・ディグビィの突然の死に大きな疑いの目が向けられました。若い、美貌の、それも廷臣の一人が33歳で突然世を去ったのです。
部屋付きのメイドが1633年の4月30日の夜に、夫人がベッドに入るのを確かめ、その翌朝 ( 5/1 ) 、夫人を起こそうと部屋に入ったところ、部屋を出た時と全く同じ姿で夫人がベッドの上に横たわっていたのです。
2日後 ( 5/3 )、ディグビィは夫人の頭、腕、脚を石膏で固め、友人のヴァン・ダイクを呼びます。ベッドのそばで絵筆を持たせます。
あまりに疑問の残る死に対し、チャールズⅠ世は検死の命令を出します。ディグビィは夫人がこの8年間頭痛を訴えていたこと、そのために毒蛇、蛇毒を入れた飲み物を取っていたことを明かします。頭蓋骨を開けると萎縮した脳が出てきました。脳溢血が原因で亡くなったと結論付けられましたが、あまりの突然の死と、それに伴うケネルンの異様な行動に対して憶測を交えた噂話が広がりました。” ディグビィが殺したのではないか ” と。
つづく。
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