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ワクチン接種率世界1位の国で感染爆発!総人口の1割がコロナに感染(WSJ)

2021-05-20 05:57:53 | 時事
セーシェルでは、全人口の6割以上にワクチンを接種(接種率世界1位)したものの、その後感染が再燃し、累計で総人口の1割弱が新型コロナに感染したようです。ワクチンの内訳は、3分の2が中国製ワクチン、3分の1がアストラゼネカ製ワクチンとのことです。米大手紙(Wall Street Journal)の記事です。

ワクチン接種率世界一、でも感染再燃した国 島国セーシェル、中国シノファーム製ワクチンの効果に疑問も セーシェルでは1日当たり感染者数が300人超に急増している 2021 年 5 月 11 日 11:33 JST 更新(WSJ)

 インド洋の島国セーシェルは人口当たりの新型コロナウイルスワクチン接種率が世界のどの国よりも高い。だが感染再燃の抑制がままならず、住民が接種したワクチンの大半を占める中国製ワクチンの効果に対する疑問が強まっている。

 セーシェルで唯一のコロナ治療センターにはここ数日、治療を求める患者が殺到し、医療がひっ迫している。115の島で構成されるセーシェルの保健当局によると、感染拡大はこれまでで最悪の状況だ。症状が見られる感染者数は1日当たり300人超に急増し、累計8172人に達した。政府はロックダウン(都市封鎖)の再導入を強いられている。

 感染者数は少ないとはいえ、地理的に孤立した人口わずか10万人の小国にとっては桁外れに大きな問題となる。日々の感染率はインドを上回る。

 セーシェル政府は人口の6割超にワクチンを接種済みで、感染の再燃は衝撃的と受け止められている。中国国有の製薬大手、中国医薬集団(シノファーム)のワクチンを接種したのは約3万8000人。残りは英製薬大手アストラゼネカが開発し、インドのセラム・インスティテュートが生産したワクチンの接種を受けた。

 保健省によると、新たな感染者の3分の1余りはワクチン接種を完了していた。セーシェルの当局者はそのうち何人が中国製ワクチンを打っていたか明らかにしていない。

 保健省は10日の声明で、「感染率は依然として高く、懸念される」と述べた。

 世界保健機関(WHO)の予防接種担当ディレクター、ケイト・オブライエン氏は同日、セーシェルの「感染者の大半は軽い症状」だとし、「シノファームのワクチンは2回の接種が必要だ。報告された感染の一部は、1回目の接種直後か、2回目の接種直後に発生している」と続けた。

 クリスティーナ・エトワールさんは、姉妹で看護婦のイブさん(42)が3月上旬にシノファーム製ワクチンの2回目の接種を受けたが、その3週間後に高熱と喉の渇き、せきが出たと語った。

 「彼女は検査で新型コロナの陽性反応が出て、自分が働く病院で治療を受けなければならなくなった」という。「ワクチンは大した予防にならなかったと思う」

 シノファームから今のところコメントは得られていない。

 こうした状況がワクチンの効果について何を物語っているのか、世界が注目している。

 WHOはシノファームのワクチンについて5月7日に緊急使用を承認し、世界的な使用が可能になったばかりだ。

 感染拡大に見舞われたインドからのワクチン輸出が停止する中、この緊急使用承認が途上国の深刻なワクチン不足の緩和につながることが期待されている。

 当局者や専門家によると、WHOによる承認はコロナとの闘いで主動的な役割を果たそうとする中国政府の狙いも後押しすることになる。ただ、60歳以上に対する効果を示すデータが少なすぎるとして、承認には注意事項も添えられている。中国が開発した5種のワクチンは世界の富裕国では使用が広がっていないが、発展途上国の多くで既に接種キャンペーンを展開中だ。

 だがセーシェルの感染者数が倍増したことで、シノファームのワクチンの有効性に新たな疑問が生じている。

 WHOは4月、シノファームのワクチンについて、60歳未満の成人で症候性もしくは重症の感染を予防する効果がわずか78%強にとどまり、さらに年齢層の高い患者では有効性を示すデータがほとんどないと述べた。

 アラブ首長国連邦(UAE)は数万回分のシノファーム製ワクチンを使用したが、免疫反応が弱いことを理由に、一部の人に3回目の接種を求めた。ただ、その対象はごくわずかだと当局は述べている。一方、米国で実施されたアストラゼネカの臨床試験では、症候性かつ重症の感染予防に関しワクチンの有効性は79%となった。

 いずれのワクチンも米ファイザーやモデルナが開発したワクチンに有効性で劣る。ファイザーとモデルナはメッセンジャーRNA(mRNA)技術を用い、有効性は約95%と報告されている。

 セーシェルの感染拡大を巡るデータは、南アフリカ型など複数の変異株の存在を示している。南ア政府は2月、南ア型変異株に対する効果が弱いとみられることを受け、アストラゼネカのワクチンを使用する計画を撤回した。

 アストラゼネカの広報担当者は「アストラゼネカのワクチンは忍容性が高く、症候性の新型コロナ感染症の予防に高い効果があり、すでに何千人もの命を救ったことが分かっている」と述べた。

 アフリカ疾病対策センターのジョン・ンケンガソン所長はシノファーム製ワクチンの有効性を巡る懸念を一蹴したものの、セーシェルで接種を完了した人が感染していることには懸念を示した。

 ンケンガソン氏は「ワクチン接種後に感染した人々の状況を把握すべく、セーシェル政府と協力している」としながらも、「一般的にワクチン接種はウイルス感染の重症化を抑えることが分かっている」としている。



https://jp.wsj.com/articles/seychelles-the-worlds-most-vaccinated-nation-sees-renewed-covid-19-surge-11620686780


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