秋田在住は東京転勤前、2002年の1年間と東京から再度秋田へ転勤しての3年間、2005年~2007年まででした。その中で揚げた魚達をランダムに綴ってまいります。 まずは06年6月18日釣行、08年現在は2年連続の水抜きにより、バスもフナも雷魚も死滅させられた秋田の野池・金山大堤での釣果です。 金山大堤は秋田ではメジャーなフィールドで、大・小二つの池があり、スカパーの某釣りチャンネルの人気番組「魚○格○技戦」で某有名アングラーがフローターで実釣した事もあるところです。ちなみにその番組は録画して今も持ってます
水抜きに関しては、全国的に行われており「農業用ため池」である限り、仕方ないのかもしれないが「一釣り人」としては、遣る瀬無い思いで一杯です
秋田の金山大堤は、02年は水質が激クリアで水深もある程度あり、金魚藻、ハス、浮き草などが繁茂するすばらしいフィールドで、魚のコンディションも最高でしたが、05年に秋田に戻ってみると、大量の泥が流れ込んで、激シャローのマッディウオーターへ変わっておりました。この池は私が知る限り、水生生物はクチボソ・ザリガニ・カエル・バス・雷魚しか居なかったと思う。
06年に秋田県内の某ヘラブナ愛好会が大量の尺ベラを無断放流したようで、このヘラがとんでもなく岸際でモジリまくるようになり、愛好会と思われる方々が勝手に木製の自分のヘラ台を岸に置くようになっていました。さらに、大きい方の池には2か所の流れ込みがあり、その流れ込みを結ぶようにアスファルト農道が有るのですが、農業者以外のクルマは進入禁止となっており、進入させないように入り口に鉄のポールを立てているのですが、ヘラ愛好会の方々はポールの脇から強引に進入し、農道にクルマを駐車して月例会のようなことまで行っていました。地元の水利組合(池を管理している、主に農業者)の方々は水質悪化改善の理由もあったでしょうが、愛好会の勝手な所業についに怒り、『2年連続水抜き』の要因となったと思われます。
取水塔が有るような農業用のため池は、管理のために数年(3~6年)に1回のスパンで水抜きをします。このとき、ほとんどの魚は死にます。金山大堤も水抜いた際、大量のバス・尺ヘラブナの死骸が干上がった取水塔のまわりに積み上がっておったそうです。(実際に見てきた友人T談)
農業者には「魚なんぞどうでも良い」のでしょうが、バスは生態系の一部をすでに担っている事を知っておいてほしいものである。バスしか居ない池で魚を主食とする鳥達、カワセミやサギ、トビ、ミサゴなどを良く見かける。バスが根絶やしにされた池では、この鳥たちもほとんど見かけなくなります。
生物多様性と言うが、昨今の悪化する一方の水質環境で生き残れる在来種がどれほどいるのか?ある程度水質の汚濁に強い外来種が、魚を主食とする鳥達の命を支える役目を担っている事は多様性に関係していないのか?
水質に関しても、秋田県八郎潟の水質悪化、夏場のアオコ大発生など知っている方々も多いと思います。でも、八郎潟だけでなく秋田県内の池も水質はどこも悪化の一途を辿っております。秋田県では魚だけでなく、両生類のカエルも激減中です。水質悪化の原因について、私見ですが「減反政策により、転作が進み今まであまり流れ込んでいなかった種類の肥料や農薬が流れ込むようになった」、「大陸の経済発達により公害物質を含んだ雨が降るようになった」の2つが大きく影響していると思っています。雨に関しては、07年2月下旬から3月中旬に降った大雨後、車は泥水をかぶったように白く汚れ、フィールドの水もずっと「白にごり」が取れず、夏になっても水質は「透明度はあるがトローンとした、何か重い感じ」の水のままでした。釣れる魚の多くは、皮膚病でした。
「農業者」という言葉を多く引用してしまいましたが、八郎潟周辺で農業を営んでいらっしゃる方々の中にも、『減農薬・減化学肥料』の農法に取り組まれている方々が多くいて、問題解決に尽力していらっしゃる事も承知しておりますので、農業全否定をしてるわけではないことをご理解ください。
また、釣り人のマナーも未だに改善されず、ゴミ問題や農道への迷惑駐車など、地元の方々に多大な迷惑と負担をかけている輩がいることにも、同じ釣り人として胸が痛いです。(出来る限り釣り場のゴミは拾っていますが・・・、全然なくなりません)
つい、くどくなってしまいましたが環境問題については、水場とそこに生きる生物を見ている一釣り人としてまた触れたいと思います。
さて、釣果写真ですが始めに書きました通り、06年6月18日の釣果です。夜も明けきらぬ朝4時頃、5グラムシンカーのテキサス・ジャンボグラブで釣りました。タックルは「ダイコー・カリスマスティックKC68M+スコ1001Mg+ライン10lbフロロ」です。サイズは42cmくらいでした。