筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ

ロッテ戦を中心に、野球を好き勝手な視点から見るブログ

来年観たい映画

2008-12-30 17:20:31 | 映画その他(二本以上)

今年もあともうわずか。

雪だるま式にどんどん膨らんでいく大掃除に毎年泣きながら思うのは、普段からちょっとずつやっとけばこんな苦労しなくてすんだのに……という後悔(T_T)

でも、来年もまた野球に映画にドラマを観るぞ~、と自分を励ましながら頑張っているこの年末です。

 

1月に観たい映画

「ワールド・オブ・ライズ」(公開中)
ディカプリオ、クロウのお二人、久々にぜひ会いたいです。話も面白そうなので、楽しみ。

「きつねと私の12か月」(1/10~)
癒されそうで、それでいて自然の厳しさを感じさせてくれそうな期待。

「感染列島」(1/17~)
日本のパニックものは「252生存者あり」で懲りたというのに それに最近感染ものの映画が多くない? 恐怖=感染、の公式があるのか? ストーリーはかなり前のハリウッド映画「アウトブレイク」とよく似てそうな……パクリ?? とかいろいろ憂いつつ、突っ込みながら観たい気もする。

「誰も守ってくれない」(1/24~)
君塚良一さんが「踊る大捜査線」の取材中から温めていたという企画であり、しかも佐藤浩市さん主演なら、観ずにはいられない、です。

「マンマ・ミーア」(1/30~)
ABBAの歌が聴きたい。ミュージカルも観たけど、スクリーンでメリル・ストリープのママも観たい。


来年も、いい映画、いいドラマ、いい野球に出会える年になりますように


KKコンビの「カセ」と「もしも」

2008-12-26 18:02:15 | 野球

23日の「カリスマ白書 第二章」は「KKコンビのドラフト事件真相」となっていた。

ドラフト事件とは、昭和60年の秋。友人の清原和博を裏切って、桑田真澄が密約の末巨人入りしたと言われる、有名なゴタゴタである。何を今更そんな昔のこと、とは思うけど、二人が引退したことで「今なら」とマスコミが殺到してるのかも。

本当に密約はあったの? というところは「禁断のタブーをひもとく」と謳っている割にはよくわからなかった。まあ、あってもなくても、こういった交渉ごとでは巨人はあまり品があるとは思えない気がするけれど

そもそも、選手本人が就職先の球団を選べないというドラフト。「桑田と清原の友情にひび」という悲劇のドラマは、その制約があってこそ成り立つものだった。こういう制約を「カセ」と言う、と、シナリオ学校で習った

つまり、例えば、飛行機のハイジャックなら空の上なので逃げ場がなく連絡の取りようがない、とか。また、戦国時代なら武将の戦略のために結婚が行われるため個人の気持ちは二の次、とか。そういう「カセ」の中、登場人物達はどうなるのか、どうするのか。そこにドラマが生まれる、というわけ。

けれど、昨今はいつでもどこでもケータイで連絡が取れてしまうし、価値観が多様化している現代は、結婚だろうが不倫だろうが何でもありの世の中。ドラマシナリオはすごく作りにくくなっている、らしい。最近時代物のドラマが増えたのは、そのせいもあると思う。

KKコンビの話で言えば、現在は大学進学かプロ志望かの届けを出さなくちゃならないので、桑田のように早稲田進学と見せかけて巨人の単独指名(と当時騒がれた)、という技はできない。つまりこのカセももう使えない――ドラマを書くときには。

時代を敢えてその頃においてドラマを書くとすれば、現在と通じる点を作らないと見る側に受け入れられにくい。だとすると、ストレートに感情を出すタイプと寡黙なタイプの友人が、こんな風にすれ違っていくこともある――というところを主に持ってくると、できそうかも

当時、巨人からの一位指名を確信していたストレートタイプの清原の落胆ぶりは可哀想だった。それでも必死でインタビューに誠実に応える姿が気の毒だった。

寡黙タイプの桑田も真相は不明のまま悪役に転落したが、何と言っても当時は17歳。好きな球団に入れる裏技とか言われたら、乗ってしまったかもしれない。

「プロでも一緒のチームでプレイしたいね」と言いつつも、二人が共に抜きんでた才能を持っていたが為にそれは不可能だった。一位指名しかあり得ない二人だったからこそ起きた悲劇。もしどちらかの下位指名がありだったならば。もしも二人の学年が一つ違っていたとしたら――。

などと、「もしも」がいろいろと膨らんでいく題材でもある。ドラマを書くにはそれも大切と言われた覚えもある。いずれHPでそんな話をUPしてみたいと思います。

野球を題材にしたドラマシナリオ公開中→ こちら (注:ケータイだと重たいと思うので、できればパソコンからどうぞ


野村監督夫婦に感じたリスペクト in 「カリスマ白書」

2008-12-25 17:52:40 | 野球

23日、TBSの「カリスマ白書」を見た。「禁断のタブーをひもとく」という謳い文句ではあるが、「実際どうだったの?」という視聴者からしてみると、少し手前で止まっているような気がしたということは置いといて(^^;)。

第一章は、奥様の沙知代さんの脱税事件で阪神監督辞任に追い込まれた野村監督の話。離婚は考えなかったのか? というタブーをひもといた、というわけですが。

今現在、夫のスケジュール管理を任されている沙知代さん。カレンダーは年末まで真っ黒。「働いてもらわなくちゃ」とサッチーの恐妻ぶりは相変わらず健在――と思わせておいて。

「野村-野球=0」と言い切るノムさん。そして自分のせいで夫から野球を奪ってしまったサッチーは「男-仕事=悲劇」と言い切る。だから彼女は、夫の空いた日程をどんどん埋めるのだ。

もちろん、昨今は女性の社会進出も著しく、仕事がない=悲劇なのは男だけではないけれど。ただ、心意気として「男-仕事=悲劇」の言葉にはとても共感できる。プライドだったり生き様だったりがなくなってしまうという意味だろうから。

だから、サッチーの、酷使ともとれるスケジュール管理は、愛情の裏返し。悪妻と言われるのを覚悟でそんな風にお尻を叩くなんて、普通の奥さんじゃなかなかやりにくい

長い野球人生の中でゴタゴタがあったとき、サッチーは言ったという。「何とかなるわよ」。そしてノムさんは、その言葉で本当に何とかなりそうな気になったという。確かにあのサッチーに言われたら、そんな気になりそうだ。

でも、その根底にはノムさんのサッチーに対する絶対的な信頼があるのだろうと思った。「自分には野球しかないが、彼女は自分にないものをたくさん持っている」というノムさんの言葉には、「男-仕事=悲劇」を防ぐために動くサッチーと同じように、相手へのリスペクトが感じられるから。

野村家の家具や調度品が、と~っても豪華で、どピンクの広すぎるソファなどにビックリしながらも、「カリスマ白書第一章」、面白かったです。

次回「カリスマ白書第二章 KKコンビ ドラフトの真実」に続く


アニメのように楽しめた「K-20 怪人二十面相・伝」

2008-12-24 17:43:06 | 映画 数字・アルファベット

本物に陥れられ、二十面相として捕まってしまう主人公の曲芸師。自分が二十面相ではないことを証明するために、二十面相の技を次々とマスターしていく。名探偵明智小五郎とその婚約者の葉子が絡みながら、やがて対決の時がくる……

正直言えば、そう期待していたわけではなかった。が、金城武くんのサーカス曲芸師の、ちょっととぼけた感じがキュート 結構ひどい目にも遭いながらも、お気楽すぎず、深刻すぎず。巻き込まれて人生が変わっていくのに、力が入りすぎない前向きさなので、スーッと物語に入っていけた。

一番気に入ったのは、相棒となってちょこちょこ面白い技を繰り出してくる國村隼さん 泥棒長屋を束ねるリーダーシップがあって、高島礼子という元詐欺師の美人妻もゲット。頼りがいがあって時に愛嬌がある。こういう役、とっても似合います。

松たか子さんの「お姫様」も当たり。世間知らずで、上品で、けれど時に大胆すぎなのが、何とも微笑ましく魅力的。

ストーリーは、なるほど、というわかりやすい作りで、細々と笑えるし、最後のオチまでかなり楽しめた。格闘シーンや飛行シーンなど、スピーディで、まるでアニメを見ているようだった。今は実写でこれだけできるのね(*^_^*)。

ただ、架空の歴史をたどった日本における「格差社会」を、今の日本とだぶらせたかったのだろうけれど、今ひとつ響いてこなかった。あまりストーリーの進行に関係なかったような気がするので、もう少しかんでいたらなあ、と残念に思った。


レイズの要 岩村明憲

2008-12-22 23:41:52 | 野球

先週のNHK「スポーツ大陸」は、レイズの岩村明憲選手。

メジャーに移籍した選手というのは、自分の得意なプレイを最大限に発揮してこそ、通用するものだと思っていた。

それが岩村さんは、球筋を他の選手に見せるために、相手が早いうちに取りにくるストライクを見逃さなければならない1番に。結果調子を崩して三振が増えたこともあるという。また慣れ親しんだサードからセカンドへのコンバート。

そんな中で自分の結果を残した上に、勝つためのそれぞれの役割意識をチームに植え付けていった。 勝手な方を向いている若手ばかりだったレイズを岩村さんは変えた。結果は、世界一こそならなかったもののリーグ優勝。

まるで映画を地でいくようなドラマチックさ。 野球の醍醐味はこんなところにもあるんだなぁと思わせてもらった。

WBCでも打撃、守備はもちろん、そのリーダーシップにも期待しています♪