トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

MT4チャート分析で欠かせないインディケータ

2019-09-25 11:44:20 | 投資

 前々回のブログで1時間足(1H)と5分足(5M)の二つのチャート上に複数の移動平均線(MA)を表示し、5HのMAの並びが1HのMAの並びに合致した際にエントリーするという手法を紹介した。長い時間足のトレンド方向に合わせて、短期デイトレを行うという一般的に提唱されているスタイルではあるが、ロンドン市場で活躍したトレーダーの説明は具合性に富んでいた。 

 どんな手法であれ、その方法を実際に知るには過去のチャート波形を利用して練習するしかない。いわば、裁量取引のバックテストである。EURUSDの2個のチャートを下に示す。左が1時間足(Anchor Chart)、右が5分足(Trade Chart)である。

 1HのEMAがデッドクロスしたところに赤い垂直線が引かれている。ではその時、5HのEMAやローソク足状態はどうなっているのか、一般的に、時間足が異なれば、一方の時間軸のローソク足が他方の時間軸のどのローソク足に対応するのかを知るのは大変な手間と時間が掛かる。 

 SynchroChart_Line.mq4という便利なインディケータが存在する。これをIHとM5の両方のチャートに挿入しておくと、一方のチャートに引かれた垂直線はシンクロナイズして他方のチャートにも描画される。上の1HチャートEMAがデッドクロスした地点は、5Hのチャートにも自動的に描画される。 

 トレンド判定の基準となるアンカーチャート(1H)のEMAがデッドクロスした。そこに赤い垂直線を引くと、トレードチャート(5H)のチャートにも同時点の赤い垂直線が表示される。そして、実際に取引に使うトレードチャート(5H)のEMAの並びも揃った。前々ブロブ手法によればトレードチャートの赤い矢印のローソク足がTrigger Barとなる。手法通りに逆指値で仕掛けていれば、その後5時間近く続いた下げ相場をトロール漁法よろしく一網打尽掬い取れたことになる。プロの中にはそのような取引をする人が多いのも事実だ。

 SynchroChart_Line.mq4をuploaderにアップしておいたので、興味のある向きはダウンロードして利用されたい。

https://ux.getuploader.com/FXTrader/download/5



MT5のバックテスト

2019-09-22 11:16:29 | 投資

 MT4とMT5との完全互換性は未だ達成されていないものの、相互接近のプロセスを経てその親和度は高まってきている。加えて、豊島久道氏開発のLibEA.mqhに代表されるライブラリーを利用すれば、MT4の知識があれば誰もがMT4/MT5両方で動作するEAを作成できる環境になっている。 

 国内では未だMT5を提供する業者は現れていないが、MetaQuotes社もしくは海外業者のデモ口座をダウンロードすれば、最新のMT5の実際を味わうことができる。チャートを開いてみて感じることは、メニューバーにあるアイコン等には若干変化があるものの、一見してMT4とは大差がない。 

 筆者が感じた大きな変化の一つは、バックテストに使うStrategy Testerであった。MT4のテスターには用意されているスプレッドの入力項目がなくなっている。その理由は、各社の過去のチックデータにはBidとAskが含まれているのだから、MT5ではそれら実際の数値を使うことになったそうだ。 

 MT4でのバックテストに際しては、スプレッドの数値を操作することにより、恣意的なテスト結果を創出することも可能であったので、納得のいく改善点ではある。