日々の泡

こころに浮かんでは消え、消えては浮かぶ
日常のありふれた風景をスケッチ

昨日の映画

2014-09-11 18:37:53 | 映画・音楽
実は、この作品がすごく観たくて、昨日映画館に足を運びました。
革命の子どもたち

ずーんと胸にきました。
もし自分がこの環境に生まれていたら、と考えたら。
人は、自分の立場からしか物事を見ない、ってこと多いですよね。
でも、時代劇なんかをみるとわかりやすいんだけれども、どちらの立場から見るかで、ものの見え方は180°違いますよね。
そういうことに興味がある。
ポスターの女性がすごく美しくて、この女性が、あのテロリストで悪名高い「重信房子の娘なの?」っていう疑問が純粋に湧いたから。
この作品は、日独赤軍のリーダー的役割を果たした2人の女性を、それぞれの子供の視点から母親としてみて描いた作品です。
重房が活動に参加するきっかけは、授業料の値上げに反対する学生のデモだったといいます。(自分で自分の授業料を払わないといけなかった彼女は、値上げされたら困る、と思って参加したらしいです。)そして、泥沼のベトナム戦争。。。資本主義こそ素晴らしいと戦争をはじめたアメリカに対する、当時の世界の若者の気持ちは、そんなに愚かだ、と断言できるのでしょうか・・・・手段が・・・と今の時代のものさしで語ることは簡単かもしれませんけど、時代の空気とか、ネットや情報社会じゃなかった昔と現在を単純に比較してしまうことこそ、愚かかな、と思います。若者の純粋さは、いつの時代でも宝ものだと思えるような社会こそが理想であるような・・・
重房信子の若い時の写真をみると、ちょっとした驚きを感じるかも。ごく普通の、どちらかといえば、無垢な印象のすごく可愛い少女なのですから。社会は、都合で成り立っている、と思うし、決して正しいからそこに存在するのではない、と感じます。
河瀬直美監督の作品に、言葉は嘘をつくことができるけど、身体は正直、って少女が言うナレーションがあります。自分の目で実際にみて、自分が感じることを信じるのは大事じゃないかな。もちろん、「やさしい嘘」というのも存在しますが、自分が身体で感じたことではないのに(目で見た、耳で聴いた実際に。)鵜呑みにするのは、思考停止、という最も愚かな罠にかかってしまうことになりますよね。