まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「川瀬巴水木版画集」

2015-01-04 07:14:48 | 読書のすすめ
今日も寒そうですね。
これから 仕事始めです。

さて 「川瀬巴水木版画集」を読みました。

川瀬巴水木版画集
川瀬 巴水
阿部出版



川瀬巴水(はすい)は、大正、昭和に活躍した浮世絵師、版画家である。

旅好きとして知られる巴水は、各地の様々な風景を切り取って版画にしている。

巴水の版画を見て感じることは、白や黒でさえ
色とは一色ではないということだ。
いろいろな黒、いろいろな白が存在する。

版画という極めてディフォルメされた世界で、巴水はそれを見事に表現している。

どれもいいが、際立っているように感じるのは
雨降る景色と雪景色である。

雨降るさまも、雪降るさまも、一様ではない。
その瞬間を見事に切り取っている。

私は学生時代を雪国で過ごした。
巴水も塩原にある叔母の家で過ごすことが多かったらしい。

だから雪の表情をよく理解している。
巴水の版画を見ると、あのただ、ただ容赦なく降り積もる静謐な雪の世界を想いだす。

中でも、「雪の金閣寺」は圧巻である。
だって 金閣寺が金色じゃないのです!

日本の叙情を感じる版画の数々。
風景の一瞬を切り取る魔術師!

文句なしにお勧めです。

いがぐりおは 版画って作ったことある?
いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
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