モーグル・スラッシュ Mogul Thrash
【活動期間】
1970年~1971年
【メンバー】
ジェームス・リザーランド/James Litherland(vocals, guitar)
ジョン・ウェットン/John Wetton(bass, vocal)
ビル・ハリスン/Bill Harrison(drums)
ロジャー・ボール/Roger Ball(sax)
マルコム・ダンカン/Malcom "Molly" Duncan(sax)
マイケル・ローゼン/Michael Rosen(guitar, trumpet)
モーグル・スラッシュはイングランドのジャズ・ロック・バンド。
「Splinter」というロンドンのバンドの解散後、メンバーだったジョン・ウェットン(bass, vocal)とエド・ビックネル(drums)が、「ダンディ・ホーンズ」として活動していたマルコム・ダンカン(sax)とロジャー・ボール(sax)のふたりに出会い、新たなバンドを結成するために動き始める。
このバンドに「コロシアム」を脱退したジェームス・リザーランドが関心を示し、加わることになる。
こうして1969年9月に結成された新バンドの名は、当初は「Brotherhood」だったが、メンバーの中で唯一名を知られていたのがリザーランドだったため、彼の知名度を利用して「James Litherland's Brotherhood」と名乗ることになった。
1969年12月にはドラマーがビル・ハリスンに交替。さらに元エレクションのマイケル・ローゼン(guitar, trumpet)が加わって、バンドは6人編成となる。
1970年5月、RCAと契約を交わすことになったが、この時に同名グループが存在することが分かったため、バンド名を「モーグル・スラッシュ」と改めた。
さっそくプロデューサーにブライアン・オーガーを迎え、1970年11月にシングル「Sleeping In the Kitchen」をリリース。さらにアルバムのレコーディングを行い、1971年2月にファースト・アルバム「モーガル・スラッシュ」を発表した。
ブルースとジャズのエッセンスをハード・ロックにも通ずるパワフルなサウンドの中に活かしており、とくにジョン・ウェットンとビル・ハリスンの自由度の高い演奏がバンドの推進力となっている。ギター、ヴォーカル、ソングライティングを担当するリザーランドの存在が前面に出てきているため、コロシアムを彷彿とさせるサウンドになっている。
本国イギリスではあまり知られることがなかったが、ヨーロッパ各地域では好評を得た。その後ツアーを行うなど精力的に活動したが、レーベル側の法的問題もあって、1971年5月には解散を余儀なくされた。
解散後、ジェームス・リザーランドは「ミリオン」を結成、ジョン・ウェットンは「ファミリー」に参加した。
ダンカンとボールはのちアヴェレイジ・ホワイト・バンドの結成に参加し、大きな成功を収めることになる。
【メンバー変遷】
#1 1969
ジェームス・リザーランド(vocal, guitar)
ジョン・ウェットン(bass, vocal)
エド・ビックネル(drums)
ロジャー・ボール(sax)
マルコム・ダンカン(sax)
#2 1969~1971
ジェームス・リザーランド(vocal, guitar)
ジョン・ウェットン(bass, vocal)
ビル・ハリスン(drums)
ロジャー・ボール(sax)
マルコム・ダンカン(sax)
マイケル・ローゼン(guitar, trumpet)
【ディスコグラフィ】
<アルバム>
1971年 モーグル・スラッシュ/Mogul Thrash ※旧邦題「炸裂!モーグル・スラッシュ」
<シングル>
1971年 Sleeping in the Kitchen