昨年末の空港検疫で発覚した日本でのオミクロン株陽性者188人のうち、80%は無症状、症状があったのは20%の38人だけで、主症状はせきで、熱があったのは、陽性者の9%(17人)だけです。
ただし、これはあくまで日本での初期(昨年末まで)の統計であって、英国の最新の統計によると、一日に18万人が感染し、230人が亡くなっていますので、1000人中、1.2人の死者が出ていることになり、これはインフルエンザ関連死の死亡率(0.1%)と近似します。現状で、インフルエンザと同等の危険性はあることになりますので、まだ注意は必要です。とはいえ、インフルエンザ程度の流感にあのように副作用の強いワクチンが果たして必要でしょうか。
日本の空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者 188例中、有症状は20%、咳嗽が半数以上に 2021/12/27 三和 護=編集委員(日経メディカル)
写真1 オミクロン株の電子顕微鏡写真(提供:国立感染症研究所)
日本の空港検疫で確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン株陽性者について、検査時の症状を調査したところ、20%に症状があることが明らかになった。最も多いのは咳嗽で半数を超える55.3%に認めた。これに発熱、咽頭痛、頭痛が続いた(図1)。
厚生労働省が把握している空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者のうち、2021年12月24日までに公表された188人について集計した(図2)。年齢は10歳未満が10人、10歳代25人、20歳代51人、30歳代44人、40歳代34人、50歳代17人、60歳代5人、70歳代2人だった。性別は男性115人、女性73人と男性が多かった。
図1 空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者の症状(2021年12月24日までに公開された有症状者38人について集計)
咳嗽が最多、発熱と咽頭痛も40%以上に
検査時に無症状だったのは150人(79.8%)で、何らかの症状があったのは38人(20.2%)だった。
38人の背景は、性別が男性21人、女性17人で、年代は10歳代9人、20歳代10人、30歳代9人、40歳代6人、50歳代3人、60歳代1人。
症状の内訳を見ると、咳嗽が55.3%と最多で、発熱が44.7%、咽頭痛39.5%、頭痛23.7%、倦怠感13.2%で続いた。少数だが5.3%に関節痛を認め、嗅覚味覚障害も1人に確認された。
複数の症状がある人は21人(55.3%)で、1つの症状しか認めない人は17人(44.7%)だった。単一の症状で多かったのは咳嗽で10例、発熱5例、咽頭痛2例だった。
空港検疫の検査時点での症状を見る限り、嗅覚味覚障害を1人に認めたもののほとんどは風邪様症状だった。一般外来を受診する可能性のあるオミクロン株感染者を、どうやって把握するかが今後の課題となりそうだ。
図2 空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者の推移(2021年12月24日までに公開された188人を集計。検査時に陰性で健康観察中に陽性化した人は含まない)
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202112/573339.html
(参考)
英国政府 コロナウイルス統計サイト
GOV.UKCoronavirus (COVID-19) in the UK
厚生労働省 新型インフルエンザに関するQ&A
厚労省の推計によると、コロナ以前、日本での季節性インフルエンザの罹患者は毎年1000万人、死者は関連死も含めると1万人のようです。一方で、英国では、1月7日現在、一日で18万人が新型コロナに罹患して、230人が亡くなっています。死亡率は、0.1%余りで近似しています。
ただし、これはあくまで日本での初期(昨年末まで)の統計であって、英国の最新の統計によると、一日に18万人が感染し、230人が亡くなっていますので、1000人中、1.2人の死者が出ていることになり、これはインフルエンザ関連死の死亡率(0.1%)と近似します。現状で、インフルエンザと同等の危険性はあることになりますので、まだ注意は必要です。とはいえ、インフルエンザ程度の流感にあのように副作用の強いワクチンが果たして必要でしょうか。
日本の空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者 188例中、有症状は20%、咳嗽が半数以上に 2021/12/27 三和 護=編集委員(日経メディカル)
写真1 オミクロン株の電子顕微鏡写真(提供:国立感染症研究所)
日本の空港検疫で確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン株陽性者について、検査時の症状を調査したところ、20%に症状があることが明らかになった。最も多いのは咳嗽で半数を超える55.3%に認めた。これに発熱、咽頭痛、頭痛が続いた(図1)。
厚生労働省が把握している空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者のうち、2021年12月24日までに公表された188人について集計した(図2)。年齢は10歳未満が10人、10歳代25人、20歳代51人、30歳代44人、40歳代34人、50歳代17人、60歳代5人、70歳代2人だった。性別は男性115人、女性73人と男性が多かった。
図1 空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者の症状(2021年12月24日までに公開された有症状者38人について集計)
咳嗽が最多、発熱と咽頭痛も40%以上に
検査時に無症状だったのは150人(79.8%)で、何らかの症状があったのは38人(20.2%)だった。
38人の背景は、性別が男性21人、女性17人で、年代は10歳代9人、20歳代10人、30歳代9人、40歳代6人、50歳代3人、60歳代1人。
症状の内訳を見ると、咳嗽が55.3%と最多で、発熱が44.7%、咽頭痛39.5%、頭痛23.7%、倦怠感13.2%で続いた。少数だが5.3%に関節痛を認め、嗅覚味覚障害も1人に確認された。
複数の症状がある人は21人(55.3%)で、1つの症状しか認めない人は17人(44.7%)だった。単一の症状で多かったのは咳嗽で10例、発熱5例、咽頭痛2例だった。
空港検疫の検査時点での症状を見る限り、嗅覚味覚障害を1人に認めたもののほとんどは風邪様症状だった。一般外来を受診する可能性のあるオミクロン株感染者を、どうやって把握するかが今後の課題となりそうだ。
図2 空港検疫で確認されたオミクロン株陽性者の推移(2021年12月24日までに公開された188人を集計。検査時に陰性で健康観察中に陽性化した人は含まない)
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202112/573339.html
(参考)
英国政府 コロナウイルス統計サイト
GOV.UKCoronavirus (COVID-19) in the UK
厚生労働省 新型インフルエンザに関するQ&A
厚労省の推計によると、コロナ以前、日本での季節性インフルエンザの罹患者は毎年1000万人、死者は関連死も含めると1万人のようです。一方で、英国では、1月7日現在、一日で18万人が新型コロナに罹患して、230人が亡くなっています。死亡率は、0.1%余りで近似しています。