心優しい人の家にツバメは巣をつくると子供の頃聞いたことがある。
小学生の時の友達Mちゃんは末っ子で、歳の離れたお兄さんお姉さん達がいた。
今では珍しくはないが高齢出産で生まれた彼女は
お父さんお母さんお兄さんお姉さんから愛情をそそがれて育った。
私が遊びに行くと私もとても可愛がってもらった。
とてもおおらかな一家という気がしてうらやましかったものだ。
ツバメさんかな?
Mちゃんのお宅の玄関の上には毎年ツバメが巣をつくっていた。
もちろん玄関の下には糞が落ちてくる。
でも追っ払ったりはしない。
私のうちは神経質だったので
「うちにはツバメは来ないだろうなぁ。来たとしても糞を嫌がるだろうなぁ。」
と子供ながら思ったものだ。
案の定、うちでツバメの姿を見かけたことは記憶上ない。
ここでもまったく見たことないニャー。
実家に行く時は必ずMちゃんのお宅の前を通るので
いつもふとそのことを思い出す。
いつものヒヨドリさんでした。ジューンベリーの実ぜんぶ食べられちゃったね。
残念だがMちゃんのお父さんお母さんは亡くなり、もういない。
寂しさとあったかさが入り混じった思い出となって残っている。