遊びをせんとや

人生総決算!のつもりで過去・現在のことなどを書きます
といっても肩肘はらずに 楽しく面白く書きたいと思います

詩人あの人この人~林芙美子その9「パリでの恋愛放浪#1」

2023年09月16日 | 読書


林芙美子がパリに到着したのが1931(昭和06)年28歳の時
昨日、パリ生活の一端を書いたが、今日は彼女の恋愛を追ってみる
これまた簡単には終わらないと思うので、とりあえず#1とした

殆ど私が知らない名の男ばかり まず一番手は外山五郎(とやまごろう)
彼は4歳年下のアナキスト画家、学校を出て1931(昭和6)年にパリへ遊学
親しくしていた洋画家の別府貫一郎らも一緒だった 

外山と芙美子は、学生時代、ロシア語講習会で知り合っていた
因みに芙美子が好きになる男のタイプは
芸儒家や知識人、育ちがよく貴公子風、美男、年下・・・だそうな
すべてが外山に当てはまっていた 加えて外山は人に冷たくぶっきら棒,
女を寄せつけない雰囲気が なぜか芙美子の気に 入ったらしい 

芙美子は別府と共にパリ郊外に住む外山を訪れた、と彼女は日記に書いている
実は、芙美子に会いたくなくて外山はそこへ引越した 理由は分からない
別府は、居所を明かすなと頼まれていたが、芙美子の懇願に負けたらしい

外山は執拗な芙美子に腹を立て、ストーブの上のヤカンを投げつける
芙美子は足に火傷をしたが、当日の日記には「不快な事があった」とだけ記す
これ以来、さすがに芙美子の外山への熱も冷めた

奇人・変人?の外山の情報は殆ど無いのでこのくらいにする
ここでちょっと一息
北九州文学館というサイトがあり、年2回「文学の栞」発行している
なお、ここの館長今井英子氏は、林芙美子の研究者としても名が知られている

さて、次の登場は、パリ到着以来、何かと世話になっている別府貫一郎
芙美子は、滞在ホテルも一人で探した書きぶりだが、実は別府らが手配した
名前を出さないのは、孤独な一人旅を演出したかった・・・とは平林たいこ説

夫の手塚緑敏に彼らの名を知られたくなかった説もあるらしい
とはいえ、外山も別府も緑敏の画家仲間、彼らがパリに遊学中と知っている
男と女、少しは何かがあっても・・・緑敏がそう思ったかは知らないが
芙美子も、寝ても覚めても貫一郎さん・・・状態にはならなかったようだ

別府は、1967(昭和42)年に石垣綾子(評論家・社会運動家)と結婚している 

別府貫一郎の絵 ナポリ風景

今日はここまで
最後 晩年の芙美子のラジオ番組録音がNHKアーカイブスにあったので紹介
それでは明日またお会いしましょう
[Rosey]

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