「中野ブロードウェイ」 をご存知であろうか。
JR 中野駅北口より徒歩三、四分くらいのところに位置する、集合店舗の名称である。
雑貨や服飾、食料品の店が充実しているので、「ふつうの」 若者や奥さまも利用する中野の生活拠点であるが、
「まんだらけ」 をはじめ、中古 CD, 古本、ゲーム、フィギュア、食玩、カード、ポスター、ミリタリー物、オーディオ機器などなどを扱うマニアックな店も多いため、「おたく」 な人びとがお宝探索にやって来る、いわば 「おたくの聖地」 でもある。
ちなみに、三階にある
「FUJIYA AVIC」 に通いつめ、激安中古 CD を買い漁っている私も、りっぱな 「おたく」 だと思う。
そんなうれしはずかし 「中野ブロードウェイ」 の駅からもっとも近い一階入り口すぐのところに、かつて
「ルノアール」 という喫茶店があった。 ブロードウェイとは極地にあるとも思えるような、そう遠くもないとも思えるような、あの妖しくも、オトナな雰囲気の喫茶店が。
その 「ルノアール」 が、場所を移動し (となりへ移り)、名まえも装いもあらたに再スタートした。 「Cafe Miyama」 (だったかな?)。 オトナ喫茶チェーンの王者とも思えた 「ルノアール」 も、あらたな方向性を模索しているのかもしれない、と思えるできごとであった。
さて。 では、「ルノアール」 の跡地になにができたか、というと、「ジャンク・ワールド」 という PC パーツ、ジャンク品の専門店である。 つい先日、五月二日に開店したばかり。 ところせましと並べられたジャンクの山は、ブロードウェイに足を踏み入れたとたん、まっさきに目に入るであろう。 よろこびいさんでやって来た人は狂喜し、いくばくかの不安におぼえつつ、おそるおそるやって来た人は、より不安をあおられるのであろうか ... 。
偵察しにいってみたところ。 iMac,一万八百円。 IBM 製 PC 本体、二万円。 Buffalo 製 MO ドライヴ、四千円。 Eizo 製 17インチ液晶ディスプレイ、一万円 ... といった感じ。
ううむ。 iMac,インテリアとして部屋に飾っておきたい ... と思ってしまうのは、「ミーハー」 であろうか ... 。
ところで。
junk art というものがある。 廃材を利用した彫刻・立体作品、コラージュなどの美術作品を、総称してそう呼ぶそうである。 産業廃棄物などを再利用し、消費社会への批判性をうたった点は、興味深い。
この blog (のようなもの) も、そういったものになればいいのに。 最新のものに埋もれてしまった名作とか、世間一般的には高い評価を得られていない作品を拾いあげ、あたらしい発想で再構築して、伝えることができるような ... 。 とくに才能があるわけでもない、めぐまれた環境にいるわけでもない、そんな私にできることといえば、じぶんの好きな作品について、語るくらいか。
しかし、じっさいは、なんの一貫性もない、たんなる拾いものの寄せ集めに過ぎない。 たまにオンガクだのブンガクだのの知識をひけらかしているが、「フリ」 をしているだけであって、まったく奥行きのない、ハリボテのようなものだったりする。 しかも、再生不能な役にも立たぬ記事ばかり ... 。 さいきん、コメントをたくさん頂戴できて、とても、とても、うれしいのだけれど、ちょっとあせったりもする。 こんなふうに、のほほんともしていられないのではないか、と。 junk art な blog というのは無理だとしても、もうすこし深みやコクが出せるよう、精進したい。 まだまだ探求の旅はつづく、のか ... ?!
# ちなみに、「中野ブロードウェイ」 のマニアックなお店は三階に集中しているのだが、四階にも濃いお店がある。
「まんだらけ DEEP」 もそのひとつ。 「まんだらけ」 の時点ですでに deep な気がするのだが、さらに deep なのであろうか ... 。 ちなみに
「まんだらけ コスプレ館」 もある。 メイド服をさがすなら、こちら ... ?!
#
「ジャンク・ワールド」 と
「ジャン=リュック・ゴダール」 は、さほど似ていない。
BGM:
Cowboy Junkies ‘Sweet Jane’
(映画 『Natural Born Killers』 サウンドトラックに収められていた、 The Velvet Underground / Lou Reed のカバーを ... )