先日、「どぼるべ海の家」なるイベントに行ってきた。
店主からこのイベントに誘われ、どんなイベントなのか勝手や詳細が全く分からないまま行ってみた。
フォーク居酒屋で行われるイベントなので、まあライブではあるのだろうとは思ったし、「海の家」という形容(?)がついてる以上、夏の歌を集めて行われるライブなのかな・・・とは漠然と思って、とにもかくにも行ってみたのだった。
店に着いてみたらビックリ。いつもは普通にテーブルや椅子が並んで、観客席がある店内が・・・・いつものテーブルや椅子は取り払われ、代わりに床にビーチマット(?)が一面に敷かれ、海の家のような小さなテーブルがマットの上に直に置かれていた。で、そのマットに、靴を脱いであがるわけだ。
しかもよく見るとそのテーブル・・・ドアノブが付いている!
つまり、本来ドアだったものが、テーブル代わりに使われてるのだ。
さらに、マットの上には、浮き輪やスイカ型風船などが置かれていた。
そして、天井を見上げれば、無数のアロハシャツがつりさげられていた。
さらにさらに・・・ステージ上は・・!
壁に海・・・というか、なにやらトロピカルな海の巨大なイラストが、さながら銭湯の壁絵のように貼られ、なおかつ・・・手が込んでることに、ステージの隅にはビーチパラソルが置かれているではないか。
そして、BGMには、波の音が・・。
店内に、海の家を再現してるわけだ。
いやあ、よくここまで徹底したものだ・・。
フォーク居酒屋をよくここまで改造したものだ・・。
なにより、こういう企画を受け入れた店もエライ。
普段のお店とは一味違う雰囲気・・。
で、「どぼるべ」というのは、アコギの2人組のインストユニットなのだった。
音楽はすべてゆったりとした曲調で、どこかゴンチチを思わせる感じのインストで、心地よい。波のBGMがよくにあう感じ。
やりたいことが非常に分かりやすいユニットだと思った。
海の家再現ということで、ソースの匂いがぴったりはまっていた感じ(笑)。
よくあるでしょ、海の家などでやきそばを作ってる時に香る、あの匂い。
基本的には「どぼるべ」というユニットのライブなのだが、オープンマイクみたいに、会場に来た「音楽をやる人」は、ステージに順番にあがって、自分の曲もやれた。
私はこのイベントの趣旨が当初全く分からないままいったので、練習らしいものは一切やってなかった。
というか、選曲もよく決めないまま行ったのだった。
とりあえず、海系や夏系の歌は念のためにいくつか選んでおいたが・・。
勝手が分からないままステージにあがったはいいけど、ステージにあがった段階でもまだ選曲は決まってなかった。
当初、「パイナップルの夜」「渚のトウヘンボク」などのくだけた自作曲を余興がてらに気楽に歌うことも漠然と考えていたのだが、ステージに上がった出演者は、皆本気モード。
そこで、「パイナップルの夜」「渚のトウヘンボク」みたいなくだけた曲はとりやめ、「母校が消えた日」と「ラストサマークラブ」の2曲に咄嗟にきりかえ、歌った。
「ラストサマークラブ」は、本来バンドでやってた曲だったので、弾き語りでやるには少し無理があったかなあ。ただ、海の歌ではあるので、咄嗟にセレクトしたのだった。
また、「母校」は、はっきり言って、この場には合わなかった。
やめておけばよかった(笑)。
やはり、「パイナップルの夜」「渚のトウヘンボク」で、ごり押ししておいたほうがよかったかなあ。だが、「パイナップルの夜」と「渚のトウヘンボク」あたりが自分の名刺代わりの曲だと思われても困るし(笑)。
特に「渚のトウヘンボク」などが代表曲だと思われたら・・・・。
もっとも、その2曲にしても、練習はしてなかったし、普段ほとんど歌うこともないので、その2曲をやったとしても、悲惨な結果になった気はするが(笑)。
ともかく、自分の出来としては最悪だったと思う。
やはり、ちゃんと練習した曲か、歌いなれてる曲を、あらかじめ用意していかないと、こういう悲惨な自分になる・・という、いい教訓にはなった。
とはいえ、ライブイベントとしては、かなり趣向がこらしてあり、お客さんを楽しませようとという姿勢がよく伝わってくる、面白いイベントだった。
どぼるべの曲には癒されたし。ほんと、おだやかな海や、そこにふくそよ風を思いおこさせる音楽性。
ビーチマットの上に、靴を脱いであぐらで座って音楽を聴く機会なんて、なかなかないよね(笑)。
靴を脱いで聴ける・・・ってだけでも、リラックスできるしね。
こんな企画でライブをやってるドボルベにも、そしてこういう企画を受け入れた、懐の深いお店にも拍手!