東日本大震災から20日目。岩手県盛岡市でも、不要不急のガソリン
『パニック給油』現象は収まりつつあり、本日震災後初めてのガソリン給油に行ってまいりました。
まだ震災直後の『10リッターまで給油制限』があった頃に行列に並んだ知人たちから聞いた話で
「10リッター制限販売で、8リッターとか9リッターとか給油してる奴らが沢山居てさー、あいつらスタンドをハシゴして満タンになるまで入れてるみたいなんだよねぇ~。」と言うのがあり
「なんだそれ、こんな状況下でそんなバカがいっぱい居るの?信じらんねー!パニック給油の給油待ち行列になんか、意地でも並ぶかよ」と思っておりましたが、さすがに背に腹は代えられず1時間ほど行列に並び給油してきました。私のクルマのタンク容量50リットルに対して今回の給油量は44リットルと、燃費を考えるとあと50kmも走れない状況でした。ヤバかったー・・・
さてさて、そんな買占め的現象もあれば、今回私が気になった『何でもかんでも自粛』的現象もあり、近い将来かなり危機的状況になりそうな不安を書いてみたいと思います。
自粛も必要なものと不要なものがあると思います。
必要なものは、計画停電に代表される様な絶対的に不足しているものを使ったり買占めたりするのを自粛すること。
あんまり自粛するべきで無いのは、本当に自粛が必要なこと以外は『普段の生活』をすることだと思うのです。
殆どの人は
『普段の生活』で買占めなんかしないだろうし、スタンドに8時間とか徹夜したりとかして行列作って、給油制限があったりしたら意地でもスタンドを何件もハシゴして満タンになるまで行列に並び続けたりとかしないと思います
。
そして多くの団体・行政や人々が、震災の被災者の方々への後ろめたさから、様々なイベント中止や自分の趣味を自粛している状況が見受けられます。「不謹慎だ!」とか「非国民め!」などとさえ言われてしまう現状は、今後の経済において「危ないんじゃない?」と心配になります。
何でもかんでも「自粛しろ!困ってる人達が大勢居るのに、イベントや遊びなんか不謹慎だ!」と、声高に叫んでいる方々は
『復興には、お金がかかる』という大前提を理解しておるのでしょうか?復興にかかる資金は、外国や様々な団体や個人からの義援金、あるいは国庫からの拠出で賄えるとでも??
何でもかんでも自粛してしまっては、経済が破綻します。「お金は天下のまわりもの」、ちょっと乱暴な表現ですが
『今こそ、お金と物と人の循環=経済を動かし続けなければいけない時』ではないでしょうか。自粛はその循環を停滞させてしまいます。
私の趣味に例えると、たとえばゴルフ。みんなが自粛したとします。ゴルフ場やゴルフ用品店・ゴルフメーカー、メーカーの下請け企業が潰れます。そこで働いている方々が収入を失います。その方々が生活で遣っていたお金が市場経済にまわらなくなります。まわらなくなった金額分の経済活動が縮小し、ゴルフ関係以外の業種も売上減少します。
たとえば釣り。釣りが趣味の人達みんなが、釣りに行くことを自粛したとします。釣具店や釣具メーカー・メーカーの下請け企業、釣り船屋が潰れます。そこで働いている方々が収入を失います。その方々が生活で遣っていたお金が市場経済にまわらなくなります。まわらなくなった金額分の経済活動が縮小し、釣り関係以外の業種も売上減少します。
私の趣味を引き合いに出しましたが、その他の業種も同じことです。経済社会は様々な業種が複雑に繋がっているのです
。『こんな経済の縮小スパイラルは作り出してはなりません。』 不幸にも被災して職を失った方々も、いずれ収入を得るために働かなければなりません
。『経済が停滞してしまっては、その方々の再就職先さえ無くなってしまいかねないのです。』
お金を遣える状況の人達は、堂々と普段どおりの生活を送るべきです。イベントやお祭り、桜の花見だって、どんどん開催すれば良いし遊園地などテーマパークも営業するべきだし、ゴルフだって釣りだって、それを楽しめる人達は遠慮することなく楽しむべきです。
必要な自粛は我慢して受け入れ、それ以外は『普段の生活、普段の行動』をしたいですね