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マイペンライ / タイ・フード・フェスティバル

2004年05月08日 19時30分18秒 | 想在
 明日は、blog 『はれ ときどき あじあ』 の記事で知った 「タイ・フード・フェスティバル」 に行ってくる予定。



 タイのことばで、好きなものがある。

 「マイペンライ」。

 これは、日本語でいうと、「大丈夫」 とか 「どういたしまして」 ということになるそうだが、じつにさまざまな状況で使われることが多いようだ。


  なにか失敗したとき、「気にするな」。

  人に迷惑をかけたとき、「どうってことないさ」。

  悩んでいるとき、「くよくよするなよ」。


 日本で使われている(使われていた?)表現では、「ドンマイ」 に近いのだろうか?

 タイのひとびとのおおらかさを如実に言いあらわす、ステキなことばだ、と思う。 (いい意味でも、悪い意味でも)



 数年前、バンコクを旅したときのこと。

 私と友人が、一日中外を歩きまわって、つかれてホテルに戻ったとき、部屋の電気がつかないということがあった。 私たちは、フロントへ向かい、なんとか英語でその旨を伝えたのだが、さいしょ、「なに言ってんだか、この日本人の小娘が ... 」 といった感じで、ほとんど相手にしてもらえなかった。
 (そのときすでに小娘といえる年齢ではなかったし、フロントのおねえさんのほうがよほど我々よりも年下に見えたが、なぜか子ども扱いされていた)

 それでも、なんとかいっしょうけんめい伝えていたら、やっと 「やれやれ、しょうがないわね」 という感じで、部屋まで同行してくれて、電気がつかないのを確認してくれた。

 「あら、ほんとにつかないわね」 という感じで、電気工というのだろうか、配線などを見てくれる人を呼んでくれた。 待つこと十数分、配線のおっちゃんがあらわれ、通路にある電気の元栓 (?) みたいなところをいじくりはじめた。 その間、私たちは、部屋のまえでぽつねんと待っていた。 そのうち配線のおっちゃんに、「(たぶん) ついたかあ~」 と訊かれたので、電気のスウィッチを入れたところ、電気がつき、「い、いえ~す !! いっつ・らいてっど」 などといんちき英語でこたえたのだが、聞くが早いか、おっちゃんは、「あ、そう」 という感じで、何事もなかったかのように無言で去っていった。 私たちは、あれ~? と思いつつも、部屋へと引き下がっていった ...

 考えてみると、これが、日本のホテルであったなら、そりゃあもう、「もうしわけございません ! ただいま修理いたしますので、その間、あちらのロビーでお待ちくださいませ ! 」 などと言って、あわててあやまられ、やれコーヒーだの、やれお茶うけだのが出てきたのではないか。 つかれて帰ってきた客に、なんという仕打ちじゃ ! とも思ったが、なぜか、深い憤りは感じなかった。 それどころか、さすが 「マイペンライ」 の国、ちょっとやそっとのことでは動じないのだ、と思って、妙に可笑しくなってしまった。

 私たちが、いろいろなことにカリカリしすぎているのかな、と。 なんでもかんでも、せかせか、せこせこしすぎているのかな、と。 せっかく 「マイペンライ」 の国に来ているのだから、私たちも、あわてず、のんびり行こうね。 カリカリしても、ここでは無駄だから ... なんて言ってわらって、その後、それぞれお風呂に入ったり、ビールを飲んだりした。 ...

 日本に帰ってきてからは、「マイペンライ」 の精神など、どこか遠くへやってしまったが、明日は、タイ料理に舌鼓を打ちながら、あのとき感じた 「おおらかさ」 を思い出せたらいいなあ、と思う。



 ああ、そういえば、アニメの一休さんも言っていたっけ。 「あわてない、あわてない。 ひとやすみ、ひとやすみ」 ってね。





 すでに行って来られた方もいらっしゃっいました:
 『Click with nobbirBLOG』 - 「タイ・フード・フェスティバル」





 BGM:
 Tom Jones ‘よくあることサ / It's Not Unusual’
コメント (4)
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