日本は民主主義の国だろうか?

日ごろ感じる不条理を書き綴ります。

「国葬」が終わりました

2022-09-29 13:10:53 | 政治

安倍元首相の「国葬」、予想通りテレビは一斉に報道、何処も同じような映像が延々と(一部を除いて)。「安倍の功績」を一方的に鼓舞し、賛辞を色濃く印象づけようとするもので、私の気持ちを逆なでするものでした。

「国葬」についての海外の報道;

アメリカ:CNNは多くの人が献花に訪れたことに触れる一方、抗議デモも行われ「国民の深い溝を露呈した」と伝えました。ニューヨーク・タイムズは「国葬をめぐり反発に直面する日本」と題する記事で、「国民の怒りは(安倍氏銃撃の)犯人や警備体制ではなく、自民党に向かった」と説明。国葬への賛否が「安倍政権を評価する『国民投票』になっている」と論じた。

カナダ:公共放送CBCは、安倍氏の生前の功績やスキャンダルに触れながら、旧統一教会との関係が論争となり、岸田内閣の支持率が落ち込んでいると報じた。

イギリス:BBCは「分裂する日本 亡くなった元首相に別れを告げる」と題した記事で、安倍元総理の国葬が「大きな論争を巻き起こした」と指摘しました。「日本社会が真っ二つに割れたような日であり、出来事だった」として、「安倍氏の複雑で、しばしば争いの種になる遺産を示すものでもある」と論評。

韓国:聯合ニュースは「東京で国葬に反対するデモが行われるなど反対世論が高まり、国葬が分裂を生んでいる」とした上で、岸田総理の「国政運営の未熟さを表しているとも言える」などと厳しく指摘。先進7カ国(G7)首脳の出席がゼロになったことで「弔問外交に活用するという岸田政権の構想は力を失った」と伝えた。

中国:国営通信社の中国新聞社は、記者の解説動画で、世論調査で6割超が国葬に反対し、岸田内閣の支持率が下落していると報道。「葬式では死者が最も尊敬される」という中国のことわざを紹介し、「今回の安倍氏の葬儀では体現されなかった」と指摘した。上海市共産党委員会の機関紙、新民晩報(電子版)は、岸田首相が掲げる「聞く力」に言及し、「国葬をめぐっては、大多数の国民の声を聞かなかったようだ」と皮肉った。

旧統一教会と国葬問題は、今の日本の政治の実像をあぶりだして来ています。

1,安倍政権は、アメリカにへつらい、日本の植民地支配の代償を当然視する旧統一教会の日本国民からの収奪に加担し、利権政治の拡充を進め、国民を平然と欺き、「憲法」無視の政治を」進めたこと。

2,今の岸田政権はこの路線をそのまま受け継ぎ、柔軟な政権と見せかけながら、「憲法」改悪と軍拡を押しすすめ、実質的な「専制政治体制」に邁進しているようです。

言葉に惑わされず実態を見れば、「国民不在」は明らかです。「国葬」に多くの国民が弔問に訪れましたが、彼らは70年余り前に「日本は民主主義を基盤とする憲法の国に変わり、政治に対し自己主張をすることが何よりも大切と自覚しているのだろうか? 不正を認めない態度をきちんと示すことが悪政を正すことになるのに」と、ふと思ってしまいました。