NPO法人BIO de BIO (ビオ・デ・ビオ)  ~生物多様性のある循環の暮らしをめざして~

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田んぼの生きもの調査研修会 in 佐賀 レポート

2008年06月13日 | ★田んぼの生き物調査
くみこさんから6月2日(月)~3日(火)のレポートが届きました!!


西日本田んぼの生きもの調査研修会

 6月2日(月)、3日(火)の両日佐賀県で行われた田んぼの生きもの調査研修会
に参加してきました。

研修会ということで不勉強な私が参加してもよいものかと不安に感じながらの参加
だったのですが、熱意あふれる講師陣の話を聞くうちに楽しくなり、夢中のうちに2
日間の研修を終えることができました。

 参加者は、生協や農協の関係の方々や、営農者が多く、日本で一番早く田植えをす
る石垣島の仲新城さん(72歳)も参加されていました。9代目だそうですが、先祖
代々糸ミミズの大切さが言い伝えられてきたという方です。

 

2日間の研修は、1日目が座学で2日目が実際に田んぼに出ての実地研修でした。

今回は、田んぼの生きもの調査の初級・中級編の研修でした。田んぼの生きもの調査
においての初級と中級の違いは何かというと まず初級では、生き物とふれあい名前
を覚えることを中心としているのに対して、中級では、生きものの数を数え、土質や
水質を調べるといった科学的なことを主としています。

 一日目の座学は、まず原耕造さんの“生物多様性農業支援センターの考える生きも
の調査”というお話から始まりました。そして、宇根豊さんが“初級の考え方”を岩
渕成紀さんが“初級・初中級、上級編それぞれの関わりと実践の方法”を講演されま
した。その後調査方法と調査道具の説明を初級・中級の順に聞きました。続いて“田
の草調査について”を嶺田拓也さんより受けました。最後に水野葉子さんの指導で
“田んぼの生きもの調査指導者としてのコミュニケーション力”を行い一日目は、終
了しました。熱の入った講演が続き13時半よりはじまった講演は、予定時間をオー
バーして19時ころ終了となりました。

 

 2日目は実際に田んぼに入っての実習です。


宇根さんの田んぼが近いということで期待していたのですが田植えがまだということ
で別の田んぼでした。

裏作でブロッコリーを作っている5反もある広い田んぼでした。 生きものが暮らす
には、畦が少ないということで第一印象としては、静かな田んぼでした。その田んぼ
まで行く間で畦草調査もしたのですが、草刈り後ということであまり収集できません
でした。

調査は、4グループに分かれ2グループずつ初級・中級に分かれました。

私は、初級グループに入ったので、宇根さんの指導で初級調査を始めました。まず
は、田んぼの中を歩いて生きものを探すラインセンサスを行いました。そして生きも
のを金魚網ですくって小型の飼育ケースに収集するということだったのですが、、水
が非常に少なくて生き物の姿を探すのが大変でした。目立った生きものは、姫アメン
ボ、糸ミミズ、ユスリカの幼虫でした。カエルもいず、カエル調査はなし、コンク
リート水路のため水路調査もなしでした。



けれど後のワークショップでは、35種ほどの生きものの名前が挙がり手慣れた人々
の調査では、かなりの生きものが見つかるのだと感心しました。しかし、少し消化不
良の感も拭えず、今後ビオデビオで行う松沢田んぼの生きもの調査に期待がつのりま
した。

この田んぼ調査では、多数の糸ミミズが発見されたことから、除草剤の使用は不要で
はないかという話が出ました。このように田んぼの生きもの調査を行うことで不必要
な農薬使用が減らせるのなら、私たちの主食を生産する場としてだけでなく 多様な
生物が暮らす場としての田んぼの意義を広く知らしめることができれば私たちの暮ら
しもより豊かなものになるのではないかと思いました。


text by Kumiko


今回の「田んぼの生き物調査」
フォトギャラリー作りましたのでご覧ください↓
http://pics.livedoor.com/u/biodebio/album/124667

photo by ROSA, RIO

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