先日、伊豆のとある年配のご夫婦のお宅にお邪魔した際、壁に貼り付けてあった文句が良かったので写真で失敬しました。安田善次郎ってあまり知りませんでした。調べたら、旧安田財閥の創設者であり、東京大学安田講堂、日比谷公会堂などを寄付したことで知られていて、ジョン・レノンと結婚したオノ・ヨーコは善次郎の曾孫にあたるそうです。日本金融界の父と言っても過言ではないとのことで、陰徳を積んだ善次郎のなかなか含蓄のある言葉です。
◆今日一日の事
一 今日一日三つ(君父師)のご恩をわすれず不足をいふまじき事
一 今日一日決して腹をたつまじき事
一 今日一日虚言をいはず無理な願いごとをすまじき事
一 今日一日人のあしきをいはず我よきことをいふまじき事
一 今日一日の存命をよろこび家業を大切につとむべき事
右は唯今日一日の慎みにて候
翌日ありと油断をなさず忠孝も今日一日とはげみつとめよ
八十を過ぎたご主人と奥様だけのお住まいに掲げてあったのですが、お子さんもお孫さんも離れて暮らしている中で、この文句を日々眺めているんだな…と思うと、何と言うか、一族の秩序と繁栄を願う気持ちが伝わってくるようでした。
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