MT4とMT5との完全互換性は未だ達成されていないものの、相互接近のプロセスを経てその親和度は高まってきている。加えて、豊島久道氏開発のLibEA.mqhに代表されるライブラリーを利用すれば、MT4の知識があれば誰もがMT4/MT5両方で動作するEAを作成できる環境になっている。
国内では未だMT5を提供する業者は現れていないが、MetaQuotes社もしくは海外業者のデモ口座をダウンロードすれば、最新のMT5の実際を味わうことができる。チャートを開いてみて感じることは、メニューバーにあるアイコン等には若干変化があるものの、一見してMT4とは大差がない。
筆者が感じた大きな変化の一つは、バックテストに使うStrategy Testerであった。MT4のテスターには用意されているスプレッドの入力項目がなくなっている。その理由は、各社の過去のチックデータにはBidとAskが含まれているのだから、MT5ではそれら実際の数値を使うことになったそうだ。
MT4でのバックテストに際しては、スプレッドの数値を操作することにより、恣意的なテスト結果を創出することも可能であったので、納得のいく改善点ではある。