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公教要理図解:第35図 第4戒(続き) 汝父母を敬うべし

2022-01-07 04:07:52 | 要理(カテキズム)
「第35図 第4戒(続き) 汝父母を敬うべし」『公教要理図解』ワグネル神父

◎長上者(目上)に対する義務


天主は、第4の掟をもって、両親を尊敬するのみならず、その他われわれの親族と、すべて宗教上の上級者(目上)及び社会上の上級者(目上)を尊敬することを命じ給うのである。


宗教上の上級者、目上とは、とうとき父であるローマ教皇及び司教、霊父方をいうのである。


社会上の上級者、目上とは、その国の君主及び官吏、師匠、主人、を言うのである。


上級者に対する義務は次のとおりである。
(1)
われわれ、人は、宗教上の目上の者、及び、社会の目上の者を尊敬せねばならない。
(2)
われらに命令する権力内のすべてのことにおいて、目上に服従せねばならない。
(3)
目上の為に祈らなければならない。


司教司祭に対しては、次のとおり心得ねばならない。我々は人を支配し、天主のみおしえを説く司祭を、特別に尊敬せねばならない。
「指導の任務をよく果たしている長老たち、
 特に宣教と教えのため働いている長老たちは、
 2倍の報酬を受けるに値する者とみなすべきです」
(第一ティモテ5;17)
昔、ガラチア人が、聖パウロに対してどれほど深い愛情を表したかということを思わねばならない。

聖パウロは言った。
「それでは、あのときのあなたがたの喜びは、今どこに行ったのでしょうか。
 あなたがたが、できれば、目をえぐりだし、
 わたしに与えたいと思うほどの気持ちさえもっていたことを、
 わたしは、あなたがたのために証言します」
(ガラチア書第4章15節)


司祭の生活上に必要な物を与えねばならぬ。聖パウロの書簡に、「自らその費用を出して戦う兵卒がどこにいるだろうか」と書いてある。
また、集会の書にも、「司祭を尊敬せよ、なんじ等の手によりて献じられた供物をもって 自ら清めよ、その命じられたるとおりに、初なりの物並びに犠牲の供物の幾分かを 彼等に与えよ」と書いてある。これらの聖なる言葉によりて、司祭の生活を扶助せねばならないことがわかるのである。


イタリア政府が、昔、ローマ教皇領であったローマの土地を奪ってから、カトリック信者は特に教皇をお助けしなければならない義務があるのである。


聖パウロは、わたしたちに向かって司教司祭に服従せねばならぬことを教え、ヘブライ書に、
「あなたがたの指導者の言うことをきき、これに服従しなさい。
 彼等は、神に対して責任を持つ者として、
 あなたがたの魂をいつも見張っています。」
(ヘブライ書13章17節)
と記している。


我等は司教司祭等が、我等の霊魂を救うために自分の時間、健康、生命までも犠牲にすること、かつ、しばしばその恩を忘れる者のあることを思い出し、彼等のために、特に祈ってこれを償わなければならないのである。

10
なお、また、その教える事柄が、善である限りには、たとえ、行いの悪い司祭にさえも服従せねばならないと、イエズスキリストは命じられたのである。

「そのときイエズス群衆と弟子達に、次のように仰せになった。
 『律法学者やファリサイ派の人々は、モーセの座についている。
  だから、彼等のいうことはすべて実行し、また、守りなさい。
  しかし、彼等の行いを見習ってはならない。
  彼等は言うだけで、実行しないからである。』

 
マタイ福音書 第23章

11
君主、官吏、及びわれわれの服従せねばならぬすべての人々に対しては、やはり前同様に心得ねばならぬ。

12
使徒聖パウロがローマ人に贈った手紙には、帝王及び全ての権威を有する者に払うべき名誉尊敬等について詳しく論じてある。また、ティモテに贈った前の手紙第2章第1節にも、
「だから、わたしが第一に勧めるのは、衆人のため、 帝王等及びすべて上位に在る人々の為に、 懇願し、祈祷し、請願し、かつ感謝をすることなのです」と教えている。

13
聖ペトロもおっしゃいました。
「だからあなたがたは、天主のために、すべて人の制定したものに服しなさい。
 すなわち、主権者として帝王に服し、
 また、悪人を罰して善人を賞するために帝王から遣わされたものとして、
 すべての官吏に服しなさい」
(ペトロ前書 第2章第3節)
すなわち、彼等を尊敬することは、これは、とりもなおさず、天主を尊敬することになるのである。

14
権利者に対して反逆することは、決して許されないことである。
その理由は、
第一、天主がこれを禁じておられる
第二、反逆は社会のため、大悪の原因となるからである。

15
わたしたちは、もし、衆議院議員、都道府県会議員、市町村会議員を選挙する場合は、宗教、権利、及びすべての正しい自由を尊重する人士を選挙せねばならないのである。

16
もし、父母、あるいはその他の長上者が、天主の掟にそむくようなことを命じたならば、わたしたちは、彼等を尊敬しつつ、わが良心がこれを許さないことを彼等に諭さねばならない
われらは、人に従うより、天主に従わねばならぬ義務があるからである。

◎絵の説明
17
この絵の上部の左の方には、教皇が枢機卿、司教、司祭にとりかこまれて、君主、官吏、兵士、国民等から尊敬されている所を書いてある。

18
その右の方の絵は、臣民の尊敬を受けておられる国王である。

19
中央は、ルトとモアブ国から伴い来た彼女の姑、ノエミとをあわらしている。ルトは、姑を養うために、拾い集めた麦の穂を、ノエミのところへもって来て、われらに孝行模範を示すのである。

20
下部の左方は、賢く良く勉強する生徒が、男女の教師の教訓をば、注意と尊敬とを以て、聴聞するところを見せたのである。また、その右の方は、予言者エリゼオをののしった42名の小児が、2匹のクマに食い殺されるところである。








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