トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

及川圭哉氏のガチ速FXに学ぶ【2】- その技に肉薄する準備を

2023-04-16 13:16:16 | 投資

 前項では、及川氏の技量がその卓越した相場判断力と事前準備、加えてチャート・テクニカルに裏打ちされていることを知った。天性の事務処理能力や経験から得たメンタルの強さも常人には太刀打ちできない。彼のレベルに少しでも近づく方法を考えてみたい。

① テクニカル分析

 一番簡単にできることは、テクニカルを真似すること。氏がチャート上に表示させているテクニカル(インジケータ)は全部利用することにしよう。これらはいずれもMT4チャート上で再現することができる。

② 事前準備

 及川氏のチャートには過去のキーとなる高値と安値に横線が引いてある。これは氏の事前準備の基本的な部分でもある。これらラインはレンジ相場では逆張りに使われたり、相場転換時には順張りのブレークアウトにも利用されたりもする。これも一般のFXトレーダーにとっては素直に受け入れることができるし、慣れれば比較的簡単に習得することができる。

③ トレード最適通貨ペアの選択

 及川氏はこの作業をものの数分以内にやってのける。これは並大抵の能力ではない。何しろ勝率70%の確率の決め手となる判断となるからには、なんとしても氏のレベルに迫るしかない。それには、左脳のみならず右脳を働かせなくてはならない。つまり通貨相互間の強弱の可視化である。このため、2個のMT4インジケータを準備した。一つは、Daily OPSと名付けたインジでMT4にサブチャート表示すると下図のように表示される。(拡大表示)

 1日のマーケット朝7時に「用意ドン!」で開始した主要8通貨の強弱関係が一目で判定することができる。ユーロドルの画面に表示されているので、ユーロとドルの線がハイライトされる。これで最適通貨ペアを見破るという難解なパズルを比較的容易に解くことが可能だ。二つ目はチャート左上にある通貨のレンガ状ブロック表記のインジでHeatMapModokiと言い、副次的に応用する。例ではインジは一時間前(時間は自由に設定)の各通貨と現在の時間でその強弱関係がどのようになっているかが判断できる。上のレンガ強く、下のレンガは弱い。相対評価でその位置は刻々と変わる。元々Oanda社でHeatMapとして開発されたものあるが、インジは同社でのみ利用可能であったために、第三者がMT4用に一般利用のために開発・公開されているものである。

④ 注文方法の機動性

 及川氏の発注・決済の明細を拝見すると、そのほとんどが成行きエントリー、成行きの手仕舞いとなっている。これもプロトレーダーのエントリーとエグジットの特徴で、すさまじい即断力と精神力のタフさを示している。少なくともトレードをしている20分間は片時も複数通貨ペア間のテクニカルやポジション状況を把握していなければならない。これは、われわれ常人には到底及ばない。それを解決する方法は、MT4の機動力に頼るしかない。事前準備として高値と安値に横線を用意する段階で、売り買いの予約注文を入れておくことである。例えば、アジア市場ではレンジ相場に終始している場合には、欧州時間に入ると相場に変化がみられる。そこでEAとしてDual OCO_EAを用意した。高値をブレークした場合の逆指値買い注文と安値をブレークした場合の逆指値売り注文等を設定する。注文には売り買いともに利確・損切り値をピップスで設定することができる。試作品の設定画面(Entry Type 1)は下記となる。

 設定画面のEntry Typeを選択することにより、及川氏の引くあらゆるキーポイント場面に事前に対応することができる。その場に至って慌てふためいたり、チャンスを取り逃がしたりする恐れはない。氏の発する注文をあらかじめ待機させておくのであるから、速断を要する成り行き注文の数を相当数減少させることができる。EAは上下2本の注文に対応しているが、片方の価格の数値を0(ゼロ)とすれば、他方のみのIFO注文(IFDOCO)となる。

④ その他諸インジケータ

 及川氏の採用されている自動のオーダーパネル(成り行き注文)や各ポジションの損益状態をピップスで画面表示するインジも別途用意した。また特製のスーパーシグナル(赤と青の矢印)も用意した。レンジ相場その他逆張り場面では効果を発する。

⑤ 事務能力の向上とタフなマインド作り

 これだけは持って生まれた天性でもあり、及川氏の域に達することは稀有であろう。これらは日々のトレードや真剣なデモでの鍛錬を通じてのみ向上することはあり得る。最初から100万ドル単位でのトレードは厳禁。個人的には、海外口座利用でロット1から始めるのが妥当と考えている。

 仕事仲間には、来週いっぱい使ってもらいファインチューニングを終えた段階で公開としたい。ご意見はコメント欄にお寄せいただければ幸甚。

 

 


及川圭哉氏のガチ速FXに学ぶ

2023-04-15 01:19:15 | 投資

 筆者の仕事仲間の一人が及川圭哉氏のファンで、ブログや動画配信を楽しんでいるという。てっきり元金融マンのFXトレーダーかと了解していたが、及川氏がシンガポールから配信する動画を見て驚いた。及川氏の手法そのものよりも、氏のFXに対する姿勢や前向きな取り組み方にも共感を覚える。「FXこそ最高の成り上がりビジネス」とする動画シリーズはFXテクニックを学ぶ前に参考にしてほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=BuLGogS9Mxc&list=PLxD0lTlvo0o9iw_mRJ7_BU7GwxJEWVGS5

 現在では少なくなった職人的FXディーラーの雰囲気を持つ及川氏の手法は、一般トレーダーにとって興味津々である。単なる職人的トレーダーではない。その理論と手法は整然と整理されており実績で裏打ちされている。ここまで研究されているのだから一見途方もない実績も納得できるというものだ。

 及川氏のトレードのプラットフォームはMT4システムである。レバレッジ1000倍というハイレバのブローカーを利用されている。一回のトレードに要する時間は20分程度、ロットは米ドル3百万ドル単位で数本持たれるから、ヘッジファンドのマネージャー並またはそれ以上かもしれない。

 5分足チャートに4本のギザギザの上位足移動平均線、補助的に5分足の移動平均線とボリンジャーバンドが表示されている。テクニカル分析以上に重要視されているのは、10通貨ペアにおける、各通貨の強弱判断である。これで勝率7割が決定づけられるという。最強通貨、最弱通貨をものの30秒程度で、判断する頭の回転は常人にはとても真似できそうもない。

 氏のチャートをMT4で再現することは易しいが、筆者の頭では数十秒で強弱の相関・逆相関関係を判断することは難しい。思案を巡らせているうち、以前開発したOptimum Pair Selection(OPS)というインジケータを思い出した。このインジケータのことは、すっかり忘れていたが、及川チャートにこのインジを同時描画すれば、難解なペア選択に悩まなくてはいいのではと。次のチャートは本日、実際にトレードを行ったチャートのスクリーンショットである。

 EURUSDの5分足、上位足ギザギザMAは、及川式4本に対して一挙に5本を表示できる。30分足で相場が転換することもあるので、これも加えて計5本まで表示できるようにした。OPSは8通貨の強弱判定ができるので、その組み合わせの最適ペアを選択することが可能。EURUSDの画面では関連2通貨のラインがハイライトされる。

 EURUSDが大きく下降する段階では、OPSの白(ユーロ)と赤(ドル)が拡大縮小あるいはクロスするので、頭のめぐりが悪くてもこちらで代用できそうだ。及川ファンの仲間に使ってもらい、具合がよければ公開にこぎつけたい。

 


石原順(西山孝四郎)講師Mega Trend手法の隠し玉

2023-03-07 10:10:25 | 投資

 

 FXにせよ株式にせよ、相場分析指標単独利用の途転取引でプラスの実績を残すことは至難の業である。石原講師は長年のプロの嗅覚でMega Trendというトレンド指標に着目された。週足や日足単位で運用すると、着実な実績が得られることが多い。

 処々のセミナーにおいて、講師はMega Trendの方向に沿って常にポジションを持つという途転取引をご自身で行っている旨力説されてきた。途転取引では大きな利益は期待できないから、ポジションサイズは最小に止め、短期取引と併用して最大効果を求めるという趣旨であった。

 筆者自身の見方は別のところにあった。Mega Trend自体は大変優れた指標であるから、その良さを最大限生かしたい。信頼性の高いトレンド指標であるがゆえに、エントリーポイントもエグジットポイントも相当に保守的である。エグジットポイントではすでにトレンドは終了して次のトレンドに入っていることが多い。そこで、ATRを利用した特殊トレイリングストップをエグジットとして採用したところ、Profit Factorが1点台から2点台に跳ね上がったのである。MT Studio21社にて公開中の、「西山孝四郎(石原順)新順張りMegaTrendFollowTrade」では、このオプションを追加しており、好評をいただいてきた。

 2月28日の講師セミナー「ドル/円相場の見通しと戦法」をご覧になっただろうか。そこではなんと筆者の使ったATRトレイリングストップをずばり提唱されているのである。筆者が先とは言わないが、くしくも講師の手法と一致したことは大変光栄である。

 講師はここではなぜかMT4のチャートではなくTradingViewを利用されているのには驚いた。ATR Stopなる指標はMT4に各種存在しているにもかかわらずなのである。Mega Trendと併用すればその効果は目を見張るものがある。あえて、別異のチャートとしてTrdingViewのATR Stopを紹介されている意図は不明である。

2月28日 石原講師セミナー YouTube URL:

https://www.youtube.com/watch?v=4g7klbSbcic&t=232s

 

MT Studio21はこちら

 

 


TradingViewってどうよ?

2023-02-26 10:54:11 | 投資

 一昨年あたりからSNS上でTradingViewというチャートソフトを利用したFX、株式等の相場分析を目にする機会が多くなった。ブラウザ上で機能する高機能チャートということで、試しに使ってみることにした。TradingViewのサイトから無料版を簡単に手に入れることができるから、その点ではMetaTraderのシステムに較べてとっつきやすい感はある。搭載されているインジケータも80を超えるというから、その点でも遜色はない。

 チャートの使い方は慣れるまでは少し時間がかかりそうだが、機能は十分に備わっている。そのうち難なく操ることができるようになるだろう。幸い、昨年1月にパンロ-リング社から「TradingView入門」という解説書が出ている。結構売れているようだが、小さな書店にはおいてないことが多い。発行元から直接取り寄せたところ3月に開催される「投資戦略フェアEXPO 2023」の招待券が同封されていたから、Amazonで買わなくてよかった。

 まだ十分に慣れていないから、結論的なことは申し上げられないが、少しかじった感じと「TradingView入門」で得た知識からの報告にすぎないので間違いがあればお許し願いたい。

1)チャートについて

 簡便さに加えて無料版とはいえチャート分析には十分な機能を備えている。MT4/5と比較しても遜色はない。標準搭載されているインジケータやストラテジーにて相当な分析が可能と判断できる。カバーする商品に制限はない。FX、株式、CFD、Crypto、商品なんでも分析が可能である。この点ではMT4/5に勝る。

2)カスタム性

 自分で論理式を組み立て、独自のインジケータを作成することが可能とされる。PineScriptというPython由来の言語を使う。専用エディタがチャート下部に用意されているので、いずれ試してみることにしたい。「PineScript 高機能チャート分析」という解説書が出ているが、バージョンが古いためTradingView最新版に対応していないという。改訂版が出るまで待つことにする。

3)チャートから取引注文はできるの?

 TradingViewは独立したチャートシステムであるから、原則としてチャートから直接注文を発することはできない。例外的に、OANDA、Forex.com他数社では、それぞれの口座開設者にTradingViewのチャートからの裁量での注文を直接受け入れる体制が採られている。

4)自動取引はできるの?

 原則、FX業者や証券会社からは独立したチャートシステムであるから、自動取引も無理に近いと言える。ただし、先述したPineScriptでプログラムを書けば、EAまがいのものは作成できそうである。「まがい」などというのには訳がある。TradingViewにはアラート機能が充実しているので、アラートが出た場合にそのシグナルをメールでTradingView採用FX会社等に送信できる。この機能を利用して売買注文を行おうということである。しかし、業者側にはMetaTraderのような専用サーバーを用意していることはないので、本来のEA機能をTradingView受入業者に期待するのは、最初から無理な相談ということだ。

 本日までに知りえた情報である。詳しい情報をお持ちの方はぜひコメント欄にて追加情報をお寄せいただきたい。


MTF_メガトレンドのパーフェクト・オーダーで戦力倍加?

2023-02-14 11:23:02 | FX

 石原順(西山孝四郎)講師のメガトレンド手法は、トレンド判定指標の基本に Mega Trendというローソク足を使われている。この指標、元々は移動平均線としてよく知られたインジケータであったが、講師はこれを加工してローソク足の色を上昇トレンドでは赤く、下降トレンドでは黄色く色分けされた。指標の計算期間のパラメータはデフォルトでは144であるが、講師はこれを半数の72ないしは50にして利用されている。

 経緯はともかく、講師はこの指標をベースインジケータとして利用され始められたことは、さすがにプロの慧眼ではあると言える。なぜなら、数あるインジケータを素のまま日足の途転売買に適用して、利益を生むことなどこの指標以外あまりお目にかかることがないからである。

 石原講師は処々で行われるセミナーにおいてその利用されるインジケータの種類やパラメータを公開されてきたのであるが、最近のセミナーではチャートの表示のみに止まり詳細は公表されていない。多くのフォロワーからの要請を受け、講師のチャートを解析して、提携のMT Studio21社から当該インジケータ、さらにはEAとして開発・公開したという経緯があった。

 Mega Trendが最も優秀なトレンド指標の一つであるとすると、これをデイトレのフィルターとしてトレードチャート(トリガーチャート)上に複数の時間軸が異なるMega Trendを表示させたいとの意欲が高まる。いわゆる、MTF_MegaTrendである。例えば、5分足のチャート上に15分足、30分足、1時間足の3本のMega Trend MAを描画、3本の移動平均線の順がきれいに揃った状態(パーフェクトオーダー)で、順張り取引を行えば最高のトレードができるであろうことは容易に想像できる。実際はそう甘いものではなかろうが、最高の環境を提供してくれることは間違いないだろう。

 新しい試みであったため、少し時間がかかったが、出来上がったMTF_MegaTrendを5分足チャート上に表示させてみた。(EURUSD 5分足にCurrent(黒)、15M(赤)、30M(青)のMTF MegaTrendを表示、期間は13)

 ローソク足はメガトレンドのローソク足(期間50)であるが、ローソク足とCurrent、15分足との絡みで有効な戦略が採れそうである。石原講師の戦略の域が広がることができればうれしい。

 MT Studio21社で試してもらい、評判がよければ公開したい。