トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

MT4で負けないトラリピ(3)ユーロドル売りトラリピ顛末

2019-04-26 10:26:31 | 投資

 4月中旬以降、それまで動きの鈍かった為替相場もようやく蠢動を始めたようです。筆者の関連するMetagenicFX社にも同社開発の順張りシステム(西山孝四郎講師の順張り手法、水上紀行氏のBBファイブ等)に対してお客様からのポジティブなご意見が多く寄せられています。 

 一方、逆張り手法として知られるトラリピですが、このような環境の中でも逆指値によるトラリピEA(トレンド相場対応型)も安全且つ好調に推移しています。下チャートはトラリピ開始時(4/9)のeurusd日足のペンタゴンチャートです。

  ペンタゴンの上辺を最高値とする売りトラリピ開始直後のものです。当時の相場は右肩下がりの対角線に沿って下降中でした。第一シナリオとしては、ペンタゴンの中心点を過ぎてもそのまま下降を続けるものと予想していたのですが、案に反して中心点を転換点として反転上昇を始めたのです。でも、逆指値トラリピですから相場が上昇に転じたとしてもポジションをとることはありません。その間の状況は前ブログで報告した通りです。 

 2週間が経過しました。本日(4/26)現在の同ペンタゴンチャートと一目均衡表です。 

 思惑に反して、右肩上がりの36度線対角線に沿って上昇していたeurusdですが、途中でその勢いは止まり反転して下落相場となりました。初期の期待通りの展開です。現在では、元の右肩下がりの対角線まで落ち込みました。対角線が交差する次の変化日も間近となりましたので、ここで一旦トラリピを終了しました。週足の一目均衡表で観察しても、この間上値は転換線で抑え続けられています。

途中のトラリピの経過は次の通りです。(4時間足) 

Bollinger 5の動きからも、期間中トラリピのみならずBBファイブでも成功した方が多かったようです。


MT4負けないトラリピ(2)- 相場は逆行中です

2019-04-09 11:58:21 | 投資

 相場が思い通りに動いてくれるなんてことはめったにありません。昨日ブログで報告のEURUSDの売りトラリピですが、仕掛けた直後から早速逆行を始めました。チャートはEURUSD日足のペンタゴン

  ペンタゴンの対角線である右肩下がりの144度線に沿って下げてきたユーロドルですが、ペンタゴンの中心点の変化日で方向転換、今度は交差する右肩上がりの36度線に沿って歩みだしました。筆者は変化日では、ユーロの下げは加速すると踏んでいたのですが・・・ 

 その結果、昨日は逆指値注文5本が出されていたものが、本日午前11時現在では7本の逆指値注文となり、2本の注文が新たに加わりました。通常の指値注文であれば含み損が出始め、買いのトラリピにすべきであったかと悔やむところですが、MT4による半自動の逆指値注文ですから、何の心配もありません。ポジションは一切発生していないからです。いわずもがなですが、MT4ではポジションが発生しない限り、証拠金は要求されません。 

 もし、本当に今後ユーロが右肩上がりを続けるのであれば、その際には、EAをストップさせて、すべての待機注文をキャンセルするのみです。この手法ではどぎまぎすることはありません。どこかで、再び相場が順行に転じて逆指値注文が次々と約定し利確を重ねることを期待して今しばらく様子見とします。 

 危険度が低い取引手法であることは、今回のような事例でも証明されたといえるでしょう。


MT4で負けないトラリピを実践

2019-04-08 12:35:32 | 投資

 前ブログにて、本来比較的負け難いトラリピ運用を、少しMT4上で工夫をすればより安全・確実な手法に改善させることができることを述べました。本日は、実際にこれをリアルで運用してみたいと思います。

 低額・低レバレッジの運用ですから、実際は4~5通貨ペアを対象としますが、ここではUERUSDでの運用を公開して一般の評価を待ちたいと思います。 

一、基本方針

① 自分のパソコンだけで行う自動取引(半自動)です

 トラップ幅は日足の平均高低差ATR(期間14)の1/2程度とします。EURUSDのATRは現在57.5ピップスとなっているので、トラップ幅は30ピップス程度に設定。日足の高値と安値の半分程度をトラップ幅及び利確幅とする理由は、1日1回程度の利確が期待できることと、MT4でのEA運用を手動で行うことが可能となるからです。EAを運用するには、通常外部コンピュータ(VPS)をレンタルする必要がありますが、トラップ幅が日足ATRの半分程度であれば、1日に2~4回パソコンのスイッチをオンにするだけで十分です。コストのかかる外部コンピュータの利用は必要ありません。

② 順張りの逆指値注文で臨みます

 逆指値注文と言いますと、現値より高い価格の買い注文や現値より低い価格での売り注文のことを意味しますが、このMT4方式はそのような概念を超えています。MT4では将来の一定価格より高い価格での売り注文や、将来の一定価格より低い価格での売り注文も可能なのです。したがって、そのような一定価格に達するまでは、逆指値注文(待機注文)が出されることはありません。この点が、一般のトラリピやサイクル注文とは決定的に異なるところです。ドル円で言えば、現在の価格は111.70ですが、「将来113.00になれば112.50の売り注文を出せ」という逆指値注文が出すことができるのです。いわば待機注文の待機注文が可能となります。実際、相場が113まで上昇した場合には、112.50の逆指値売り注文が出されます。仮に相場がどんどん上昇して115になったとしても112.50の売り注文は待機注文として残るだけで決してポジションとなることはありません。通常の指値売り注文であれば、大きな含み損を抱え込むことになります。 

二、売りか買いか

 無責任に申し上げれば、MT4による特殊逆指値順張りで臨めばどちらをとっても大損につながることはありませんが、今回はEURUSDの売りトラリピとします。ファンダメンタルでユーロが先行き弱いことは衆目の一致するところであることに加えて、次に示す二つのチャートをその根拠としました。

① 一目均衡表(週足)

 

② ペンタゴンチャート(日足)

 一目均衡表はいわゆる三役陰転の状態であり、当分弱含み推移とみて間違いありません。戻り売りが基本戦略となるでしょう。ペンタゴンチャートは、現足はペンタゴンの中心を通過したところです。今後はこれまでの対角線に沿って下げ続ける見方が主流ですが、逆の対角線にも差し掛かっているのでこれに沿って上昇するとする見方もあり得ます。一目の基準線は1.1398、ペンタゴンの上辺もほぼ同位置にあるので、ここを最上段とするトラップを仕掛けることとします。 

三、EA設定およびチャートへの展開

① 設定画面

 

② トラリピ設定後のチャート

 

③ 逆指値注文の明細

 

④ トラリピ設定の詳細

設定開始:2019.04.08_10.40

開始時の現在価格:1.12173

MAGIC: マジックナンバーは自動設定、同一通貨ペアで複数のEAを作動させる場合は、MAGICを変更する必要あり。

Lots: ここでは€1000、複数ペアで運用するので少額での運用が基本。

Positions:1.1398を最高価格(OpenPrice)とする20本のトラップ。

売り逆指値注文:SellTrapとStopOrderOnly(逆指値)をtrueとする。

OpenPrice:売りの最高値注文 1.1398、買いの場合は最安値となる。

TrapIntvl(トラップ幅):32ピップス、日足ATRのおおよそ半分。

TakeProfitPips: 30ピップス、スプレッドにより注文のみ実行されて、利確ができない状態になることを避けるため、トラップ幅より2ピップス小さい。

TrapTriggerPips:今回は20ピップスに設定、現在の逆指値注文の最高値は1.11740であるが、もう一段上の注文1.12060は未だ出されていない。現在価格がさらに32ピップス高くなった1.12380以上の値を付けた瞬間に発注される。

OrderRangePips:200ピップスに限定。注文数は最大20まで可能であるが、現値より大きく離れた注文を出す必要はないから、現値より200ピップス以内の注文のみに限定される。レンジの範囲に入ればEAが自動的に判断して発注する。

TrailingStop:EAにはトレイリングストップの機能もあるが、今回は使っていない。手動(半自動)で行う場合は、この機能は不要である。

⑤ 自己のパソコンのみでの運用

 自己のパソコンで上記設定を終了した後、パソコンのスイッチを切った場合のことを考えてみます。パソコンを閉じた後に相場が下げ1.1174の注文が約定しました。1.1174の売り注文はIFD注文に他なりませんから、相場が1.1144まで下がれば業者のサーバーが自動的に利益確定をしてくれます。パソコンのスイッチを切っておいても何の問題もありません。問題は、1.1144を付けた相場がその後急反発しトラリピ開始時点の1.12173まで回復したとしましょう。しかし、パソコンのスイッチを切っているので、本来再度発注されるべき1.1174の注文は出されておりません。本当に実害が生ずるのは、相場が再び1.1144まで下げてしまったときです。この場合は、1トラップ分の利益の逸失が生じてしまいます。 

 でも、よく考えてみると、EURUSDの1日平均高低差(ATR14)が60ピップスの状況で相場が短時間のうちに129ピップスを往復するようなことはあり得ないといってよいでしょう。前にも述べましたが、パソコンを一日3~4回オンにしてやることで十分なのです。もし、再度発注されていないトラップがあれば、EAが瞬時に発見して注文を発してくれるからです。MT4 EAによる半自動をお勧めする理由です。 

終わりに 

 設定後相場がどちらに動こうと心配はいりません。見通し通り、相場がどんどん下げてくれれば、次々と利確をしてくれますし、逆にどんどん上がっても20ピップス下に逆指値売り注文を出すだけで、決してポシションを取ることはありません。どこかで反転し、再び相場が下げ始めた暁には、逆指値注文が順次約定し、下げのトレンド相場を順張りで謳歌することになるでしょう。 

 ことがすべて期待通りにはいかないでしょうが、リスクへの対応策はすべて準備しましたので、自信をもって相場に向かうことができます。


MT4 トラリピで負けない人の秘策明かします

2019-04-04 16:40:55 | 投資

 FXにはある種ゲーム的な刺激もあり、趣味の一環としての資金運用を楽しんでいる人もいます。しかし、デイトレとなると現実はそう生易しいものではありません。FXを専業としている人であっても、勝率が6割もあれば大成功と言われています。4勝6敗でも最終損益をプラスにもっていくのがプロといわれる所以なのです。 

 我々一般トレーダーにとっては、このことは実は大問題でもあります。勝ちやすい手法を教わっても、実際に運用してみると勝ったり負けたりが通常で、2連敗・3連敗といった逆波に襲われることもしばしば。精神的に相当タフでなければならないし、損切りを繰り返した末に帳尻を合わせるには、それ相応の訓練を受けていなければなりません。 

 残念ながら、精神的にあまりタフでなく、あまつさえ必要な訓練を受けていない我々にとっては、デイトレは最初から危険ともいえるのです。特に、精神的にも肉体的にも無理のきかなくなった中高年や女性には不向きと断言してもよさそうです。 

 筆者の知人で、FXで負け知らずという人がいます。月間収支ベースで5年以上前から勝ち続けているのです。世上、喧伝されるような大儲けとは参りませんが、それでも毎年3月には税務申告しているからたいしたものです。その手法は特殊なトラリピで、現在のところMT4上でのみ実行可能なやり方です。元祖M社のトラリピや同種のサイクル注文等MT4非採用業者のシステムでは稼働できないシステムです。この特殊システム、本年初頭のドル円大暴落時にも逆にチャンスと化したと聞けば意外に思われる方が多いかもしれません。 

 何はともあれ、その特殊トラリピの仕掛けをお見せしましょう。トラップの内容は;

① 通貨ペア:EURUSD チャートは4月4日午後2時20分現在

② 特殊トラリピの範囲:ATR_Channelsのσ-2(現足青い帯の上辺)1.1126を底とするトラップ20本、トラップ幅30ピップス、利確幅32ピップス、逆指値幅30ピップス

③ 上記の設定画面とトラリピ設定後のチャートは下記の通り:

 

  チャート上の現値は1.12404、現在トラップは1.13060を最下段として6本張られています。「このトラリピ、ちょっとおかしい」と思われませんか?底値は1.1126となっているが、現値と底値の間には何の注文も入っていません。

改めて説明しましょう。

 チャート上トラップの最下段は1.13060ですが、もう一段下のトラップはもし表示されていれば、30ピップス下の1.12760となります。この注文が出されるタイミングは現値が1.12760からさらに30ピップス下落して1.12460となった瞬間です。そうです、相場が期待に反して下げ続けた場合でも、逆指値注文が出されるだけで決してポジションを取らないようになっています。相場が反転(好転)して上昇に向かった場合には、逆指値が次々と約定してトレンド相場を順張りで謳歌することができる仕組みです。お正月早々、ドル円が大暴落となりましたが、下げの途中では買いの逆指値を出すばかりで決してポジションを取らなかったのです。相場は、1日を待たずに回復して大きな利益につながったことは知る人ぞ知る事実です。 

 この手法の優れている点を纏めると次の通りです。

① トラリピは比較的負け難い手法とされているが、本特殊手法はさらに安全確実な手法であること。相場の突然の逆行にも耐えつつ、相場が有利に転じた際には、順張りで利益を重ねることができる。

② 日足ATRの50%程度のトラップ幅で運用していれば、目先の相場の動きに惑わされず、平均1日1回の利確チャンスとなる。原則として少額かつ低レバの安全運転。

③ プロによる日中の相場攪乱とは無縁、むしろ相場の激しい揺れはトラリピには利益の源泉となり好都合。

④ MT4採用会社でEAによる運用.。MT4非採用会社では、トラリピ自体、手数料や広スプレッドで高コスト運用となるが、MT4であれば通常スプレッドでの低コスト運用となる。トラップ幅が狭小でなければ、自己のパソコンによる半自動での運用も可能、その場合、1日3~4回程度パソコンのスイッチをオンにする必要あり。

⑤ MT4では証拠金は通常ポジション発生分のみ、一般には待機注文発注時点で証拠金を要求される。

⑥ 取引通貨単位は1000通貨単位、少額・多数の注文を出すやり方は100万ドル単位で取引するプロにはまねができない。大げさに言えば、プロやAIに対抗できる取引手法でもある。

(追記) MT4でのトラリピ運用の有利点は諸々ありますが、この特殊手法の運用方法はまさに多彩であり、ここでは語り切れません。さらに詳しい説明を、uploaderにアップロードしておきますので、ダウンロードの上参考にしていただきたい。

https://ux.getuploader.com/FXTrader/download/2

EAはMetaGenicFXにて公開中です。

https://metagenicfx.thebase.in/

 

 


ボリンジャーバンド・ファイブもう一つの時間足

2019-04-02 14:16:52 | 投資

 水上紀行氏提唱のボリンジャー・ファイブ(BB5)の成果は上々ではあるが、一つだけ分からないことは、使用すべきチャートの時間軸であった。そこで、もう一度同氏のセミナーをオンデマンドで視聴しなおしてみた。講師はセミナーで明らかにされたことは、日中25種の通貨ペアに関し、2つの時間軸を監視し続けているとのことであった。ただし、その内容については、なぜか内緒(秘密)とされていたのである。 

 セミナー終了間近にチャットによるQ&Aコーナーあり、その中に次のような応答があった。

質問者:「ボリンジャー5は日足のチャートと見受けました。経験的に日足が一番良いということでしょうか?」

講師回答:「うーん、具体的には言えないですけれども、他にもっといいのがあります」 

 筆者もセミナーで使用されたチャートが日足であったことから、日足が基本となる時間足と解釈し、実際のリアルトレードでも日足チャートを使っていた。BB5が収束する頻度は少ないが、これでも結構な成績が得られていたのである。 

 もっといい時間軸があるとすれば、ぜひそれを探さなくてはならない。散歩の途中で、本屋に立ち寄るとたまたま水上氏著書「FX戦略投資-実践編」が置いてあった。BB5に関しては2ページのみの言及であったが、そこで挿入されていたキャプチャー画像は、2017年2~3月にかけてのドル円の4時間足チャートであった。立ち読みでも済んだが、著者と書店に敬意を表して一冊買い求めた。外為オンライン社のチャートであったが、当時のチャートをMT4で再現してみた。

 

 ドル円・4時間足、ほぼ2ヶ月間のチャートであるが、かなり整然としたブレークの跡が窺われる。青い丸印を付けたほかにも有効なミニブレークが見てとれる。ダマシも少なそうだ。この事実が判明した以上、筆者としても今後は4時間足チャートでの運用に切り替えたい。ただし、ATRが50~70ピップス程度の通貨ペアでは日足でもよさそうだ。 

追記:MetaGenicFX社で公開中のEA、BBFive_MT4EA_v1について下記の通り、更新していただくことをお願いしました。(文中の設定画面はEA更新後のもの)

① 時間軸の設定

 この手法では、時間軸の選択が重要となるため、EAの設定に際して、どの時間軸を使用するかをパラメータで設定できるようにしました。

② 他の待機注文のキャンセル

 買いの待機注文が約定した際には、もう一方の売りの待機注文は取り消すのが原則ですが、ご利用者の要望により、もう一方の注文をそのままにしておく(取り消さない)方式もパラメータで選択できるようにいたしました。

⑤ メタジェニック社によれば、旧バージョン購入者全員に対し、本日更新版をメールにてお届けしたとのことです。