大地と海の歌 Humble Pie
【歌・演奏】
ハンブル・パイ/Humble Pie
【リリース】
1970年7月
【録 音】
1970年 オリンピック・スタジオ(イングランド ロンドン)
【プロデューサー】
グリン・ジョンズ/Glyn Johns
【エンジニア】
グリン・ジョンズ/Glyn Johns
【レーベル】
A&M レコード/A&M Records
【収 録 曲】
side:A
① リヴ・ウィズ・ミー 7:55
Live with Me(Humble Pie)
② オンリー・ア・ローチ 2:49
Only a Roach(Jerry Shirley)
③ スネイク・ルンバ 2:51
One Eyed Trouser Snake Rumba(Humble Pie)
④ 大地と海の歌 6:18
Earth and Water Song(Peter Frampton)
side:B
⑤ アイム・レディー 4:59
I'm Ready(Humble Pie words by Willie Dixon)
⑥ スキントのテーマ 5:43
Theme from Skint (See You Later Liquidator)(Steve Marriott)
⑦ レッド・ライト・ママ、レッド・ホット! 6:16
Red Light Mama, Red Hot! (Humble Pie words by Steve Marriott)
⑧ スウィート・ヴァイン 5:46
Sucking on the Sweet Vine(Greg Ridley)
【録音メンバー】
◆ハンブル・パイ
スティーヴ・マリオット/Steve Marriott(vocals①②③⑤⑥⑦, guitar①③⑤⑥⑦, piano②, electric-piano①④⑧, organ④, drums⑥, harmonica⑦)
ピーター・フランプトン/Peter Frampton(vocals①②③④⑤⑥⑦, guitars②③④⑤⑥⑦⑧, organ①)
グレッグ・リドリー/Greg Ridley(bass①~⑧, guitar⑧, vocals①②③⑤⑥⑦⑧)
ジェリー・シャーリー/Jerry Shirley(drums①③④⑤⑦⑧, piano⑥, percussions②⑥⑦, vocals②)
◆ゲスト・ミュージシャン
B. J. コール/B. J. Cole(pedal steel guitar②⑥⑧)
ウィリー・ウィルソン/Willie Wilson(drums②)
【チャート】
1970年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
ハンブル・パイのサード・アルバム。
イミディエイト・レコードの倒産にともない、本作よりA&Mレコードからリリースされている。
プロデューサーのグリン・ジョンズは、スティーヴ・マリオットとピーター・フランプトンのふたりの特長をしっかりと出すため、ヴォーカルはマリオット、ギターはフランプトン、と役割をはっきりさせて制作した。
ジャケットに使用されたイラストは、日本の木版画に影響を受けた作家として知られるオーブリー・ビアズリーの「The Stomach Dance」。「サロメ」の挿絵として描いたものである。そのためこのアルバムは、ファンからは「ビアズリー・アルバム」と呼ばれることが多い。
1970年夏に先行シングル「ビッグ・ブラック・ドッグ」がリリースされているが、②「オンリー・ア・ローチ」はそのB面にカップリングされている。これは大麻への賛歌で、珍しくジェリー・シャーリーがリード・ヴォーカルを取っている。
ショットガン・エクスプレス Shotgun Express
【活動期間】
1966年~1967年
【メンバー】
ロッド・スチュワート/Rod Stewart(vocal)
ベリル・マースデン/Beryl Marsden(vocal)
ピーター・グリーン/Peter Green(guitar)
ジョン・ムーアズヘッド/John Moorshead(guitar)
フィル・ソーヤー/Phil Sawyer(guitar)
ピーター・バーデンス/Peter Bardens(Keyboards)
デイヴ・アンブローズ/Dave Ambrose(bass)
ミック・フリートウッド/Mick Fleetwood(drums)
【バンドの歴史】
「ショットガン・エクスプレス」は、1966年5月にロンドンで結成されたR&Bバンドで、ピーター・バーデンスが結成したインストゥルメンタル・R&Bバンド「ピーター・B's」が母体である。短命に終わったが、後年有名になるロック・ミュージシャンが数多く在籍していたことで知られている。
ピーター・バーデンス率いる「ピーター・B's」の1966年4月時点のメンバーは、ピーター・バーデンス(keyboard)、ピーター・グリーン(guitar)、デイヴ・アンブローズ(bass)、ミック・フリートウッド(drums)であった。
ヴォーカリストを加えて可能性を追求を試みることにしたピーター・B'sは、スティームパケットを脱退して間もないロッド・スチュワートと、リヴァプールのクラブなどで活躍していたベリル・マースデンのふたりのヴォーカリストを迎えた。6人編成となったバンドは、再出発へ向けて「ショットガン・エクスプレス」と改名した。
ショットガン・エクスプレスはリズム&ブルースを音楽の基盤とし、ロンドンのクラブなどで演奏していたが、グリーンがジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズに加わるため1966年7月に脱退する。後任として加入したのは元ザ・パイレーツのジョン・ムーアズヘッドである。
同年10月にはコロムビアからデビュー・シングル「I Could Feel The Whole World Turn Around」をリリースしたが、成功は得られなかった。
同年12月、ムーアズヘッドが脱退し、後任としてフィル・ソーヤーが加入。
スチュワートが1967年2月に脱退してジェフ・ベック・グループに参加すると、その後間もなくしてショットガン・エクスプレスは解散した。
解散後、フリートウッドはジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズに加入してグリーンと再会する。
バーデンスは「ラヴ・アフェア」に、アンブローズはごく短期間「ジェフ・ベック・グループ」に参加したのち「ブライアン・オーガー&ザ・トリニティ」に、ソーヤーは「スペンサー・デイヴィス・グループ」に、マースデンは「ザ・シー・トリニティ」にそれぞれ加入している。
なお、バーデンスは1971年に「キャメル」を、フリートウッドとグリーンは1967年に「フリートウッド・マック」を結成している。またアンブローズはのちEMIレコードのA&R部門に在籍して辣腕をふるい、セックス・ピストルズやデュラン・デュラン、ケイト・ブッシュ、ペット・ショップ・ボーイズなどを発掘、契約を交わしている。
左から ロッド・スチュワート、ベリル・マースデン、ピーター・バーデンス
【ディスコグラフィ】
<シングル>
1966年 I Could Feel The Whole World Turn Around
1967年 Funny 'Cos Neither Could I
【メンバー変遷】
#1 1966.5~1966.7
ロッド・スチュワート/Rod Stewart(vocal)ex. Steampacket
ベリル・マースデン/Beryl Marsden(vocal)
ピーター・グリーン/Peter Green(guitar)ex. The Peter B's →John Mayall & the Bluesbreakers
ピーター・バーデンス/Peter Bardens(Keyboards)ex. The Peter B's
デイヴ・アンブローズ/Dave Ambrose(bass)ex. The Peter B's
ミック・フリートウッド/Mick Fleetwood(drums)ex. The Peter B's
#2 1966.7~1966.12
ロッド・スチュワート/Rod Stewart(vocal)
ベリル・マースデン/Beryl Marsden(vocal)
ジョン・ムーアズヘッド/John Moorshead(guitar)ex. The Pirates →Julie Covey & The Machine
ピーター・バーデンス/Peter Bardens(Keyboards)
デイヴ・アンブローズ/Dave Ambrose(bass)
ミック・フリートウッド/Mick Fleetwood(drums)
#3 1966.12~1967.2
ロッド・スチュワート/Rod Stewart(vocal)→Jeff Beck Group
ベリル・マースデン/Beryl Marsden(vocal)→The She Trinity
フィル・ソーヤー/Phil Sawyer(guitar)ex. Fleur De Lys →Spencer Davis Group
ピーター・バーデンス/Peter Bardens(Keyboards)→Love Affair
デイヴ・アンブローズ/Dave Ambrose(bass)→Jeff Beck Group
ミック・フリートウッド/Mick Fleetwood(drums)→John Mayall & the Bluesbreakers
スティームパケット Steampacket
【活動期間】
1965年~1966年
【メンバー】
ロング・ジョン・ボルドリー/Long John Baldry(vocal)
ロッド・スチュワート/Rod Stewart(vocal)
ジュリー・ドリスコール/Julie Driscoll(vocal)
ヴィック・ブリッグス/Vic Briggs(guitar)
ブライアン・オーガー/Brian Auger(keyboard, vocal)
リッキー・フェンソン/Ricky Fenson(bass)
ミッキー・ウォーラー/Micky Waller(drums)
【バンドの歴史】
ロング・ジョン・ボルドリーは、1963年に「シリル・デイヴィス R&B オール・スターズ」に参加したが、1964年1月にシリル・デイヴィスが死去したためその後を引き継ぎ、バンド名を「フーチー・クーチー・メン」として活動を続けていた。
フーチー・クーチー・メン解散後の1965年7月、ボルドリーはロンドンにおいてロッド・スチュワート、ジュリー・ドリスコール、ブライアン・オーガー、ヴィック・ブリッグス、リッキー・フェンソン(のち「リック・ブラウン」と名乗る)、ミッキー・ウォーラーの計7人で新たなバンドを結成し、バンド名を「スティームパケット」とした。
スチュワート、ドリスコールは、フーチー・クーチー・メンでボルドリーのバンド・メイトだった。ブライアン・オーガーは自身のバンド「トリニティー」を率いており、ウォーラーはそのメンバーであった。ブリッグスはダスティ・スプリングフィールドのバックを務めていた「エコーズ」のメンバーで、友人であるオーガーの要請でスティームパケットに参加。またフェンソンは、ビル・ワイマンが加わる前の、最初期のローリング・ストーンズのベーシストである。
スティームパケットはリズム&ブルースを基盤にしたバンドで、ジョルジオ・ゴメルスキーのマネージメントによって全国のさまざまなクラブや劇場などで演奏し、モッズらから支持されるようになった。1965年にはローリング・ストーンズのイギリス・ツアーのサポートを務めている。
実力的には申し分のないバンドだったが、メンバーがそれぞれに交わしていた契約が障壁となって、正式なアルバムを制作することはできなかったが、マーキー・クラブでのリハーサルを録音した音源が1970年に「First of the Supergroups:Steampacket Featuring Rod Stewart」のタイトルでリリースされている。
1966年初頭にスチュワートが脱退すると、その数ヵ月後にはボルドリーも脱退し、その後間もなく1966年5月にスティームパケットは解散した。
解散後のボルドリーは、当時無名のエルトン・ジョンが在籍していた「ブルーソロジー」に加入。
オーガーは「トリニティー」を再結成し、ドリスコール、ブリッグス、フェンソン、ウォーラーはオーガーと行動をともにする。
スチュワートは「ショットガン・エクスプレス」を経て「ジェフ・ベック・グループ」に加入するが、ここでウォーラーと再会している。
左から ロッド・スチュワート、ロング・ジョン・ボルドリー、ジュリー・ドリスコール、ブライアン・オーガー
【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーション・アルバム)
<アルバム>
1970年 ファースト・スーパー・グループ/Rock Generation Volume 6 - The Steampacket (Or The First "Supergroup")
1990年 The Steampacket Featuring Long John Baldry, Rod Stewart, Brian Auger & Julie Driscoll ※録音1965年
【メンバー変遷】
#1 1965~1966
ロング・ジョン・ボルドリー(vocal)ex. Hoochie Coochie Men
ロッド・スチュワート(vocal)ex. Hoochie Coochie Men →Shotgun Express
ジュリー・ドリスコール(vocal)ex. Hoochie Coochie Men
ヴィック・ブリッグス(guitar)ex. The Echoes
ブライアン・オーガー(keyboard, vocal)ex. Trinity
リッキー・フェンソン(bass)ex. Cyril Davies & the R&B All-Stars
ミッキー・ウォーラー(drums)ex. Trinity
#2 1966
ロング・ジョン・ボルドリー(vocal)→Bluesology
ジュリー・ドリスコール(vocal)
ヴィック・ブリッグス(guitar)
ブライアン・オーガー(keyboard, vocal)
リッキー・フェンソン(bass)
ミッキー・ウォーラー(drums)
#3 1966
ジュリー・ドリスコール(vocal)→Brian Auger & the Trinity
ヴィック・ブリッグス(guitar)→Brian Auger & the Trinity
ブライアン・オーガー(keyboard, vocal)→Brian Auger & the Trinity
リッキー・フェンソン(bass)→Brian Auger & the Trinity
ミッキー・ウォーラー(drums)→Brian Auger & the Trinity
ゼアズ・ア・ボンド・ビトゥイーン・アス There's a Bond Between Us
【歌・演奏】
グレアム・ボンド・オーガニゼイション/Graham Bond Organisation
【リリース】
1965年11月
【プロデューサー】
ロバート・スティグウッド/Robert Stigwood
【レーベル】
コロンビア・レコード/Columbia Records
【収 録 曲】
side:A
① フーズ・アフレイド・オブ・ヴァージニア? 2:05
Who's Afraid of Virginia Woolf?(Don Kirkpatrick, Kevin Knox)
② ヒア・ミー・コーリング・ユア・ネーム 2:37
Hear Me Calling Your Name(Jack Bruce)
③ ナイト・タイム・イズ・ザ・ライト・タイム 3:01
The Night Time Is the Right Time(Lew Herman)
④ ウォーキン・イン・ザ・パーク 3:30
Walkin' in the Park(Graham Bond)
⑤ ラスト・ナイト 3:00
Last Night(The MarKeys)
⑥ ベイビー・キャン・イット・ビー・トゥルー? 5:04
Baby Can It Be True?(Graham Bond)
side:B
⑦ ホワッド・アイ・セイ? 4:16
What'd I Say?(Ray Charles)
⑧ ディックス・インストゥルメンタル 2:33
Dick's Instrumental(Dick Heckstall-Smith)
⑨ ドント・レット・ゴー 2:43
Don't Let Go(Jesse Stone)
⑩ キープ・ア・ドライヴィン 2:04
Keep A' Drivin'(Chuck Willis)
⑪ ハヴ・ユー・エヴァー・ラヴド・ア・ウーマン? 4:53
Have You Ever Loved a Woman?(Graham Bond)
⑫ キャメルス・アンド・エレファンツ 4:41
Camels and Elephants(Ginger Baker)
【録音メンバー】
グレアム・ボンド/Graham Bond(organ, mellotron, alto-sax)
ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(baritone-sax, tenor-sax)
ジャック・ブルース/Jack Bruce(bass, harmonica)
ジンジャー・ベイカー/Ginger Baker(drums)
【チャート】
1966年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
グレアム・ボンド・オーガニゼイションのセカンド・アルバム。
録音時にメロトロンを使用した最初のロック・ミュージック・アルバムとされている。
内容は、ファースト・アルバムと同じくR&B色の濃いものである。
④「ウォーキン・イン・ザ・パーク」はのちにコロシアムがアルバム「コロシアム・ファースト」で取り上げている。⑪「ハヴ・ユー・エヴァー・ラヴド・ア・ウーマン?」はフレディ・キングやエリック・クラプトンで知られるブルース・ナンバー。
グレアム・ボンド Graham Bond
【本 名】
グレアム・ジョン・クリフトン・ボンド/Graham John Clifton Bond
【パート】
オルガン、サキソフォン、ヴォーカル
【生没年月日】
1937年10月28日~1974年5月8日(36歳没)
【出身地】
イングランド エセックス州ラムフォード
【経歴】
ガウディー・チャールズ・クインテット/Goudie Charles Quintet(1960~1961)
ドン・レンデル・クインテット/The Don Rendell Quintet(1961~1962)
アレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッド/(1962~1963)
グレアム・ボンド・トリオ/The Graham Bond Trio(1963)
グレアム・ボンド・カルテット/The Graham Bond Quartet(1963)
グレアム・ボンド・オーガニゼイション/Graham Bond Organisation(1963~1967)
グレアム・ボンド・イニシエーション/Graham Bond Initiation(1970)
ホーリー・マジック/Holy Magick(1970)
ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース/Ginger Baker's Air Force(1970~1971)
ボンド & ブラウン/Bond & Brown(1971~1972)
ジャック・ブルース&フレンズ/Jack Bruce & Friends(1971~1972)
メイガス/Magus(1973)
グレアム・ボンドは、イングランド出身のサクソフォン奏者、キーボード奏者、ヴォーカリスト。ジャズ、ブルース、ロック。ポップスなど様々な音楽の融合を目指し、オリジナルな世界を追求し続けた革新的ミュージシャンであった。
ボンドは1960年代のイングランドで起こったリズム&ブルース・ブームの創始者のひとりであり、アレクシス・コーナー、シリル・デイヴィス、ジョン・メイオールらと並ぶ、当時の英国ポピュラー音楽界における重要人物のひとりでもある。
ボンドは、1937年10月28日にエセックス州ラムフォードで生まれ、幼い頃に養子に出された。
彼を引き取ったバーナード家にはいつも身近に音楽があり、ボンドは自然に音楽に親しむようになった。彼はやがてイースト・ロンドンのギデア・パークにあるロイヤル・リバティ・スクールに通うようになり、そこで音楽を学んだ。
ボンドのミュージシャンとしてのキャリアの出発点は、1960年にサックス奏者として加入した「ガウディー・チャールズ・クインテット」である。
1961年にメンバーとなった「ドン・レンデル・クインテット」で頭角を現したボンドは、この年のイギリスのニュー・ジャズ・スターに選ばれ、国内でも注目の新進ジャズ・ミュージシャンとして知られるようになる。なお、このバンドで出会ったのが、ジャック・ブルース(bass)とジンジャー・ベイカー(drums)である。
1962年、シリル・デイヴィスの後任としてアレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッドに加入。このバンドで再びブルース、ベイカーのふたりとバンド・メイトとなる。
ボンドはブルース・インコーポレイテッドに短期間在籍したのち、1963年2月にブルース、ベイカーのふたりとともに脱退して「グレアム・ボンド・トリオ」を結成する。ボンドがハモンド・オルガンを演奏するようになったのはこの頃からで、のちに「イギリス初のハモンド・オルガン・プレーヤー」と言われるようになる。
この年ジョン・マクラフリン(guitar)を迎えたボンドは、バンドを「グレアム・ボンド・カルテット」と改称し、ハモンド・オルガンをメイン楽器としながらも、再びサックスを手にするようになった。
ボンドはイギリスのポピュラー音楽界におけるハモンド・オルガン使用の先駆者でもあり、ハモンド・オルガンとレスリー・スピーカーを組み合わせて使った初期のオルガン奏者である。またメロトロンをレコーディングに使用した最初のロック・ミュージシャンとしても知られている。
ボンドの演奏は、後のロック・キーボーディストに大きな影響を与えた。ブライアン・オーガーやキース・エマーソンも、ボンドの演奏に影響されたことを認めている。ディープ・パープルのジョン・ロードは、後年「ハモンド・オルガンという楽器について知りたいのであればグレアム・ボンドを聴くべきだ」「ハモンド・オルガンについて私が知っている事のほとんどは、ボンドが実践的に教えてくれたものだ」と語っている。
なおボンドは、この頃(1963年)にデビューした「アニマルズ」の名付け親でもある。アニマルズのドラマー、ジョン・スティールによると、ボンドはニューカッスルのクラブ・ア・ゴーゴーで演奏する無名のロック・バンドを見て、彼らに「ジ・アニマルズ」と命名したという。
1963年暮れ、マクラフリンはバンドを去り、代わりにディック・ヘクストール=スミス(sax)が加入する。これを契機にバンドは「グレアム・ボンド・オーガニゼーション」と名を改めた。マクラフリンはのち「帝王」マイルス・デイヴィスのグループに参加、ジャズあるいはフュージョン・ギタリストとして大成する。
「グレアム・ボンド・オーガニゼイション」は、ボンドのオルガンを前面に押し出した独特のR&Bサウンドで、モッズを中心に支持を得るようになる。1964年3月にはデビュー・アルバム「サウンド・オブ・'65」を発表。これはジャズとR&Bを融合させたものとして高く評価された。
1965年7月、シングル「Lease on Love」をリリースした。この曲にはメロトロンが使われているが、曲にメロトロンが全面的にフィーチュアされたのはポピュラー音楽史上初めてのことであった。メロトロンを使用した先駆的存在のひとつはビートルズだが、彼らが「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」を録音したのは、その1年4ヵ月後の1967年である。
1965年10月にリリースされたグレアム・ボンド・オーガニゼイションのセカンド・アルバム「ゼアズ・ア・ボンド・ビトゥウィーン・アス」は、録音時にメロトロンを使用したロック・ミュージックの最初のアルバムとされている。
1966年3月、「ザ・フー」がシングル「サブスティチュード」(全英5位)をリリースしたが、このB面の「Waltz for a Pig」はグラハム・ボンド・オーガニゼイションの曲であったことから、一部で注目されるようになる。
グレアム・ボンド・オーガニゼイション グレアム・ボンド(前)、ジンジャー・ベイカー(左)、ジャック・ブルース(右)、ディック・ヘクストール=スミス(後)
新境地を拓きつつあったグレアム・ボンド・オーガニゼイションだったが、ボンドの薬物乱用、そしてベイカーとブルースの険悪な関係という看過できない問題を抱えていた。ボンドは自身の状況の悪化によってバンドを管理しきれなくなったため、ベイカーにバンドの運営を任せたが、ベイカーはその権限を利用して1965年8月にブルースを解雇したため、バンドは3人編成となった。
1966年にはベイカーもバンドを離脱、のちに新たなバンドを結成したが、そのバンドが「クリーム」である。
ベイカーの後任として1966年5月にバンドに加わったのは、ジョン・ハイズマン(drums)である。
ボンド、ヘクストール=スミス、ハイズマンのトリオとなったバンドは活動を維持し、1967年1月18日にシングル「ユーヴ・ガッタ・ハヴ・ラブ・ベイブ」を制作したものの、ボンドの健康は薬物への依存によって精神的にも肉体的にも蝕まれており、そのためバンドは1967年に解散した。
グレアム・ボンド・オーガニゼイションは、ブリティッシュ・ロック界においては革新的な存在であり、音楽的な影響力もあったが、彼らの音楽はポップス・ファンにはジャズ寄りで少々複雑であり、ジャズ・ファンにとってはロック寄りで騒々しいものだと捉えられていたため、商業的な成功を収めるには至らなかった。
解散後、ヘクストール=スミスとハイズマンはジョン・メイオール&ブルース・ブレイカーズを経て「コロシアム」を結成し、デビュー・アルバムにボンドの曲「公園の散策」を収録している。
グレアム・ボンド・オーガニゼイションの解散後もボンドの精神状態は安定せず、重度の躁鬱状態は薬物の過剰摂取でさらに悪化していった。
そんな状態のなかでボンドはアメリカに渡り、「ラヴ・イズ・ザ・ロウ」(1968年)と「マイティ・グレアム・ボンド」(1969年)の2枚のアルバムを制作したが、1969年にはイギリスへ戻った。
帰国後のボンドは、結婚したばかりの妻ダイアン・スチュワートとともに「グレアム・ボンド・イニシエーション」を結成。
また1970年初頭に「ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース」にサックス奏者として加入したが間もなく脱退し、短期間「ジャック・ブルース・バンド」に参加した。またこの年には「ホーリー・マジック」を結成し、アルバム「ウイ・プット・アワー・マジック・オン・ユー」をレコーディングしている。そのほか同年にはアルバム「ソリッド・ボンド」をリリースしている。これはボンド、マクラフリン、ブルース、ベイカーからなる「グレアム・ボンド・カルテット」の1963年録音のライヴ音源と、ボンド、ヘクストール=スミス、ハイズマンからなる「グレアム・ボンド・オーガニゼイション」による1966年録音のスタジオ・セッションを編集した2枚組アルバムである。
1971年終盤、ボンドはクリームなどへの歌詞提供で知られる作詞家のピート・ブラウン(元バタード・オーナメンツ、元ピブロクト!)との双頭バンド「ボンド&ブラウン」を結成。メンバーは、ボンドの妻ダイアン・スチュワート、デライル・ハーパー(bass)、エド・スペヴォックEd Spevock(drums のちベーブ・ルース、チキン・シャック)である。
ボンド&ブラウンは、1972年にはファースト・アルバム「トゥー・ヘッズ・アー・ベター・ザン・ワン」とシングル「ロスト・トライブ」をリリースしたが、同年末頃には活動を停止した。
1973年にはジョン・ダマー・バンドとともにアルバムをレコーディングしたが、これは2008年になってようやくリリースされた。
バンドと結婚生活がほぼ同時に崩壊した後、1973年にボンドはイギリスのフォーク歌手キャロラン・ペッグ(vocal 元Mr. Fox)、ベーシストのピート・マクベスとともに「メイガス」を結成したが、レコーディングを行わないまま1973年のクリスマス頃に解散した。同じ時期に、彼はアメリカのシンガーソングライター兼ギタリストのミック・リーを見出してライブで一緒に演奏したが、これもレコーディングには至らなかった。
オカルトに憑りつかれたボンドが1960年代末期から1970年代にかけて制作したアルバムは、黒魔術の強い影響を受けたものばかりであった。その頃結婚したダイアン・スチュワートも魔術に興味を持っていたと言われる。
麻薬とは手を切ったものの、ますます黒魔術に傾倒していったボンドは、自分がアレイスター・クロウリーの生まれ変わり(息子)だと信じるようにさえなっていた。
1972年、ボンドは薬物の使用を理由にジャック・ブルースのバンドを解雇されたが、それ以後の精神状態はさらに悪くなり、薬物や抗うつ薬の影響で病院への入退院を繰り返すようになった。ボンドはキャリアを通じて重度の薬物使用による発作に悩まされており、1973年1月には神経衰弱を起こして入院した。また長年にわたって経済的な苦境に立たされていたこともボンドの精神状態に悪影響を及ぼしていたが、メイガスの解散によってそれに拍車がかかった。
1974年5月8日、ボンドは「悪魔に身を捧げる」というメモを残し、ロンドンのフィンズベリー・パーク駅で地下鉄ピカデリー線の電車に飛び込んで自ら命を絶った。36歳であった。
遺体の損傷は激しく、身元の確認には二日間を費やしたという。最終的な決め手は指紋の照合によるものであった。
ボンドの死は事故か自死か断定はされていない。死の直後には「ボンドは悪魔によって闇の世界に引きずり込まれた」という噂も流れたが、彼は双極性障害であったとも言われており、現在では彼の死は自殺だとされている。
2015年、ボンドの作品がドクター・ブギーのラジオ番組の2時間スペシャルで特集された。
【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーション・アルバム)
<リーダー・アルバム>
1969年 ラヴ・イズ・ザ・ロウ/Love Is the Law
1969年 マイティ・グラハム・ボンド/Mighty Grahame Bond
1970年 ソリッド・ボンド/Solid Bond
1970年 ホーリー・マジック/Holy Magick
1971年 ウィ・プット・アワー・マジック・オン・ユー/We Put Our Magick on You
★1971年 This Is... Graham Bond - Bond In America
☆★2015年 ライヴ・アット・BBC・アンド・アザー・ストーリーズ/Live At The BBC And Other Stories ※録音1962年~1972年
<グラハム・ボンド・オーガニゼイション>
1965年 ザ・サウンド・オブ '65/The Sound of '65
1965年 ゼアズ・ア・ボンド・ビトゥイーン・アス/There's a Bond Between Us
☆1988年 クルークス・クリーク/Live at Klooks Kleek ※録音1964年10月。「Faces And Places Vol.4」として再発あり
★2012年 ウェイド・イン・ザ・ウォーター/Wade In The Water
<ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース>
☆1970年 ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース/Ginger Baker's Air Force
1970年 ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース 2/Ginger Baker's Air Force 2
<ボンド&ブラウン>
1972年 トゥー・ヘッズ・アー・ベター・ザン・ワン/Two Heads Are Better Than One
<レコーディング・セッション>
*ドン・レンデル・ニュー・ジャズ・カルテット
1961年 ローリン/Roarin'
シングス・ウィ・ライク Things We Like
【歌・演奏】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
【リリース】
1970年(UK)
1971年(US)
【録 音】
1968年8月 I.B.C. スタジオ(イングランド ロンドン)
【プロデューサー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
【レーベル】
ポリドール・レコード/Immediate Records(UK)
アトコ・レコード/Records(US)
【収 録 曲】
side:A
① オーヴァー・ザ・クリフ 2:53
Over the Cliff(Jack Bruce)
② スタチューズ 7:33
Statues(Jack Bruce)
③ サム・エンチャンテッド・ディック(メドレー) 7:28
Sam Enchanted Dick(Medley)
(a) サムズ・サック Sam Sack(Milt Jackson)
(b) リルズ・スリルズ Rill's Thrills(Dick Heckstall-Smith)
④ ボーン・トゥ・ビー・ブルー 4:26
Born to Be Blue(Mel Tormé, Robert Wells)
side:B
⑤ HCKHHブルース 8:57
HCKHH Blues(Jack Bruce)
⑥ アーサーのバラード 7:43
Ballad for Arthur(Jack Bruce)
⑦ シングス・ウィ・ライク 3:33
Things We Like(Jack Bruce)
【録音メンバー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce(contrabass)
ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(soprano-sax, tenor-sax)
ジョン・マクラフリン/John McLaughlin(guitar③④⑤⑥⑦⑧)
ジョン・ハイズマン/Jon Hiseman(drums)
【チャート】
1970年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
ジャック・ブルースのセカンド・ソロ・アルバム。
ただし、このアルバムを録音したのはまだクリームに在籍していた1968年8月で、ファースト・ソロ・アルバム「ソングス・フォー・ア・テイラー」の録音(1969年4月~5月)よりも早い。
ブルース唯一のインストゥルメンタル・アルバムで、ブルースが1955年に作曲したという曲がほとんど収録されている。
このアルバムはジャズ・アルバムであり、ブルースはコントラバスを使用している。
本作に起用されたジョン・マクラフリンとディック・ヘクストール=スミスは、グラハム・ボンド・オーガニゼイションでブルースと共演している。またジョン・ハイズマンはブルースの脱退後にグラハム・ボンド・オーガニゼイションに加入している。
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ハーモニー・ロウ Harmony Row
【歌・演奏】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
【リリース】
1971年7月
【録 音】
1971年1月 コマンド・スタジオ(イングランド ロンドン)
【プロデューサー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
【エンジニア】
バリー・アインスワース/Barry Ainsworth
【レーベル】
ポリドール・レコード/Immediate Records(UK)
アトコ・レコード/Records(US)
【収 録 曲】(☆=シングル ⑪)
side:A
① キャン・ユー・フォロー 1:32
Can You Follow?(Peter Brown, Jack Bruce)
② ロイヤル・ウッドへ逃げて 3:44
Escape to the Royal Wood (On Ice)(Peter Brown, Jack Bruce)
③ テーブルズ・オン・ミー 3:49
You Burned the Table on Me(Peter Brown, Jack Bruce)
④ ゼアズ・ア・フォレスト 1:44
There's a Forest(Peter Brown, Jack Bruce)
⑤ 朝のストーリー 4:55
Morning Story(Peter Brown, Jack Bruce, Janet Godfrey)
⑥ フォーク・ソング 4:20
Folk Song(Peter Brown, Jack Bruce)
side:B
⑦ 笑いと怒り 6:05
Smiles and Grins(Peter Brown, Jack Bruce)
⑧ ポスト・ウォー 4:20
Post War(Peter Brown, Jack Bruce)
⑨ 感謝の手紙 2:54
A Letter of Thanks(Peter Brown, Jack Bruce)
⑩ ヴィクトリア・セイジ 5:02
Victoria Sage(Peter Brown, Jack Bruce)
☆⑪ 夕陽の領事館 4:14
The Consul at Sunset(Peter Brown, Jack Bruce)
*1971年リリース
【録音メンバー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce(vocals, basses, piano, organ, cellos, harmonica)
クリス・スペディング/Chris Spedding(guitars)
ジョン・マーシャル/John Marshall(drums)
【チャート】
1971年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
・ジャック・ブルースのサード・ソロ・アルバム。
アルバム・タイトルは、ブルースが育ったグラスゴーのアパート街「ハーモニー・ロウ通り」に由来している。この通りは1マイル以上もあり、当時ヨーロッパで最も長い家並みとして有名だった。(のち取り壊されている)
このアルバムはブルース自身の過去をモチーフとしており、全曲ピーター・ブラウンが作詞、ブルースが作曲している。
・ブラウン、ブルースとともに⑤「朝のストーリー」を共作したジャネット・ゴドフリーは、ブルースの最初の妻である。
・⑪「The Consul at Sunset」はマルコム・ローリーの小説「Under the Volcano」にインパイアされて作った曲である。
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アット・ヒズ・ベスト At His Best
【歌・演奏】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
【リリース】
1972年
【録 音】
1968年(「シングス・ウィ・ライク」C⑫)
1969年(「ソングス・フォー・ア・テイラー」A①③⑤ B⑧ C⑪⑬⑭ D⑮⑰)
1971年(「ハーモニー・ロウ」A②④ B⑥⑦⑨ C⑩ D⑯⑱⑲)
【プロデューサー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce(「シングス・ウィ・ライク」C⑫ 「ハーモニー・ロウ」A②④ B⑥⑦⑨ C⑩ D⑯⑱⑲)
フェリックス・パパラルディ/Felix Pappalardi(「ソングス・フォー・ア・テイラー」A①③⑤ B⑧ C⑪⑬⑭ D⑮⑰)
ロバート・スティグウッド/Robert Stigwood
【エンジニア】
アンディ・ジョンズ/Andy Johns
バリー・アインスワース/Barry Ainsworth ②④⑥⑦⑩⑯⑱⑲
【レーベル】
ポリドール・レコード/Polydor Records
【収 録 曲】
side:A
① 彼女は調子っぱずれ 3:41
Never Tell Your Mother She's Out of Tune(Pete Brown, Jack Bruce)
② 朝のストーリー 4:55
Morning Story(Pete Brown, Janet Godfrey, Jack Bruce)
③ イマジナリー・ウェスタン 3:30
Theme for an Imaginary Western(Pete Brown, Jack Bruce)
④ ポスト・ウォー 4:20
Post War(Peter Brown, Jack Bruce)
⑤ 滝へのチケット 3:00
Tickets to Waterfalls(Peter Brown, Jack Bruce)
side:B
⑥ フォーク・ソング 4:20
Folk Song(Peter Brown, Jack Bruce)
⑦ テーブルズ・オン・ミー 3:49
You Burned the Table on Me(Peter Brown, Jack Bruce)
⑧ リッチモンド 3:35
He the Richmond(Peter Brown, Jack Bruce)
⑨ ヴィクトリア・セイジ 5:02
Victoria Sage(Peter Brown, Jack Bruce)
side:C
⑩ 感謝の手紙 2:54
A Letter of Thanks(Peter Brown, Jack Bruce)
⑪ クリアーアウト 2:35
The Clearout(Peter Brown, Jack Bruce)
⑫ HCKHHブルース 8:57
HCKHH Blues(Jack Bruce)
⑬ ボストン・ボール・ゲーム 1:45
Boston Ball Game, 1967(Peter Brown, Jack Bruce)
⑭ 月への縄ばしご 2:53
Rope Ladder to the Moon(Peter Brown, Jack Bruce)
side:D
⑮ ハーミストンの運命 2:22
Weird of Hermiston(Peter Brown, Jack Bruce)
⑯ 笑いと怒り 6:05
Smiles and Grins(Peter Brown, Jack Bruce)
⑰ アイゼンガード 5:27
To Isengard(Peter Brown, Jack Bruce)
⑱ 夕陽の領事館 4:14
The Consul at Sunset(Peter Brown, Jack Bruce)
⑲ キャン・ユー・フォロー 1:32
Can You Follow?(Peter Brown, Jack Bruce)
【録音メンバー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce(vocals, electric-bass, contrabass, piano, organ, guitar, cello, harmonica)
<from「ソングス・フォー・ア・テイラー」A①③⑤ B⑧ C⑪⑬⑭ D⑮⑰>
ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(soprano-sax, tenor-sax③⑬)
クリス・スペディング/Chris Spedding(guitar ③⑤⑪⑮⑰)
ジョン・ハイズマン/Jon Hiseman(drums ①③⑤⑪⑬⑮⑰)
ジョン・マーシャル/John Marshall(drums⑧⑭)
/Art Themen(soprano-sax① tenor-sax⑬)
ハリー・ベケット/Harry Becket(trumpet ①⑬)
ヘンリー・ロウザー/Henry Lowther(trumpet ①⑬)
ジョン・マムフォード/John Mumford(trombone⑬)
フェリックス・パパラルディ/Felix Pappalardi(vocals⑭⑰ guitar⑰)
<from「シングス・ウィ・ライク」C⑫>
ジャック・ブルース/Jack Bruce(contrabass)
ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(soprano-sax, tenor-sax)
ジョン・マクラフリン/John McLaughlin(guitar)
ジョン・ハイズマン/Jon Hiseman(drums)
<from「ハーモニー・ロウ」A②④ B⑥⑦⑨ C⑩ D⑯⑱⑲>
ジャック・ブルース/Jack Bruce(vocals, basses, piano, organ, cellos, harmonica)
クリス・スペディング/Chris Spedding(guitars)
ジョン・マーシャル/John Marshall(drums)
【チャート】
1972年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
ジャック・ブルースの2枚組コンピレーション・アルバム。
3枚のソロ・アルバムからの選曲であるが、大半は「ソング・フォー・ア・テイラー」と「ハーモニー・ロウ」から選曲されている。
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アウト・オブ・ザ・ストーム Out of the Storm
【歌・演奏】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
【リリース】
1974年11月
【録 音】
1974年 レコード・プラント(アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス、カリフォルニア州サンフランシスコ)
【プロデューサー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce
アンディ・ジョンズ/Andy Johns
【エンジニア】
アンディ・ジョンズ/Andy Johns
オースティン/Austin
【レーベル】
RSOレコード/RSO Records
【収 録 曲】(☆=シングル ⑤)
side:A
① 心のかけら 5:39
Pieces of Mind(Pete Brown, Jack Bruce)
② 黄金の日々 5:14
Golden Days(Pete Brown, Jack Bruce)
③ ランニング 4:14
Running Through Our Hands(Pete Brown, Janet Godfrey, Jack Bruce)
④ キープ・オン・ワンダリング 3:10
Keep on Wondering(Pete Brown, Jack Bruce)
side:B
☆⑤ キープ・イット・ダウン 3:46
Keep It Down(Pete Brown, Jack Bruce)
⑥ 嵐の中へ 4:45
Into the Storm(Pete Brown, Jack Bruce)
⑦ ワン 5:03
One(Pete Brown, Jack Bruce)
⑧ タイムスリップ 6:33
Timeslip(Pete Brown, Jack Bruce)
【録音メンバー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce(vocals, bass, piano, electric-piano, organ, clarinet, harmonium, harmonica)
スティーヴ・ハンター(electric-guitars, acoustic-guitars)
ジム・ケルトナー/Jim Keltner(drums②③④⑤⑥)
ジム・ゴードン/Jim Gordon(drums①⑦⑧)
【チャート】
1974年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)160位
【メ モ】
ジャック・ブルースの4枚目のスタジオ・ソロ・アルバム。
「ウェスト・ブルース&レイング」が解散した後にソロ活動を再開したブルースが1974年にリリースした。
このアルバムは、プロデューサー兼エンジニアのアンディ・ジョンズの提案で、ロサンゼルスとサンフランシスコでレコーディングされたが、ブルースの薬物摂取の影響でアルバム制作は遅滞をきたしたという。
・1974年12月7日のビルボード・アルバム・チャートに183位で初登場し、12月14日に166位、12月21日には160位を記録したのちチャートから姿を消した。
・③で共作者としてクレジットされているジャネット・ゴドフリーは、ジャック・ブルース夫人である。
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ハウズ・トリックス How's Tricks
【歌・演奏】
ジャック・ブルース・バンド/Jack Bruce Band
【リリース】
1977年3月
【録 音】
1976年10月~12月 マナー・スタジオ(イングランド オックスフォードシャー)
【プロデューサー】
ビル・ハルヴァーソン/Bill Halverson
【レーベル】
RSOレコード/RSO Records
【収 録 曲】
side:A
① ウィズアウト・ア・ワード 5:26
Without a World(Pete Brown, Jack Bruce)
② ジョニーB '77 3:23
Johnny B '77(Pete Brown, Jack Bruce)
③ タイムス 4:49
Times(Pete Brown, Jack Bruce, Hughie Burns)
④ ベイビー・ジェーン 2:37
Baby Jane(Hughie Burns)
side:B
⑤ ロスト・インサイド・ア・ソング 4:04
Lost Inside a Song(Pete Brown, Jack Bruce, Hughie Burns)
⑥ ハウズ・トリックス 4:12
How's Tricks(Pete Brown, Jack Bruce)
⑦ マッドハウス 3:45
Madhouse(Pete Brown, Jack Bruce)
⑧ ウェイティング・フォー・ザ・コール 5:48
Waiting for the Call(Pete Brown, Jack Bruce)
⑨ アウトサイダーズ 2:57
Outsiders(Pete Brown, Jack Bruce)
⑩ サムシング・トゥ・リヴ・フォー 5:19
Something to Live For(Pete Brown, Tony Hymas)
【録音メンバー】
ジャック・ブルース/Jack Bruce(vocals, bass, harmonica)
ヒューイ・バーンズ/Hughie Burns(guitars, lead-vocals④, backing-vocals)
トニー・ハイマス/Tony Hymas(keyboards, vibraphone, backing-vocals)
サイモン・フィリップス/Simon Phillips(drums, glockenspiel, backing-vocals)
【チャート】
1977年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)153位
【メ モ】
・ジャック・ブルースの5枚目のスタジオ・ソロ・アルバム。1977年5月7日付ビルボード・アルバム・チャートに171位で登場、5週間チャート入りして最高153位を記録した。
・このアルバムは、ブルースがロバート・スティグウッドのマネージメントのもとでリリースした最後のアルバムになった。1978年にはスティグウッドのレーベル「RSO」から外れたが、これによってブルースがグラハム・ボンド・オーガニゼイションに加入した1963年に始まったブルースとスティグウッドの提携は、15年でピリオドが打たれた。
Eleven Sides of Baker
【演 奏】
ジンジャー・ベイカー & フレンズ/Ginger Baker
【リリース】
1976年
【録 音】
ランポート・スタジオ(イングランド ロンドン)
【プロデューサー】
ジンジャー・ベイカー/Ginger Baker
【レコーディング・エンジニア】
Cyrano
【レーベル】
マウンテン・レコード/Mountain Records
【収 録 曲】
side:A
① Ginger Man 2:37
(Traditional:arr. Ginger Baker, Mr. Snips)
② Candlestick Taker 2:37
(Ginger Baker)
③ High Life 1:45
(Mr. Snips)
④ Don Dorango 2:26
(Ginger Baker)
⑤ Little Bird 4:34
(Ginger Baker)
⑥ N'Kon Kini N'Kon N'Kon 3:55
(Ransome Kuti, Ginger Baker)
side:B
⑦ Howlin' Wolf 4:43
(Ginger Baker, Mr. Snips)
⑧ Ice Cream Dragon 3:57
(Ginger Baker)
⑨ The Winner 2:03
(Ginger Baker)
⑩ Pampero 4:45
(Ginger Baker)
⑪ Don't Stop the Carnival 3:53
a (Sonny Rollins)
b (Ginger Baker)
【録音メンバー】
ジンジャー・ベイカー/Ginger Baker(drums, percussions)
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クリス・スペディング/Chris Spedding(guitar)
マイク・ディーコン/Mike Deacon(keyboards①②③④⑤⑨)
デライル・ハーパー/Delisle Harper(bass⑥)
ハービー・フラワーズ/Herbie Flowers(bass⑨)
クマ原田/Kuma Harada(bass④⑦⑧⑩⑪)
リック・グレッチ/Rick Grech(bass①②③⑤, violin①)
Kofi Osapanin(percussions⑥⑦⑩⑪)
Koji Osapanin(percussions⑥⑩)
Olu George(percussions⑥⑦⑨⑩⑪)
イアン・ハマー/Ian Hamer(②③④⑤⑧⑨⑪ trumpet, Flugelhorn)
アラン・スキッドモア/Alan Skidmore(tenor-sax②④⑤⑧)
スタン・スルツマン/Stan Sulzmann(tenor-sax③⑨⑪)
ジェフ・デイリー/Jeff Daly(②④⑤⑧ baritone-sax, alto-sax)
エディー・モルデュー/Eddie Mordue(baritone-sax③⑨⑪)
デレク・ワズワース/Derek Wadsworth(trombone⑪)
ウォーリー・スミス/Wally Smith(trombone②③④⑤⑧⑨)
スーザン・シェパード/Susan Sheppard(cello⑤)
Mr. Snips(vocals)
Eunice A. Green(vocals)
Louise Arthurworrey(vocals)
【チャート】
1976年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
ジンジャー・ベイカーのソロ・アルバム。
クリス・スペディング(guitar、元ニュークリアス、元シャークス、元トリガー)を起用して、ジャズ・ロック・テイストあふれる作品に仕上げている。
そのほかSnips(vocal、元シャークス)、マイク・ディーコン(keyboard、元グレイテスト・ショウ・オン・アース、元ヴィネガー・ジョー、元キキ・ディー・バンド、元スージー・クアトロ・バンド)、ハービー・フラワーズ(bass、元ブルー・ミンク、元Rumplestiltskin)、リック・グレッチ(bass、元ブラインド・フェイス、元ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース)、クマ原田(bass、元ジョナサン・ケリーズ・アウト・サイド)らがレコーディングに参加している。
⑥「N'Kon Kini N'Kon N'Kon」は、フェラ・クティと共作したアフロ・ロック・ナンバー。
ライヴ・クリーム Vol.2 Live Cream Ⅱ
【歌・演奏】
クリーム/Cream
【リリース】
1972年3月2日
【録 音】
1968年3月9日 ウィンターランド(アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ)
1968年3月10日 ウィンターランド(アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ)
1968年10月4日 オークランド・コロシアム・アリーナ(アメリカ合衆国カリフォルニア州オークランド)
【プロデューサー】
フェリックス・パパラルディ/Felix Pappalardi
【レコーディング・エンジニア】
トム・ダウド/Tom Dowd
ビル・ハルバーソン/Bill Halverson
【レーベル】
ポリドール・レコード/Immediate Records(UK)
アトコ・レコード/Records(US)
【収 録 曲】
side:A
① 荒れ果てた街 4:33
Deserted Cities of the Heart(pete Brown, Jack Bruce)※1968年10月4日、オークランド・コロシアム・アリーナでの録音
② ホワイト・ルーム 5:40
White Room(Pete Brown, Jack Bruce)※1968年10月4日、オークランド・コロシアム・アリーナでの録音
③ 政治家 5:08
Politician(Pete Brown, Jack Bruce)※1968年10月4日、オークランド・コロシアム・アリーナでの録音
④ 英雄ユリシーズ 4:46
Tales of Brave Ulysses(Eric Clapton, Martin Sharp)※1968年3月10日、ウィンターランドでの録音
side:B
⑤ サンシャイン・ラヴ 7:25
Sunshine of Your Love(Pete Brown, Jack Bruce, Eric Clapton)※1968年3月9日、ウィンターランドでの録音
⑥ ステッピン・アウト 13:38
Steppin' Out(James Bracken)※1968年3月10日、ウィンターランドでの録音
【録音メンバー】
エリック・クラプトン/Eric Clapton(guitars, vocals)
ジャック・ブルース/Jack Bruce(bass, harmonica, vocals)
ジンジャー・ベイカー/Ginger Baker(drums)
【チャート】
1972年週間アルバム・チャート:アメリカ(ビルボード)27位 イギリス15位 ノルウェイ15位 カナダ30位 フランス27位
【メ モ】
クリームの通算6枚目、2枚目のライヴ・アルバム。
⑥「ステッピン・アウト」は、オリジナルLPでは「Hideaway」と誤記されている。
ライヴ・クリーム Live Cream
【歌・演奏】
クリーム/Cream
【リリース】
1970年4月
【録 音】
1967年5月 アトランティック・スタジオ(アメリカ合衆国ニューヨーク)
1968年3月7日 フィルモア・ウェスト(アメリカ合衆国サンフランシスコ)
1968年3月9日~3月10日 ウィンターランド(アメリカ合衆国サンフランシスコ)
【プロデューサー】
フェリックス・パパラルディ/Felix Pappalardi ①②④⑤
アーメット・アーティガン/Ahmet Ertegun ③
ロバート・スティグウッド/Robert Stigwood③
【エンジニア】
エイドリアン・バーバー/Adrian Barber(recording & re-mix engineer)
トム・ダウド/Tom Dowd(recording engineer)
ビル・ハルバーソン/Bill Halverson(recording engineer)
【レーベル】
ポリドール・レコード/Immediate Records(UK)
アトコ・レコード/Records(US)
【収 録 曲】(◆=ライヴ録音 ◇=スタジオ録音 ☆=シングル③)
side:A
◆① N.S.U. 10:15
N.S.U.(Jack Bruce)※1968年3月10日、ウィンターランドでの録音
◆② スリーピィ・タイム 6:52
Sleepy Time Time(Jack Bruce, Janet Godfrey)※1968年3月9日、ウィンターランドでの録音
☆◇③ ロウディ・ママ 2:46
Lawdy Mama(Traditional:arr. Eric Clapton)※1967年5月、アトランティック・スタジオでの録音
*1970年7月リリース カナダ79位
Side:B
◆④ スウィート・ワイン 15:16
Sweet Wine(Ginger Baker, Janet Godfrey)※1968年3月10日、ウィンターランドでの録音
◆⑤ ローリン・アンド・タンブリン 6:42
Rollin' and Tumblin'(McKinley Morganfield)※1968年3月7日、フィルモア・ウェストでの録音
【録音メンバー】
エリック・クラプトン/Eric Clapton(guitars, vocals)
ジャック・ブルース/Jack Bruce(bass, harmonica, vocals)
ジンジャー・ベイカー/Ginger Baker(drums)
【チャート】
1970年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)15位 イギリス4位
フィンランド10位 カナダ13位 フランス15位 ノルウェイ15位 オーストラリア20位 ドイツ30位
【メ モ】
クリームの通算5枚目にして、初のライヴ・アルバム。解散後の1970年にリリースされた。
BPI(UK)公認のプラチナ・アルバムである。
1968年のライヴ録音4曲と、1969年のスタジオ録音1曲の、計5曲が収録されている。
タウン・アンド・カントリー Town and Country
【歌・演奏】
ハンブル・パイ/Humble Pie
【リリース】
1969年11月
【録 音】
1969年 オリンピック・スタジオ(ロンドン)
【プロデューサー】
アンディ・ジョンズ/Andy Johns
【エンジニア】
アンディ・ジョンズ/Andy Johns
ジョン/John
ロブ/Rob
ハッピー・キース/Happy Keith
【レーベル】
イミディエイト・レコード/Immediate Records
【収 録 曲】(☆=シングル②)
side:A
① テイク・ミー・バック 4:52
Take Me Back(Peter Frampton)
☆② サッド・バック・オブ・シェイキー・ジェイク 2:59
The Sad Bag of Shakey Jake(Steve Marriott)
*1969年12月12日リリース
③ ライト・オブ・ラヴ 3:00
The Light of Love(Greg Ridley)
④ コールド・レディ 3:22
Colde Lady(Jerry Shirley)
⑤ ダウン・ホーム・アゲイン 2:56
Down Home Again(Steve Marriott)
⑥ オリー・オリー 0:50
Ollie Ollie(Peter Frampton, Steve Marriott, Greg Ridley, Jerry Shirley, Andy Johns)
side:B
⑦ エヴリ・マザーズ・サン 5:43
Every Mother's Son (Steve Marriott)
⑧ ハートビート 2:33
Heartbeat(Bob Montgomery, Norman Petty)
⑨ オンリー・ユー・キャン・シー 3:38
Only You Can See(Peter Frampton)
⑩ シルヴァー・タン 3:20
Silver Tongue(Steve Marriott)
⑪ ホーム・アンド・アウェイ 5:55
Home and Away(Steve Marriott, Peter Frampton, Greg Ridley)
【録音メンバー】
◆ハンブル・パイ
スティーヴ・マリオット/Steve Marriott(vocals②④⑤⑦⑧⑩, guitar②④⑦⑧⑩, piano②⑪, sitar③, drums⑨, percussions①②)
ピーター・フランプトン/Peter Frampton(vocals①②③④⑤⑧⑨⑪, guitars①②③⑤⑦⑧⑨⑩⑪, bass③, piano⑨, drums④)
グレッグ・リドリー/Greg Ridley(bass①②④⑤⑧⑨⑩⑪, guitar③, percussions①, vocals②③④⑤⑧⑪)
ジェリー・シャーリー/Jerry Shirley(drums②⑤⑧⑩⑪, piano④, percussions①②③④)
【チャート】
1969年週間アルバム・チャート 圏外
【メ モ】
ハンブル・パイのセカンド・アルバム。
ファースト・アルバムに比べると、フランプトンの個性がはっきりと出ている。
⑧「ハートビート」はバディ・ホリーのカヴァー。
このアルバムはファースト・アルバムのリリースから3ヵ月後に発表された。
当時イミディエイト・レコードは経営危機に陥っていたため、会社が破産する前にセールスを上げるべくアルバムのリリースを急いだ。しかし宣伝のための予算がなかったことに加え、当時バンドはアメリカ・ツアーを行っていたにもかかわらずこのアルバムはアメリカではリリースされなかったため、チャートには姿を現すことができなかった。しかしFM局のオンエアでは好意的な反応が見られ、セールス的には期待外れだったが、バンドの評判は高まった。