Run, BLOG, Run

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Gone Again

2004年04月03日 18時30分57秒 | 想在
 先日の投稿でもふれたのだが、やはり、春は逝ってしまう方が多い季節なのだろうか。

 sanspo.com より

 「高校卒業の男女飛び降り・・・「目的失った」とメール」

 高校を卒業したばかりの男性と女性が、「将来の目的がなくなった」 と、飛び降り自殺した。

 いったい、なぜなのだろう。 この、鼻先をくすぐるような春風が、人のこころをうららかにもし、憂鬱にもするのだろうか。

 ひとびとが、花だ、団子だとうかれていることに、むなしさをおぼえるのだろうか?



 在原業平の短歌で、


  月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして


 というものがある。

 とりわけ難解な歌でさまざまな解釈がなされているが、直訳すると、


  今宵、月は出ていないのか?
  この春は、昔の春ではないのか?
  わたしのこの身だけがなにも変わっていなくて ... ?


 となるようだ。

 この歌は、かつての恋人と時間をすごした場所にやって来たときに、もうそこにはいない人をなつかしんで詠まれたものなので、死とは直接関係ないが、ふと、この歌を思い出してしまった。



 人のこころは、わからない。 本人にさえ。 この世にとどまることにも理由があるが、あえて去ることを選ぶことにも、ふかい理由があるのかもしれない。

 しかし、このようなやりきれぬ空虚感をおいて去っていくのがいやだから、私は死にたくない。 生きていたいと思う。 生きていなければならない、と思う。

 在原業平がかなしみを乗り越えるかのようにして その思いを力強く歌に託したように、残されたわたしたちも、さまざまな、喪失と再生をくりかえしていかなくてはならないのだろうか。





 最後に、在原業平の短歌をもうひとつ。


  世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし


 東京のほとんどの場所では、今日明日が見納めだろうか。 今年も桜のためにはらはらと乱された心も、いざ散ってしまうとなると、さみしいもの ... 。 明日、思う存分、たのしんできたいと思う。


 参考:
 「業平の名歌」

 BGM:
 Patti Smith “Gone Again”

 (revised 13 May, 2004) (CD ジャケット画像削除)
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名称変更 / The Girl Can't Help It

2004年04月03日 17時54分52秒 | goo ブログ / blog
 ここで、weblog なるものを つけはじめて、一週間経った。

 この weblog,とりあえずの冗談半分で、てきとうな名まえ (「Boogle」) をつけてしまったのだが、変えようと思う。

 あまりふかい意味はないが、『Run, BLOG, Run』。

 Chuck Berry の ‘Run, Rudolf, Run’, Sheryl Crow の ‘Run, Baby, Run’, ついでに、Bob Dylan の ‘Lay, Lady, Lay’ をもじってみた。 > 結局またパクリかい?!

 あらためて、よろしくおねがいいたします。
コメント (7)
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