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拉致の解決を願って
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増元照明 家族会事務局長のお話 その2

2005-06-25 | 特定失踪者関連集会
で、まずそういう方たちが日本の中に大勢いらしゃって、だから拉致問題はず~っと疑惑のままで伏せられていた。
疑惑のままで国民の皆さんに知られることが無かった。
疑惑ず~っと疑惑で、報道も疑惑と言っておりましたし。
2000年米食糧支援のときに、私たちは2回座り込みをやっております。
私たちは2000年米食料支援の時に2回座り込みをやっております。
その時に、その当時の外務大臣である河野洋平さんに私は強く言いました。

「河野さんあなたはこの拉致と言う物が本当にあったことだと思っていますか?それともでっち上げだと思っていますか?」
と言ったら河野さんは
「もう間違いなく北朝鮮による拉致だと思っています」
と言ったんです。
「じゃあ外務省の大臣として外務大臣として、マスコミに間違いないと発表してください」と。
「今政府がハッキリ言わないから、この拉致問題が大きくならないし、国民の皆さんに行き渡ることが無いんです。
だから外務大臣として正式に発表してください。
すでに1988年国会の予算委員会の中でそれをやってるじゃないですか?
ハッキリしてください」
と言ったら、河野洋平さんは
「いやそれは警察の頭越しに外務省が勝手にするわけに行かないんですね」
と言うふうに言ってるんですね。
外務省のトップがそう言ってました。

警察庁に行って
「あなたたちはこれは拉致が本当だと思ってるんですか?どうですか?」
と聞いたら
「いや限りなく黒に近い灰色です」と。
「じゃあ発表してくださいよ、警察庁の権限として。
警察庁が自信を持って発表してください」
って言ったら
「いや今は調査中ですので、中々そのこれを表に出すと言うことは出来ない
んです」
というふうに言ってるんです。
両方ともやることが出来ない。
責任を持ってこの拉致を国民の皆さんに知らせることをしないでいる。
この国の一番の問題だと私は思っておりますが。

今現在も小泉総理は対話と圧力と言っています。
しかし北朝鮮政府は対話を拒否しています。
更に圧力はほとんどかけておりません。
更に拉致問題の解決の為に、誰が責任を持ってどうやって助けるのか?と言う所を話し合う部署を作らなければならないと思っているんですが、それが全く作られていない。
だから小泉が対話と圧力と言うと、外務省もそれに従わざるを得ないですから。

でも拉致問題を担当し、被害者を救出するためにはどうすればいいのか?と毎日毎日話し合って。
それこそ経済制裁をシュミレーションやって、どうすれば効果があるとか。
毎日韓国に対して拉致被害者を救出するために私たちは経済制裁をかけようと思うけれど、協力してくれるとか。
そういうことを常にやらなければならない部署がひとつも無い。
責任者が誰も決まっていないから、みんな他の人に責任があるんだろうと思って、自分が責任を持って拉致被害者を救出しようとしない。
するような部署が無いからできないと言うのが現状です。

ですからこの拉致認定もほとんどなされていない。
警察庁に全て一応任せているわけですが、でも20数年前の話です。
20数年前に失踪と言う形で処理されて、20数年後30年近く経って新しい目撃者、新しい証言、中々得る事はできない。
よっぽどの捜査体制を組まなければ得る事ができない。
その事実がありながら、拉致認定が積極的にやる部署をほとんど持たない。
何人の人たちが拉致されているのか、何人の人がいつからどこで拉致されたのか?
それさえも把握しないで、北朝鮮政府に突きつけられるか?
突きつけられるはずが無いんです。

日朝国交正常化交渉も途絶えておりますが、とにかく日朝協議は3回行っております。
その時に今調査会に出ている33人に関しても、ほとんどと言うか全くほとんどですね。
昨年の6月に藤田さんの写真が出て、更に加瀬テル子さんの写真が出たので、そのお二人は出す気になったんですけど。
日朝国交正常化の場面でもそうですし、実務者レベルの実務者協議でも日本政府がその人たちの安否を尋ねることはないんです。
一回もしていないんです。
古川了子さんに関してはただの一回もしていません。
これだけ安明進の証言があります。
間違いないだろうと思うのに一回もやられることは無いんです。

私は先日、どこかの集会で申し上げたんですけど、古川了子さんのお母さんとお姉さんたちが家族会を結成して2~3年後に家族会と共に一緒にやってたら、もしかしたら今回は向こうが認定してきたかもしれません。
それぐらいの重要な事案であるにも拘らず、日本政府は認定をしていないということで積極的にその名を出して北朝鮮での実務者レベルでの協議では言っていません。
これが何を意味するのか?
私たちは家族会を結成する時に、実名を出してそして報道もらうことを決定したんですが。
その実名を出すことによって、やはり北朝鮮政府に下手な動きをさせないためです。
更に実名でしか国民の関心を呼ぶことは出来ないと思ったからですね。
ですから実名を出して、私たちは活動してきたんですけども。

今日朝実務者協議の場でさえ名前が出ていないと言うことは、北朝鮮は日本は何人いつから拉致しているのか全く認識していないと言うことを彼らが思って。
そして名前の出ていない拉致被害者を隠蔽する可能性があるということです。
日本政府、何も私たちは知らない、捉えていないこの段階と言うようなスタンスであれば、北朝鮮は自分の国にいる拉致被害者を、名前の知られていない人は自分の思い通りに生死を握ることができると言う。
これが一番の問題なんです。

認定作業を進めていかなければ、あの政府間交渉の中で名前が出ない。
名前が出なければ北朝鮮はどうでも出来る。
ただ日本政府がこの人を確実な認定ではなくても、とにかく拉致の疑いが濃厚であると。
日本政府が認定しますと言えば、北朝鮮政府もその人に対し簡単に手を出すことは出来なくなる。
これが私たちの一番の危惧なんです。
ご家族にとって特にそうだと思います。
私たち認定家族、2002年の8月17日から認定されていますが、それまでは先ほど行ったように疑惑疑惑と言う中で。
自分たちも実際北朝鮮に拉致されたと言う物証を持ってるわけではなく。
ただ安明進氏の証言とか、いろいろな状況から、まず北朝鮮の拉致に間違いないだろうと思いながらそれでも心のどこかでもしかしたら違うのではないか?とそういう思いを持って運動しておりました。

日本政府があの時にしっかりと拉致認定しておいていてくれば、私たちはもっと助けてくださいと言うことを大きく声を出して動くことも出来たでしょうし。
もっと早くに拉致の問題を国民の問題として、解決の方向に持っていけたのではないか?と私は思っておりましたし。
それが政府が認定しなかったが為に、政府がハッキリと公表しなかったが為に、結局金正日が拉致を認めるまで、国民の皆さんには日本に拉致と言う問題があると言うことが大きく報道されると言うこともなくて、知らない方も大勢いらっしゃると言うことなんです。

特定失踪者問題と言う、特定失踪者と言う名前はある程度定着していまして、しかし何人程度いるのか?
ほとんど日本の皆さんには良く分かっていらっしゃらない方も多いと思います。
めぐみちゃんの報道には非常に時間を割いて報道はされております。
しかし他の拉致被害者のことに関しては知らない方が多々あるんではないでしょうか?
例えば私、よく間違われるんですけど、増元るみ子さんのお兄さんといつも紹介されております。
それほど私のるみ子がどういう人間であったのか?
更に市川修一さんがどういう家庭に生まれてどんな人だったのか、ほとんど知られていない。
それと同様に特定失踪者の方たちの名前すら知らない人が大勢いらっしゃると思うんです。
その人たちを埋もれさせてはいけない。
それが日本政府の責任だと私は思っているんです。
埋もれさせてしまったら、もうこれから拉致問題は終結にどんどん向かっていく時に、日本政府は名前が出ていない人たちをどんどん切り捨てていくでしょう。

先ほど言ったように日本政府は日朝国交正常化を最優先で考えている節があります。
拉致認定を増やすと言うことは、拉致問題を大きくすると言うことですので。
それは日朝関係を修復するためには良くないと考えている政府与党の中に、特に力を持っている実力者と言う方たちがそれを重ねております。
ですから彼らにとっては国民の10人や20人、100人位は今の北朝鮮利権それに名誉欲、それに匹敵するのかと思う方たちが、大勢いるんだと私は推測いたしております。
そんな方たちに私たちは何を言わなければならないのか?
国民は馬鹿ではないと言うことをハッキリと示していかなければならないと、私は思っています。

本当に国民の命、先ほど市長さんも仰っていましたが、市原市民の命を守るのが市長の務めである。
市民の幸せを守るのが市長の役目である。
国会議員は何をするのか?
国会議員は国を司る人たちです。
そして国民の生命と財産に対して大きな責任を持たなければならないはずです。
そのトップである小泉総理は、やはりその責任の一番重い方であるということを自覚して頂かなければならない。
昨日私たちの座り込みに対して、小泉総理がコメントを求められてコメントされているようです。
「ご家族も辛いだろうが経済制裁をして、今拉致が解決するような現状ではない」と。

じゃあ、いつが経済制裁を課す現状となるんでしょうか?
昨年の12月8日にめぐみちゃんの骨がめぐみちゃんの遺骨と称される物が、めぐみちゃんのものではないと言う時に大きな渦が日本国内に舞いました。
その時も総理は対話と圧力と仰りました。
更に他の調査結果、北朝鮮の出した調査結果を精査してみなければ何ともいえないと言う風に言って、回答を引き延ばしました。
12月24日に政府が調査結果が出て、北朝鮮に言った、先ほどの細田官房長官が言った「厳しい対応を取らざるを得ない」と言う、その事を明確にした時も対話と圧力が必要だと仰ってます。

私たちが1月に会って申し入れした時も常に対話と圧力と言うことがずっと続いております。
じゃあいつが経済制裁の発動をいう現状なのか?
私たちには全然見えてこない。
それが非常に不安でなりません。
私たちは今経済制裁を求めてそして座り込みをやっておりますけども。
なぜ経済制裁をしなければならないのか?

6者協議を上手くまとめようとしている中国・韓国・ロシアがいます。
北朝鮮の現体制を維持しながら、6者協議で合意を得ようとしています。
中国はホスト国ですから当然それをやろうとしておりまして。
しかし6者協議の場で拉致問題を扱うのは北朝鮮政府が嫌だと言うことで、中国・韓国がそれに対して消極的です。
アメリカは一応日本の支援をするような形で協力すると言っておりますが。
アメリカも現時点でとにかく一回は6者協議を開かなければならない。
一回開いてそこで何らかの成果が出なければ、安保理だと。
そこまでは考えているようですが。

今この現況で6者協議優先になっております。
そして6者協議の場では拉致問題を話し合う場ではないと言うことは、皆さんも何回か行われている6者協議の場で話し合われていないことは皆さんもご存知でしょうから、分かると思います。
でも、あの6者協議の中で日本が持つ役割と言うのは、他の国からとってはお金だけなんです。
先ほど北朝鮮は日本の参加を望まないと言っておりますが、望まなければ私たちがあの6者協議に参加する必要は無いんです。
あの6者協議では核問題しか話し合われないのは事実です。
そして下手に合意がなされれば、私たちはその合意に基づいて経済協力を課せられることになる。

これは11年前の1990年、米朝実務者協議で米朝間の間で交わされたジュネーブ協約。
この中で日本は参加していないにも関わらず、軽水炉の建設に10億ドルの資金を払わされることになっておりました。
拉致問題が全く解決していない状況の中でアメリカに言われ、そして合意したから韓国と日本に手伝いなさいと。
その命令を受けて日本は10億ドル支払わされることになってたんです。
4億ドルしか今の所出していませんけど。
それは軽水炉が破綻したから。

これを6者協議、自分たちが入っている6者協議でもし下手に合意がなされたら?
まあ合意はなされないと思いますけど、そしたらば日本は北朝鮮に対して経済協力をしなければならなくなる。
しかも北朝鮮を支えるのは、皆日本の金だと思っています。
中国は自分の国であの北朝鮮を支えようとは思っていません。
どちらかと言えば放っておきたい。
出来れば日本の金で持ち直してくれれば、そして共産主義の防波堤になってくれればと思っているでしょう。
韓国は今の経済事情ではあの国を抱えることは出来ません。
ですから日本の大量のお金、1兆2兆という大量のお金が流れてインフラがなされて、そして普通の国になってから統一したいと思っています。
ロシアは無関心ですから。

すなわち6者協議の中で他の全ての国が、日本の金を当てにして6者協議で核合意をしようとしているんです。
そこに日本が入らないよと言ったら、他の国があわてるんですよね。
だから、慌てるから日本の言うとおりじゃあ拉致問題も少し入れようかと言う。
そういう動きになって当然だと思うんですが。
それさえも今の日本政府はしようとしていない。
今6者協議優先で拉致問題を取り上げようとしていない。
実際本当に拉致被害者を救出する気があるのか?と。
私はその辺が非常に腹立たしい思いで言ってるんです。

ですから、とにかく日本は6者協議に埋もれることなく。
6者協議に埋没することなく拉致問題が、日本と北朝鮮の間には拉致問題と言うものがあり、被害者がいまだに幽閉されていると言う事実を世界中に突きつけて。
そして日本の意思を世界中に突きつける必要があるんです。
それをしなければ、6者協議の中に核問題の中に拉致被害者が埋没していってしまいます。
日本政府は一歩もひかないと言う、拉致被害者を救出するために一歩も引かずに絶対に経済協力は出来ない。
被害者が帰ってくるまでは経済協力は出来ないということを表明しておかなければなりません。
その意思の発動が経済制裁の発動です。
国会意思の表現が経済制裁の発動です。
それをもって日本の国家意思の、国民を守ると言う国会意思を示すことが、この拉致問題を埋もれさせない唯一の方法だと私たちは信じています。

経済制裁を発動すれば宣戦布告とみなすという北朝鮮は一時期言っておりましたけれども。
30年近く前に国家主権を侵して、日本の国民を日本の領土から連れて行った時点で、北朝鮮は宣戦布告を日本に対してしていると考えても結構であると私思っています。
普通の国家間でしたら、それでもうすでに戦争が始まります。
経済制裁はまだ武力制裁よりもまだましなんだと、そういう気持ちで北朝鮮に当たらないと全ての被害者を取り戻すことは出来ません。
ですから私たち家族の覚悟だけでなく、そこには国民の皆さんの覚悟もひとつずつ何らか必要なのかもしれません。
北朝鮮と言う国は、しかし戦争を仕掛けたら自分が負けると全て分かっていますので、そのような馬鹿なことはしないでしょう。

でも覚悟だけはしなければならない。
それはなぜかと言うと、自分たちの国を守るためには、自分たちの安全を守るためには、やはり自分たちは自由と平和を守るためにはどこかで強い覚悟を持っておかなければならないんだと言うことを。
それがこの国のあり方、この先中国に脅されて北朝鮮に脅されて、更にお金をどんどんどんどん吸い上げられる国になって陥ってしまうという。
私たちこの拉致問題を通じて、この国のあり方を本当にこれで良かったのか?と。
今のままで良いのか?と学んでおります。

私たち家族の独りよがりにならないように私たちは皆さんに訴えてはいるんですが。
一人一人の家族を取り戻すためには、やはり国民の皆さん一人一人が大きく変わっていって頂くしかないのかと思っています。
北朝鮮に対してひとつになって拉致被害者を返せと言う声を上げていくこと。
経済制裁、万景峰号の入港は絶対に許さないという声を上げて頂くこと。
日本の国が、ひとつにまとまれば大きな圧力になります。
ぜひ皆さんにもこのことをご理解して頂いて、この拉致問題全員救出の為に。
日本人ひとりの命もおろそかにしないために、全ての拉致被害者・特定失踪者を救出するために最後までご支援頂きたいと思います。
本日はありがとうございました。(大きな拍手)

話の花束ぴろんさんのテキストです。

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