命のカウントダウン2(健康余命802日)

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奈良県警察法医研修会

2023-10-05 20:07:18 | 日記

今日は、奈良市の東大寺近くにある奈良県警察本部に行ってきました。

悪いことをして自首しに行ったわけではありませんよ!!

何しろ、検案協力医なのでありますから

3時間弱、異常死体の話を聞き、異常死体の写真を次々と(嫌と言うほど)見せていただきました。

奈良県の昨年度の死亡数は1万5千余り。そのうち異常死(検案例)2263体だったそうです。検案例の中で事件性がないと処理されたご遺体の中に事件性のあった「犯罪見逃し事案」があったことが分かっているそうです。薬物などでの殺人を病死などと申告する例が増えていて、その手口が年々巧妙になっているとの事で、異常死体に対する知識の重要性を再認識しました。

熱中症、凍死についての粕田教授のお話では、熱中症も凍死も屋外よりも室内での死亡例が多い、特に熱中症は9割ほどが室内であり、高齢者が多くて、エアコンを使っていて亡くなった例は奈良ではゼロだそうです。熱中症、凍死ともに除外診断であり、疑う症例は多くてもなかなか診断が困難(特に死後時間が経過すると)なことを学びました。

流石に警察本部での研修会だけあって、緊張感のある会でした。出席している警察官は警視正1名、警視4名と言う錚々たるメンバーでした。

最後の質疑応答の時に実際に検案に行って熱中症で亡くなっている事がほぼ確実なのになかなか死因に熱中症とは書けない事が話題になったり、奈良県と岩手県の検案事例の死因として「急性心臓死」が目立って多く、話題になっていることなど、非常に興味深く、中身の濃い研修会でした。

 


インフルエンザが流行ってきています。

2023-10-05 00:17:14 | インフルエンザ

以前から言っていますが、新型コロナの第9波が収束傾向にある中、インフルエンザは、例年ならばシーズン前でワクチンの接種をそろそろ受けようかなと考える位の時期なのに、既に流行期に入ってしまっています。インフルエンザ流行の統計を取り出した1999年以来、9月の感染者数は突出して過去最多でした。流行っているのはA型の中の(H3N2亜型)(いわゆる香港型)です。ちなみに、Aソ連(H1N1亜型)は消滅しました。ソ連の崩壊とは関係なく・・・

Aソ連は2009年に突然発生した新型インフルエンザA(H1N1)pdm09に置き換わられたのです。不思議ですねぇ。

https://virus-eisai.com/virus/influenza/about.html

現在も年少者を中心に増え続けています。

インフルエンザワクチンを打つつもりの方は、早めの接種を心がけてください。
受験生など「かかりたくないと強く思われる方は、13歳以上でも早期と年明けの二回接種を考えても良いと思います。

まだ、昨シーズンのピーク(2月初旬)の半分以下ですが、若い方の感染者が多いですね。やはり、新型コロナになってから、インフルエンザの感染者が激減し、抗体保有者が若年者を中心に減少したことが理由なのだと思います。ですから、若い人ほど早期のワクチン接種が望まれます。

集団感染が発生しているのも、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校が殆どです。

今後、さらなる集団感染が予想されます。

20歳以下の方はインフルエンザワクチン接種を速やかに受けてください。

医療崩壊を防ぐためにも。

そして集団感染を防ぐためにも、体調不良を感じたら、5日ほど他人との接触を避けてください。

具体的には"発症後5日を経過し、かつ解熱後2日間までは出席を停止とする"。
さらに、"
幼児については発症後5日を経過し、かつ解熱後3日間"
注意事項
 日数の数え方は、
その現象が見られた日は算定せず、その翌日を第1日とします

新型コロナは自覚症状が出る1日前から他人にうつす能力があると言われてますが、インフルエンザは、症状が出てからしか他人にうつさないといわれています。何か変だなと思ったら自宅療養してください、それが無理なら、マスクをして他人に近づかないでください。

それだけで、感染爆発は防ぐことが出来ます。

新型コロナもインフルエンザも、流行の波は必ず来ます。

その波の角度が急激で、医療崩壊をきたすようなことがあれば厄介なことですが、ゆっくりとした波であれば、波の大きさがある程度大きくても、社会は耐える能力を身に着けています。

急激な波を起こさないよう、個人的な感染予防に気を付けてください。

それで、少しですが日本社会は救われます!!