昨日の夕方、ひとりで散歩がてらお墓に行きました。歩いてもせいぜい600歩前後ですので400mぐらいでしょうか。朝方、毎週水曜日に来る野母崎の農家のばあちゃんが持ってきた花と前日に近くのスーパーで買った50円のパンジーの苗2株を持っていきました。
花はキンセンカと白いアスターだけで少々さびしい感じがしたので、あたりを見回し、その辺に咲いている黄色い雑草・ウマノアシガタを10本ほど摘んでいっしょに活けました。パンジーはうちのお墓の囲いの角にある花を植える場所に植え込みました。
家に向かって歩いていると前方にご近所のTさんのおばあちゃんがゆっくり歩いておられ、追いつきました。手に提げたレジ袋には枯れかけた花などが見えました。この方のご主人のお墓も同じ墓地にあることは知っていましたので、「お墓に行かれたんですか?」と声をかけました。ただ追い越してしまうのはなんとなく失礼な気がしたのです。このおばあちゃんとは面識はありましたがこれまでに話をしたことはありません。Tさんはちょっと驚いたように足をとめて私をみつめ、「ああ」と言ったあと、「花が捨てられんようになって持ち帰らんといかんとが面倒か」とつぶやくように言われました。以前は墓地の一角に焼却炉があり、いらなくなった花などをそこに放り込んで帰っていたのですが、半年ほど前に焼却炉が撤去されてしまったのです。「市の指導により…」と理由が書かれた掲示が出ていました。
Tさんの歩調に合わせて一緒に歩いていると道路脇の雑木のほうからウグイスの声が聞こえました。二人で足を止め、どこにいるのだろうと目で探しました。Tさんが「あれじゃなかとね」と指さす方は鳴き声とはちょっと方角が違っていました。私が「いや、もうちょっとこっちじゃないですか」などと言ってもまだ同じほうを見つめ、「ほれ、あれでしょう」と指をさされました。そちらを見るとたしかに小鳥の姿はありましたがヒヨでした。「あれはウグイスじゃないですよ。たぶんヒヨでしょう」と言って、さらに探すと、鳴き声がした方向からまた聞こえてき、ついに姿を見つけることができました。私もめったに見たことがないのですが、これはたしかにウグイスです。
「ほら、あれですよ、あれがウグイス」と指をさしてTさんに教えるとTさんも気づきました。「ああ、あれがウグイスね。初めて見た。墓参りをしたらよかことがあるとね」、と嬉しそうでした。私も嬉しくなりました。お年寄りとの会話は意外と楽しいものです。という私もお年寄りですが・・・。
きょうの1曲。オールディーズナンバーで、ディオンとベルモンツの「ティーンエイジャー・イン・ラブ」。
Dion & The Belmonts - A Teenager in Love