Rスズキの毎日が大食い

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「マンガの創り方―誰も教えなかったプロのストーリーづくり」山本おさむ著

2008年10月11日 | マンガ
少年ジャンプで「バクマン!」というマンガ家志望の少年のマンガが連載されてるわけですが、これによってマンガ家を目指す子供たちに希望の火をともすことができるでしょうか。次代のジャンプは新たな書き手なしにはなりたたないのであります。

そこで、これです、ベテランの手による初歩からのストーリー指南書を見つけました。3990円。極厚です。

ところがわたくし山本おさむ氏のマンガを一つも読んでいないことに気がつきました。代表作は「どんぐりの家」だそうでございます。聴覚障害と知的障害を併せ持った子供たちを描いた感動作ということで、後日レンタルコミックでも探してみておかなくては。

この本は巻末に高橋留美子作「Pの悲劇」と合わせて、山本氏のデビュー作「UFOを見た日」も収録されており、これをテキストとして表題のつけ方からストーリーの展開のさせ方、セリフ回しなどを細かくレクチャーしてくれるといったテキストとなっており、世のマンガ家志望の方にとって読んでおいて損はないと思われます。

ただし、世の中にはこのようなテクニックを技術として確立していなくても、面白いマンガを描いてしまう天才が確かに存在するのであります。高橋先生の作品がこの様な推敲の果てに生まれたのかどうか知る由はございませんが、山本先生の作劇術とはある種異なるものがあると感じざるを得ないのでございます。