ボリビア カミナンド記

パタゴニア(2)森と湖を渡って

チリの太平洋側の漁港、プエルトモンで1泊したあと、アンデス山脈の南端に位置する標高2000mから3000mの雪の山々(今は夏)を見ながらアンデスの3個の湖を渡って、アルゼンチンのリゾート地、バリローチェ(標高770m)までの国境山越えツアーに参加した。全長200kmのバス&遊覧船の旅である。


ツアーの出発地プエルトバラスからランキウエ湖(琵琶湖より一回り大きい)を見ながらバスは湖岸を走る、と見えてきた雪をかぶった山、思わず富士山?とつぶやいてしまうほど似ている。美しい姿のオソルノ山( 2657m)。名前がちょっと似つかわしくない?きっと先住民の言葉でそう呼ばれているのだろう。天気に恵まれすばらしい眺めだった。


オソルノ山を見ながらバスから降りて、もうひとつの湖、トドスロスサントス湖で遊覧船に乗り換えた。まもなく見えてきたのがプンティアグド山(2493m)、頂上が天に突き刺さるようにそびえている。頂上は岩が切り立っているため、積雪がない。雪も滑り落ちる急峻。湖から眺めるからか、とても美しい。


午後、たどり着いたのが湖のほとりに1軒ぽつんと建つプエジャ(チリ)のホテル。懐の深い大自然の中に建っているのはホテルだけ。
しかし、中は観光客であふれている。お客はブラジル、アルゼンチン、ベネゼラ、ドイツなどから。なんといってもブラジル人が多いし、陽気なので、目立つ。

その日の午後はランドクルーザーでホテルの近くの川渡りをしたり、アルパカが草を食んでいるのを見たり、珍しい体験の連続だった。


湖の近くを散歩するなど、ゆっくりと時間が流れる中、あたりは知らない間に夕闇に包まれ、そのホテルだけが大自然の中で遠慮がちに灯りをともしていた。その日はここで宿泊だったのだ。
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