落ち込むことがあって、やらなくちゃいけないこともやろうとしていたことも、全く手に着かなくなった。どうせ何もできないんだったら、と、映画館へ。たまたま、少し前のものを1000円で観られる「映画祭」があったので、「奇跡のシンフォニー」を観た。
全く予備知識も期待も何もなくて、ただ飛び込んだだけの映画。ところがこれがグッドチョイスだった。凹んだり落ち込んだりしているときにはピッタリだったのである。
ストーリーは、一言で言えば孤児の主人公が、その音楽の天才性を糧に、両親と巡り会う物語。最後には会えるとわかるので安心して観ていられたし、少年と、父、母それぞれの奏でる音楽がきれいな一つのハーモニーになっていて、心を洗われた。
広いアメリカで顔も名前も知らない両親と巡り会うために、都合のよい偶然がいくつも重なるのだが、この子の音楽の天才性の描写がすごくて、これなら偶然を呼ぶかも知れないと許せてしまった。(昔観た「アマデウス」のモーツァルトの描写にも圧倒されたのを思い出した)
せっかくそういう風に納得させてくれたんだから、最後ももう少し意外性のある出会い方、終り方だとよかったのにな~、とは思ったけれど。
でも、何より、出だしがよかった。この少年が、音楽にどれだけ才能があるかということを画面いっぱいの壮大なスケールで予感させてくれる。映画のスクリーンの大きさを目一杯生かしたすばらしい映像だった。
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