「思考の整理学」
外山滋比古著、ちくま文庫、1986年4月
本の帯や書店のPOPに、
「林修氏推薦!」、「東大生協書籍販売ランキング1位!」などと書かれていた時期もあり、
前々から気にはなっていたのですが、ようやく手に取りました。
35年前に出版された思考法をまとめた本。
各章5、6ページにまとまれており、総ページ数も223ページで読みやすいです。
最初の章のタイトルが「グライダー」。
受動的に知識を得る人を自力では飛べないグライダーに、
自分でものごとを発明、発見する人を自力で飛べる飛行機になぞらえています。
さらに次の章では学校がグライダー訓練所のようになっていると述べています。
そんな本が日本の学校のトップである東大の学生に売れている不思議。
東大生も「このままじゃダメだ」と思うのでしょうか。
「一晩寝て考える」について、自分はそうしたいですが会社ではなかなか許されません。
昔の中国の学者がいい考えがよく浮かぶ三つの場所として、
馬上、枕上(ちんじょう)、厠上(しじょう)を挙げたそうです。
いまで言えば、乗り物、寝床、トイレ。
確かにその通り。
他のページでも同じ話が出てきますが、そこでは「馬上」が「鞍上」になっていました。
97ページでは「忘れないようにするには記録しておく」と言っていますが、
121ページでは「ほんとうに興味のあることは忘れない。大切なことは書かないでおく」と言っています。
どうしたらよいでしょうか?
146ページからの「ホメテヤラネバ」の章がいちばん共感できました。
・きっとうまく行くと自分に暗示をかける
・ほかの人の考えにも、肯定的な姿勢をとる
他者からの期待を受けることで成果を出すことができる「ピグマリオン効果」も覚えておきたいです。
他に、
・朝型の生活にする
・頭をよく働かせるには、忘れることが大切
・いい考えが得られたら、めったなことでは口にしてはいけない
など、既に実践していることもありますが、今後意識していきたいです。