やっとあえたね。
ちいさなこどもだったときのことをおもいだせない。
ようちえんや、ほいくえんにかよっていたときのわたしは、どんなこどもだったのだろう。
いっしょにあそんだともだちや、せんせいをおぼえていない。
すきだったおもちゃや、てれびはなんだった?
しょうがっこうにあがってからも、ぼんやりとしたきおくしかない。
ひっこしをくりかえしたから、かんきょうがかわったから、
あたまのなかがいっぱいになって、あふれてしまったのかな。
たぶん、ほんをよむのがすきなこどもだったはず。
いつも、へやのすみや、ろうかのはじっこで、ほんをかかえていたようなきがする。
そんなわたしがおぼえている、たったひとつのほんは、「ロッタちゃんのひっこし」です。
ずっとさがしていて、オークションで、みつけることができました。
なつかしくて、なつかしくて、むねがいっぱい。
わがままなロッタちゃんと、ぶたのバムセは、こどものときのわたしをおぼえてくれているかな。
バージニア・リー・バートンの「ちいさいおうち」。
ご近所の家に遊びに行って一度読んだだけなのに
忘れられなくて。
大人になって古本屋さんで自分のために買いました。
「ロッタちゃんのひっこし」が、リンドグレーンの作品と知ったときは、びっくりしました。
しかも、シリーズで出てるし。
でも小さな町の本屋さんに置いてあるってことは、売れてる本だよね~と納得もしました。
バートンの「ちいさいおうち」も、「ロッタちゃん」も、
いろんなこどもたちの心に残っているでしょうね。