日曜日の早朝。
私が、犬の散歩に出る準備をしていたら、
彼から、おはようのLINEが来た。
日曜日は、お互いに動きが読めない。
彼は、6時半から、7時の間なら、時間が作れる。そう言ってくれた。
でも、車を運転してるから、その間だけ、電話で話す程度だと言う。
別に構わないよ。その気持ちが、私には嬉しい。
それに合わせて散歩に行こうと決めた。
外は、昨日までの雨が止んで、霧がかかっていたけれど、
太陽の日差しが雲の隙間から覗いて、とても綺麗だった。
偶然堤防で、懐かしいお友達にばったり会って、
ついつい長話をしてしまう。
子供達の成長は早くて、驚くことばかり。
そして、時々思う。
もし今、彼から電話があったら、どうしようか。
勘がいい子なら、気付かれるな。
今日は、これから、〇〇を連れて、私立高校の説明会に行ってくるね!
そう話を持ち出して、この場を畳む。
もう下の子供が、受験生か?って、また驚かれたけど、ここで振り出しに戻れないの。ごめん🙏
彼からは、もう時間が作れなかったのかもな。って思いかけた頃に、電話があった。
私は、一人の女になる。
彼の今日の過ごし方を聞いたり、
子供の部活の話。
犬の話。
あっという間の女の時間。
これが私には必要なんだ。
電話を切ると、スイッチを母親に変える。
娘を起こして朝食を作り、洗濯ものを干して、身支度をする。
そして、スイッチを妻にする。
夜勤から帰ってくる夫のために、
彼には晩御飯と同じ扱いの朝食を作らなければいけない。
一人三役。
どれも手を抜けない。