トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

西山孝四郎(石原順)メガトレンド(モドキ)完成しました

2021-04-20 19:31:22 | 投資

西山(石原)講師のメガトレンド・トレード手法に関するローソク足、売買ポイントを示す矢印並びにサブチャートに描画されるローソクと同色の帯、それらを手に入れたいとの声に誘われて上記3個のインディケータを作成しました。

講師の採用された指標の基盤となるものは、HMA(Hull Moving Average)であろうことは察しがつきましたが、HMAにはいろんなバリエーションがあるため、筆者としては大きなトレンド判断に多く採用されている、HMAの一種である「Mega Trend」を計算式の基礎とすることにしました。

講師のHMAがいずれであり、かつパラメータの内容も全く分かりません。とにかくMega Trendを信じ、加えて講師がセミナーで使用されるチャートのスクリーン・ショットを撮って、だんだんと近づけていくしか道はありません。最近のセミナーで、講師がしばしば提示されるEURUSD日足のチャートを上記画像と比較してみていただきたい。筆者としては満足できるものとなりました。多分、採用したHMAのお蔭ではないかと思っています。

さて、このMegaTrendoFollowTrade System、今年に入って講師が提唱され始めた手法だけに、検証の必要があります。長いトレンドをとるということなので、裁量取引に利用されることが多いでしょう。しかし、検証のためには、いろんな時間軸・通貨ペアでの検証を必要とし、そのためには同手法のアルゴリズムをEAにして、バックテストをするしかありません。途転取引ということで、EA自体は10分程度で完成しました。

バックテストの結果を見て驚いたのですが、2020.01.01 ~ 2021.04.20の期間では、いずれの主要通貨でも、1時間足(1H)の結果がベストでその次が30分足ということでした。4時間足以上では、見るべき成果はありませんでした。

この結果をどう判断するかですが、「日足でのトレンドはそう長くは続かない」ということでしょうか。筆者も含めて画像を提供する際には、できるだけ典型的チャートを例示するきらいがありますので、この点は、反省するべきだと思います。テストはデフォルトのみで行いましたので、パラメータを変えれば、違った結果も出てくるかもしれません。参考までに、テストの結果を纏めましたので、30分足、1時間足に関する分析結果を添付しておきます。証拠金は百万円、P/Lは1000円単位です。

Profit Factorが1.5を超える通貨ペアをゴールドに、利益が10万円を超える通貨ペアは空色にハイライトしています。

BackTesting MegaTrendFollow_M30 ¥1,000

項目

USDJPY

EURUSD

GBPUSD

AUDUSD

P/L

139

45

122

3

P/Factor

1.31

1.07

1.18

1.00

Win %

38.6

35.28

34.06

29.03

Trades No.

354

326

367

391

         

BackTesting MegaTrendFollow_H1 ¥1,000

項目

USDJPY

EURUSD

GBPUSD

AUDUSD

P/L

163

217

364

73

P/Factor

1.63

1.68

1.92

1.17

Win %

31.25

41.22

40.97

20.79

Trades No.

160

148

144

189

*本商品はMT Studio21で公開されました。公開先アドレス

 


メガトレンドフォローもどきMega Trend Candle

2021-04-18 02:06:38 | 投資

 昨日のブログでも申し述べましたが、西山孝四郎(石原順)講師の直近の解説(ラジオ日経4月16日ザ・マネー)でも引き続きメガトレンドフォローシステムによる相場分析が行われていました。

https://www.youtube.com/watch?v=3Ta46NhMOsI

 その中でEURUSDの同システムのチャートが紹介されていました。

 Hull Moving Average(HMA)をよりどころに、筆者が作成した同期間のMega Trend Candleは下記の通りです。

 寸分違わぬとは申しませんが、ほぼ同じものであり、甲乙付け難いと思えるほどです。新規ご講習者には、十分お使い願えるものと考え、MT Studio21.comにて展示中のTrendBlazerにもパッケージするよう手配しました。未だ改良すべきところもありますので、完成した暁には、別途展示の方向です。

MT Studio21.comはこちら。


西山孝四郎(石原順)講師、メガトレンドフォロー

2021-04-14 22:14:53 | 投資

 本年に入ったあたりから、西山(石原)講師はラジオ解説やセミナーにおいて従来からの順張り手法である転換点ボラティリティに、新たなインディケータを取り入れられた。その指標はMega Trend Followと呼ばれている。

一、新たな分析指標を必要とするに至った理由

 講師がもう何十年も利用してきたとされる手法は次のようなものであった。

① 仕切り条件

・価格が終値でボリンジャーバンド(BB_21)のσ±1を上下に飛び出し、且    つADX(14)と標準偏差(26)の両者が右肩上がりとなっていれば、次の足の始値で買いまたは売りの参入。

② 手仕舞い条件

・価格が終値でBB_21のバンドの内側に戻れば、次の足の始値で決済。

という単純明快な手法であった。

 当時、セミナー等で公表されていた本手法のチャートはすべてMT4上で再現できたので、当時筆者が提携していたMetaGenic社では、インディケータと自動売買プログラム(EA)を開発し、TrendBlazerとして同社のサイトで公開をした。 

 ところが、一昨年辺りから市場の相場つきが変わったせいか、本標準偏差ボラティリティ順張り手法がそのままでは通用しにくくなっていた。その間、講師はATR Channelや新値足等を交えて、その通貨ペアや相場つきにあった順張り、逆張り戦略を考案・紹介されてきた。

 MetaGenic社でも、ADXと標準偏差(StdDev)の有効性に疑問を持ち、講師のオリジナル手法はそのままに、それに代えてMACDを仕切り、手仕舞いのフィルター条件とするオプションを追加したところ、予想外の好結果を得ることとなった。早速、TrendBlazer(EA)にオプションとして論理式を組み込み、EAご利用者に改訂版を配布した経緯があった。

 今般、講師が新たにMega Trend Followを採用されるに至った経緯もやはり、ADXと標準偏差に問題があるからではなかろうか。その理由として、最近のセミナー等では、ボリンジャバンド(21)とMega Trend Followを主として使用されており、ADXや標準偏差への言及は少なくなっている。

 MetaGenic社のEAでは、上記のMACDのフィルターだけではなく、各別のピップスによるSL/PLの設置やトレイリングストップその他を装備しているので、現在のところご利用者からの特別な報告は上がっていない。

二。Mega Trend Candleを開発

 上記のMetaGenic社の製品には、既に対策は取ってあるので、新たな分析指標の組込は、必ずしも必要としないと考えているが、講師のファンからはMega Trend Followと同じものを開発してくれとの要望がある。下のチャートは講師のセミナーをスクリーンショットしたものであるが、セミナーでは論理式の中身は公開されていない。筆者の推察では、長期のトレンド変換を示すインディケータであるHMA(Hull Moving Average)を利用したものではないかと推察している。HMAの計算式はいろいろあるので、必ずしも寸分違わぬものにはならないが、本ブログ読者のご評価を待ちたい。最初のチャートは講師のMega Trend Follow、二つ目が筆者の作成したMega Trend Candle(いずれもEURUSDの日足)

 

 チャート中ほどの黄色い部分が少し異なるが、パラメータをいじればほぼ同様になろう。下のチャートでは、サブチャートの帯の代わりに、HMAを表示させてみた。線の色の変化と同じタイミングでローソク足の色も変わるようになっている。HMAをローソク足が反対側に動いた時点を手仕舞い条件としても使えそうだ。

 講師のお話では、日足の激しい動きを気にしないで、比較的長期に運用するようだから、裁量取引に向いているような気がする。いずれにせよ、新しいショップ MT Studio.comのTrendBlazerにはこのMega Trend Candleとその計算根拠としたHMAを追加していただくことにした。

ただいま、MT Studio.comのサイトを調整中です。4月いっぱいには、正式立ち上げ出来るとの報告がありました。こちらで公開中 


宮田直彦氏によるエリオット波動分析

2021-04-07 07:40:40 | 投資

昨年11月、三菱UFJ証券を離れ、マネースクエア社に同アカデミア学長として就任されて以来、定評ある同氏のエリオット波動分析が定期的に視聴可能となっています。

以下は直近の日経平均及びドル円に対する分析です。

1)日経平均 (3月29日)

  https://www.youtube.com/watch?v=XBZ9e_akG5I

2)ドル円 (4月5日)

  https://www.youtube.com/watch?v=ZN04rtDeytQ

MetaGenic社での取り扱いが長期にわたり中断されておりました。従来、開発部門担当の筆者でしたが、今後は新生MT Studio21.com者として同社の経営には積極的に参加することとなりました。MetaGenic社での取り扱いアイテムにつきましても、徐々にMT社のサイトに移行させるべく準備しております。お引き立てよろしくお願い申し上げます。

同社サイトはこちらから


MACDと一体化したローソク足

2021-04-05 03:42:08 | 投資

 順張りの指標としては、移動平均線とともに多くのトレーダーに利用されているのがMACDでしょう。MACDは2本の移動平均線(EMS)とそれらの位置関係(収束・拡大)を分析すると同時にMACD自体の移動平均(シグナル線)をサブウインドウにて解析・表示してくれる優れものであるため、その人気の程は大いに理解できるところです。

 的確なシグナルは発してくれるのですが、このシグナルとローソク足の動きが一般には別枠で表示されるため、どのように連携しているのかが捉えにくく、そのため、売買のタイミングを失することもありがちでした。

 できることなら、ローソク足とMACDの動きを別々に観測するのではなく、ローソク足そのものにMACDの動きすべてを反映できないかという要望が多く寄せられました。今回、そのような需要に応えてMACD Candle(MACD一体型ローソク足)を開発いたしました。

上記はGBPUSD最新の1Hチャートですが、色別の意味合いは次のようになります。

① 濃紺のローソク足:ローソク足そのものが陽線で、MACDは0より大(EMA(12)はEMA(26)より上)で且つMACDはSignalよりも上に位置する。ローソク足もMACDも上昇基調を示す。

② 薄い青のローソク足;ローソク足そのものは陽線であるが、1) MACDは0より大(EMA12 > EMAだがMACDがSignalを下回っている、もしくは 2) MACDは0より小さい(EMA(12) < EMA(26)が、MACDはSignalよりも上に位置する。簡潔に表現すると「ローソク足は陽線ではあるが、MACDの上昇基調はいまだ不完全」と言える。

③ 赤のローソク足:ローソク足そのものが陰線で、MACDは0より小(EMA(12)はEMA(26)より下)で且つMACDはSignalよりも下に位置する。ローソク足もMACDも下降基調を示す。

④ ピンクのローソク足:ローソク足そのものは陰線であるが、1) MACDは0より小(EMA12 < EMAだがMACDがSignalを上回っている、もしくは 2) MACDは0より大きい(EMA(12) > EMA(26)が、MACDはSignalよりも下に位置する。簡潔に表現すると「ローソク足は陰線ではあるが、MACDの下降基調はいまだ不完全」と言える。

⑤ 上記以外のケースはいずれも上昇や下降の兆候としての判断はできないので、ローソク足はMT4デフォルトの設定表示(ここでは白黒)となる。

以上を簡潔に表現すると、濃い青は本格的な上げ基調、濃い赤は本格的な下げ基調。薄い青(陽線)と薄い赤(陰線)はいまだ不完全な上昇または下降を意味することになります。

 因みに最新のEURUSD 1HのチャートにMACD Candleのみを表示させると下図のようになります。他のインディケータなしでもトレンドの状況が顕著にとらえられています。

トレードでの活用方法 

 MACDを主要指標とするトレード以外の場合でも、ローソク足としてそのまま利用すると相場の流れの判断が可視的に捉えることができるので、どのような局面でも利用価値は大きくなります。

 薄い青や薄い赤のローソク足をどのように判断するかも重要です。例えば、相当低いところで薄い青が現れた場合は、大きなトレンドになる可能性があります。高いか低いかの判断に資するため、例えばボリンジャーバンドを表示しておくのも有効です。σ₋1やσ₋2より下で現れる薄い青では試し買い、濃い青に転じたところで本格買い参入といった利用方法です。

 西山孝四郎講師の順張り手法では、ボリンジャーバンドの±1の突破とADXと標準偏差の上昇をもって、売買エントリー条件としていますが、昨今の相場環境では、ADXと標準偏差の代わりにMACDをフィルターとする方がはるかに優れた結果を残しています。MetaGenic社(MT Studio21に改名)のEA であるTrendBlazerでは、西山氏オリジナル手法に加えて、このMACDオプションも追加され、大変好評を得ております。バックテストを含む詳しい説明書はこちらから。

注意

 このインディケータを挿入する前にチャートは通常のローソク足としておきます。そして、チャートを右クリックしてプロパティを開き、「全般」タブの「チャートを前面に表示」の☑を外しておきます。チェックが入っていないことを確認してインディケータを挿入します。☑となっていると、通常のローソク足とインディケータが重なってインディケータが見えなくなるからです。

 MT Studio21はただいま準備途中でありますが、本MACD Candle(インディケータ)は既にアップしております。クレカ決済と同時にご購入瀬品のダウンロードが可能となっております。こちら