メーガン妃の“事故シーン”に非難轟々 “王室引退”描く米ドラマがダイアナ元妃の悲劇再現
著者:森 昌利
タグ: メーガン妃, ヘンリー王子, 森昌利, ロイヤルファミリー
米ケーブルテレビ局のライフタイムが制作したドラマ「Harry & Meghan: Escaping the Palace(ハリー&メーガン:宮殿からの脱出)」。タイトル通り、ヘンリー王子夫妻の“王室引退”をドラマ化したものだが、オープニングで描かれる“メーガン妃の事故シーン”が英国で大顰蹙(ひんしゅく)を買っている。
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ダイアナ元妃が見舞われた“パリの悲劇”を再現
パパラッチに追いかけられて事故を起こしたメーガン妃の車、取り囲んだカメラマンを突き飛ばして必死に助け出そうとするヘンリー王子。しかし、抱きかかえた妻は瀕死の状態でか弱く助けを求める……。
これは説明するまでもなく、ダイアナ元妃が見舞われた“パリの悲劇”の再現。英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、米ケーブルテレビ局のライフタイムが制作したドラマ「Harry & Meghan: Escaping the Palace(ハリー&メーガン:宮殿からの脱出)」の冒頭シーンだという。
もちろん、このシーンは英メディアに“どれだけ追い込まれていたか”という当時の2人の状況を説明するもので、王子の悪夢という設定。目覚めた王子は隣で眠る妃と生まれたばかりのアーチーくんの無事を確認して安堵するというオチだが、SNS上では「ここまでやって良いはずがない」という激しい批判が嵐のように巻き起こっている。
「メール」紙がツイッター上で拾った投稿を見ても、「悪趣味の一言。こんなシーンは許されるべきではない」「最低の最低。どこまでダイアナ元妃を利用すれば気が済むのか。彼女に安らかな眠りを」「吐き気がする」「おぞましいほど悪趣味」「本当に不要で不快」などなど、辛辣を通り越して明らかな嫌悪が示されている。
確かに妃の母国である米国には、伝統と歴史に縛られた英国王室は“冷淡”というイメージがあるのかもしれない。しかし、これはあまりにも露骨。もしも人気下落気味の王子夫妻に対する助け舟という意図があるとしても、元妃の悲劇まで利用すれば逆効果になる可能性も生まれてしまうだろう。英国での反応は一方的だが、米国の反応も気になるところである。
ちなみに、このドラマは同局が制作する「Harry & Meghan」シリーズの3作目。米国では6日夜に放送予定で、7月に公開された予告編では3月放送の暴露インタビューに臨むシーンなども公開されている。ヘンリー王子役はジョーダン・ディーン、メーガン妃役はシドニー・モートン。1作目の「A Royal Romance(王室のロマンス)」(2018)と2作目の「Becoming Royal(ロイヤルになる)」(2019)ではそれぞれ別の俳優が2人を演じた。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)