復帰先は以前所属していたディスカバリー・チャンネル・チームのブリュイネール監督が現在率いるアスタナ。元々はカザフスタン出身のヴィノクロフのために作られたカザフスタンのチームなのだが、ヴィノクロフを含むチーム内の相次ぐドーピング陽性で大きく陣容は変わってしまった。
しかし現在はジロ、ツール、ブエルタの三大ツールを制覇した若きチャンピオンコンタドールを擁する最強チームだ。そこにランスが加入すると言うのだからこりゃとんでもない事態なわけだ。
そこで気になるのは旧チャンピオンのランスと現チャンピオンのコンタドールとの関係だ。
サイクルロードレースが団体競技で、そのチームが総合優勝を狙える以上はチーム内にエースを設けなければならない。ランスは復帰のモチベーションの1つにジロ・デ・イタリアへの挑戦を挙げている。そうした場合に、ジロでのエースはコンタドールかランスかどちらになるのだろう。ちなみに今年のジロはコンタドールが総合優勝を飾っている。
ツールの問題も微妙だ。アスタナはドーピング騒動の制裁で今年はツールに招待されなかった。しかしツールがランスとコンタドールという2人の偉大なチャンピオンが所属するチームを除外するだろうか?
もし、ジロの開催前にアスタナがツールへの出場を認められればランスがジロ、コンタドールがツールという図式が成立する気がする。その際にランスがツールのアシストを務めるという契約が交わされるのなら、コンタドールも喜んでジロのエースを譲るだろう。
しかし、アスタナが今年同様ツールから排除された場合ジロのエースは誰になるだろう?ランスがジロに挑戦すると言ったからには総合優勝を狙う以外考えられないのでコンタドールがアシストになる計算だ。はたして現在無敵の若き王者が3年のブランクがある選手に素直に従えるのだろうか?
もちろんこの手の疑問はランスが復帰する時点で誰もが考えうるもので、当のコンタドールは「来年のプランは既に決まっていて何の問題もない。」といった趣旨のコメントを出している。表向きは良好な関係を築くだろうが、クネゴとシモーニのようにならないことを祈る……
ランス突然の現役復帰表明。こりゃあ、来年のジロは是が非でも見逃せないって話(○゚ε^○)
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