少年漫画週刊誌が毎週楽しみでしかたなかった時期がある。
それは、その週刊誌のピーク時だったのかもしれない。
今でこそ色々な漫画週刊誌があるが、昔は少年マガジン、少年サンデー、少年キングが3大少年漫画週刊誌だった時期があった。
それはまだジャンプもチャンピオンも登場していない頃だ。
マガジンやサンデーに比べると、少しキングは地味かな・・という気もしたが、キングを読むのは「通」という気もした。
その後少年ジャンプや少年チャンピオンが登場すると、一気に選択肢が増えたような気がした。
私にとって毎週楽しみにしてた時期が印象的だったのは、マガジン、ジャンプ、そしてチャンピオンだった。
マガジンは、私にとってはなんといっても「巨人の星」と「明日のジョー」が連載されてる時は圧倒的な存在だった。
その頃のマガジンは表紙も印象的なものが多かった。
そのほかの連載陣も強力だった。
ジャンプは、初期の「男一匹ガキ大将」「ハレンチ学園」の時代も印象的だったが、後年の「北斗の拳」が連載されてた時代も忘れられない。
チャンピオンもすごい時代があった。
「ブラックジャック」「ガキでか」「ドカベン」「エコエコアザラク」「マカロニほうれん草」などが並んでいた時代は最強だったと思う。すごいラインナップだったと思う。
今でも、チャンピオンの最盛期は、あの頃だったような気がしている。
不思議なもので(?)、何本か毎週楽しみにしてる連載作品がある週刊誌は、それ以外の連載作品も面白い作品が多く思えてくるものだ。
それは、毎週楽しみにしてる作品がある影響で、毎号読むようになるからだろう。
毎号読めば、その他の連載作品も毎号目にすることになる。
すると、お目当て以外の作品のストーリーも見えてきて、やがて続きを追うようになる。
毎回楽しみにさせる「目玉作品」が何作かあると、それはその週刊誌の他の連載作品にも好影響がでる。相乗効果がでる。
そういう意味では、圧倒的な吸引力を持った目玉作品が何作もあることは、その雑誌をその目玉作品以外をもパワーアップさせる気がする。
で、その週刊誌は黄金時代を迎えるのだ。
私のイメージでは、サンデーはマガジンのライバルとして、マガジンにさほど差は感じなかった。
マガジンが黄金時代を迎えた時、サンデーも一定のパワーと水準を保っていた。
だが、正直、「キング」は「マガジン」や「サンデー」には少し差をつけられている感はあった。
でも、「キング」も「銀河鉄道999」や「ワイルドセブン」などを産んでいたし、地味ながらもよく頑張っていたと思う。
だが、やはり、マガジンやサンデーとの普及度の差はどうしても埋まらず、結局は、休刊になってしまった。
さほどキングを読んでたわけではない私ではあったが、キングが休刊になった時は、残念だった。
「もっと応援してあげればよかった」と思い、複雑な気分になってしまったものだった。
「マガジン」「サンデー」「キング」は、「3大漫画週刊誌」だった時期が長いからね。
その一角が崩れたわけだからね・・。
一方、チャンピオンとジャンプは、マガジン・サンデー・キングの「3強」時代が定着した頃に、ほぼ同時期に創刊された・・と思う。
スタート時は、「男一匹ガキ大将」「ハレンチ学園」を有するジャンプが優勢だった。
その時のチャンピオンは「あばしり一家」という作品があり、それが目玉だった印象がある。永井豪先生の「あばしり一家」で、ジャンプに対抗してた感じ。
だが、ジャンプにも、同じ永井作品「ハレンチ学園」があったし、それに加えて本宮先生の「男一匹ガキ大将」の2枚看板があったぶんだけ、ジャンプの方が優勢だった感じ。
だが、創刊して数年後には、「ブラックジャック」をはじめそうそうたる連載作品がチャンピオンに集まり、完全にジャンプに肩を並べる・・どころか、その時期のチャンピオンはジャンプを凌駕したと思う。
後年ジャンプは「北斗の拳」の時代に発行部数で、とてつもない記録をたてるが、個人的には「ブラックジャック」「ガキでか」などが連載されてた頃のチャンピオンこそ、前述の通り、私が見てきた少年漫画週刊誌の歴史の中で、最強の布陣だったと思う。
あれほど充実した連載陣は、そうそうあるもんではなく、今となっては、なにやら奇跡的だったとも思える。
どの週刊誌も、それぞれの黄金期があり、そういう黄金期を体験したからこそ、もう一度黄金期を!の思いで、続いていくのだろうし、読者もまたそうだろう。
さて、皆さんの贔屓の週刊誌は、今はどうでしょうか。
黄金期?
それとも、黄金期に向かう坂道を登っている最中?
あるいは・・・?