スティームパケット Steampacket
【活動期間】
1965年~1966年
【メンバー】
ロング・ジョン・ボルドリー/Long John Baldry(vocal)
ロッド・スチュワート/Rod Stewart(vocal)
ジュリー・ドリスコール/Julie Driscoll(vocal)
ヴィック・ブリッグス/Vic Briggs(guitar)
ブライアン・オーガー/Brian Auger(keyboard, vocal)
リッキー・フェンソン/Ricky Fenson(bass)
ミッキー・ウォーラー/Micky Waller(drums)
【バンドの歴史】
ロング・ジョン・ボルドリーは、1963年に「シリル・デイヴィス R&B オール・スターズ」に参加したが、1964年1月にシリル・デイヴィスが死去したためその後を引き継ぎ、バンド名を「フーチー・クーチー・メン」として活動を続けていた。
フーチー・クーチー・メン解散後の1965年7月、ボルドリーはロンドンにおいてロッド・スチュワート、ジュリー・ドリスコール、ブライアン・オーガー、ヴィック・ブリッグス、リッキー・フェンソン(のち「リック・ブラウン」と名乗る)、ミッキー・ウォーラーの計7人で新たなバンドを結成し、バンド名を「スティームパケット」とした。
スチュワート、ドリスコールは、フーチー・クーチー・メンでボルドリーのバンド・メイトだった。ブライアン・オーガーは自身のバンド「トリニティー」を率いており、ウォーラーはそのメンバーであった。ブリッグスはダスティ・スプリングフィールドのバックを務めていた「エコーズ」のメンバーで、友人であるオーガーの要請でスティームパケットに参加。またフェンソンは、ビル・ワイマンが加わる前の、最初期のローリング・ストーンズのベーシストである。
スティームパケットはリズム&ブルースを基盤にしたバンドで、ジョルジオ・ゴメルスキーのマネージメントによって全国のさまざまなクラブや劇場などで演奏し、モッズらから支持されるようになった。1965年にはローリング・ストーンズのイギリス・ツアーのサポートを務めている。
実力的には申し分のないバンドだったが、メンバーがそれぞれに交わしていた契約が障壁となって、正式なアルバムを制作することはできなかったが、マーキー・クラブでのリハーサルを録音した音源が1970年に「First of the Supergroups:Steampacket Featuring Rod Stewart」のタイトルでリリースされている。
1966年初頭にスチュワートが脱退すると、その数ヵ月後にはボルドリーも脱退し、その後間もなく1966年5月にスティームパケットは解散した。
解散後のボルドリーは、当時無名のエルトン・ジョンが在籍していた「ブルーソロジー」に加入。
オーガーは「トリニティー」を再結成し、ドリスコール、ブリッグス、フェンソン、ウォーラーはオーガーと行動をともにする。
スチュワートは「ショットガン・エクスプレス」を経て「ジェフ・ベック・グループ」に加入するが、ここでウォーラーと再会している。
左から ロッド・スチュワート、ロング・ジョン・ボルドリー、ジュリー・ドリスコール、ブライアン・オーガー
【ディスコグラフィ】(☆=ライヴ・アルバム ★=コンピレーション・アルバム)
<アルバム>
1970年 ファースト・スーパー・グループ/Rock Generation Volume 6 - The Steampacket (Or The First "Supergroup")
1990年 The Steampacket Featuring Long John Baldry, Rod Stewart, Brian Auger & Julie Driscoll ※録音1965年
【メンバー変遷】
#1 1965~1966
ロング・ジョン・ボルドリー(vocal)ex. Hoochie Coochie Men
ロッド・スチュワート(vocal)ex. Hoochie Coochie Men →Shotgun Express
ジュリー・ドリスコール(vocal)ex. Hoochie Coochie Men
ヴィック・ブリッグス(guitar)ex. The Echoes
ブライアン・オーガー(keyboard, vocal)ex. Trinity
リッキー・フェンソン(bass)ex. Cyril Davies & the R&B All-Stars
ミッキー・ウォーラー(drums)ex. Trinity
#2 1966
ロング・ジョン・ボルドリー(vocal)→Bluesology
ジュリー・ドリスコール(vocal)
ヴィック・ブリッグス(guitar)
ブライアン・オーガー(keyboard, vocal)
リッキー・フェンソン(bass)
ミッキー・ウォーラー(drums)
#3 1966
ジュリー・ドリスコール(vocal)→Brian Auger & the Trinity
ヴィック・ブリッグス(guitar)→Brian Auger & the Trinity
ブライアン・オーガー(keyboard, vocal)→Brian Auger & the Trinity
リッキー・フェンソン(bass)→Brian Auger & the Trinity
ミッキー・ウォーラー(drums)→Brian Auger & the Trinity