やっぱブログだべさ。

 こんなブログタイトルでも…まぁイイんでないかい? 
 まずは「初めに・お約束」をお読み下さい。

キャンプのお話 ~miscellaneous編 「箒のメニスカス」~

2007年08月17日 | キャンプ
 今日はシカゴで暇してるので、まとめてブログUPしちゃいます。キャンプの小話をいくつか。

① 何かと問題を起こし続けたMitchellくん(10歳)。とある日は、他の男の子たちと喧嘩して、関わった子たち全員でディレクターに呼び出され、何が起こったのか、作文を書かされました。全部で4人の子供の作文を先生たちで読んだら…
「Mitchellが剃刀の刃を持ってEthanに襲い掛かり(!!!)、それを防ごうとしたEthanはそこにあった箒のmeniscusでMitchellに襲い掛かった」

え、箒のmeniscus?! 箒の表面張力?! 大爆笑! 

 それ以来、meniscusが先生達の間で流行り…
a) 箒を持ったPeterが「箒のmeniscus!! 」と、箒の掃く方でJamesに突進。Jamesは「違う、箒のmeniscusは逆側だー!」と逆側のmeniscusで応戦。
b) meniscusの本当の意味の「表面張力」に、お食事の度に挑戦するJennifer。お水が欲しいという先生に、表面張力が見えるまで水を注ぎ、その度に「meniscus」と繰り返す。
c) 他のmeniscusも登場。こうなったら何でもアリ。

② 前述のMitchellくんは、先生やカウンセラーたちの「オトナの恋愛事情」に詳しい、と自分で言い、可笑しな空想をしていた様です。先生たちの恋愛事情としては、「JenniferとJamesは付き合ってる。DylanはChristinaが好きだけど、彼女はレズビアン。Chewieは女の子が好き」。
あぁ~~全部ハズレ! JamesはゲイでJenniferと付き合ってません。Dylanは彼女がNYに居て、Christinaも私もレズビアンじゃありません。
 
③ 17歳のMarkくん。ADDを持っているので、彼のサックスの先生、Dylanが彼のカウンセラーに「Markの事で何か知っておかなきゃいけない事はある?」と聞いたら、「彼は突然やって来ては『Mの形!』って言って、指でMの形を作るんだけど(小文字のmを人差し指、中指、薬指で作る。「三」って形を作って、それを逆さまにして出来上がり)…まぁ取り合わなくていいです」と。

 案の定Dylanは初対面で「Mの形!」の挨拶をされ、「Yes」と答えたそうな

 その話を聞いて、一度でいいから「Mの形」を見たかったんだけど、チャンスが無く、仕方ないのでDylanと私の挨拶が「Mの形」になった。当然、Dylanと私の写真は、Mの形のポーズしてます。

 ある日、DylanはMarkとすれ違った時に、自分から「Mの形」をして見せたら、少し考えてMarkは大文字のMを両手で作る事に成功。レベル2です。ここで説明するのも馬鹿らしいので、「Mの形・レベル2」の作り方は自分で考えて下さい。・・・と思ったら、Dylanのレベル2の写真があるので、載せてしまいましょう。Dylanはかわいいので、皆のeye candyでした


④ 先生二人のキャバレーデュオ、James and Coleが今年も大活躍。

 えと、この二人は弾き語り&ハモりが得意で、今年の彼らのテーマソングはChildren
♪”Children, the apple of my eye, Children, you make me want to cry. Children, oh how I love to die. Oh Children, you make me want to die".
これをデスね、私は室内楽のレッスンが終わる度に聞きたくて、ColeかJamesを探し、「歌って歌って!!」。Children, you make me want to cry/die! なんて、何てピッタリなんでしょう。

⑤ 去年は7週間で650枚くらいの写真を撮った私。今年は、冬に新しいデジカメを購入し、その時に「キャンプのコンサートホールでもズームでいい写真が撮れるように」デジタルズームが15倍のカメラを買ったのデス。その結果、全部で1500枚くらい撮りました。コーラスとミュージカルのオフィシャルカメラマンだったってのもあるけど、画素数も高いので、パソコンが一気に重くなってしまった
 そんで何人かの先生にヘッドショット(プロモーション用写真)を撮って、って頼まれてたんだけど、中々時間が合わず、最後の夜にバーで写真を撮る羽目に。酔っ払ってるので、全然使えませーん
 
⑥ お別れで私は一度泣いてしまいました しかも、それが何故か先生とのお別れじゃなくて、生徒! 前にブログにも書いた、Miriamっていう子ですが、良く成長してくれたな、っていうのがあって、お別れのハグした時に私が先に泣き出しちゃったのです。厳しい事を言ってしまった、ってまだ私も心のどこかで引っ掛かってたのかな? お陰で、言いたいこともちゃんと言えずにお別れとなってしまった 色んな子供達が、”Chewie, you are awesome! 来年も帰って来てね!"って言ってくれました。感涙。ちょっと厳しく教えちゃったかな、って子のお母様に「実は、うちの子、Chewieに習ってから、地元の先生をもっとキビシイ先生に変えなきゃダメかもしれない、って思い始めてる。きっかけを与えてくれて、どうもありがとう」と言われました。それならいいけど…ホントに厳しすぎたかも~って心配してたのです。

 帰るためにパッキングしてた時は本当に哀しくて、私の部屋に遊びに来てくれた先生達とも普通に話が出来ず…。実際にお別れする時は泣きそうになってたので、Jenniferが「この辺で止めないと、Chewieは泣いちゃう」ってみんなと私を引き離す作戦に出ました。お陰で泣かなかったし、皆にはまた直ぐに会えそうな気がします。実は今、シカゴで、ミュージカルのキャプテンの家に泊まらせてもらってます。ご本人は実家に帰ってて居ないんだけど、9月には再会出来るので楽しみにしてます。7週間毎日毎日顔を合わせていた皆と突然会わなくなるって、変な感じ。


キャンプのお話 ~ストレス発散法とfriendship編~

2007年08月17日 | キャンプ
 土曜日にキャンプが無事に終了し、日曜の午後、泣く泣く家に戻りました。そして今、シカゴに居ます。蒸し暑いデス。
 
 キャンプを振り返って、今年のハイライトを挙げてみましょう。まず思い浮かぶのが、去年もそうだったけど、先生・スタッフ同士のfriendship。皆で協力し合って、最後まで行けたんです。
 そして、いくらキャンプが好き、教えるのが好き、子供が好き、と言っても、やっぱり上手く行かない時があって、子供の態度だったり、能力だったり、キャンプ全体のフィロソフィーだったり、そういうモノにストレスを覚える事が皆あったのね。でも、毎日三食、他の先生たちと一緒に食べて、その時に色んな話をする事が出来て、それだけでもストレス発散になりました。「今日誰々のレッスンがあったんだけど、また練習不足で!」とか、「今日のリハーサルで誰々の態度が悪かった! 」とか。

 さて、先生たちの本当のストレス発散法について。レッスンや授業のプランを立てなきゃいけないから、実際に教えた後も忙しいんだけど、夜、よく皆でUNOで遊んだの。1ゲームに平均1時間も掛けて大熱戦を繰り広げていたのです。忙しいとUNO出来なくて、そういう日が続くと、UNO禁断症状になり、終いにはUNOをセラピーと呼ぶように。

 そもそも1ゲームに1時間も掛かった理由は、誰かが残り3,4枚になると、「○○が残り3枚デス!!!」と通報()があり、皆結束してその人を勝たせない様にするの。「reverseして!」とか「色変えて!」とか。もちろん、何色にして欲しい、までは言えないから、残りはmind reading。そして、勝ちそうな人の残りのカードを読むmind readingも。

 そして残り2枚でWildを使う時、わざと手持ちのカードと違う色を設定します。最初にやったのは他でもない私。「日本人のreversed psychology」(逆転心理?)と呼ばれ、少しずつ皆の間に浸透していったんだけど、お陰であまり使えないテクニックになってしまった

 そんで、Reverse, Draw Two, Wild などのカードを連続して使うと、we would start calling him/her names(悪い言葉で呼ぶ)。それはそれは凄かった。キャンプではそーゆう言葉を使っちゃいけないんだけど、先生達が住む家ではいいじゃ~んと。Chewieはそーゆう言葉は使わないし、誰も私がそーゆう事を言うとは思ってないから、期待されてなかったんだけど、ある日、他のスタッフメンバーに「彼はそーいうカードをよく使うから、最初はlittle f---erからスタートしたんだけど、段々エスカレートして、後でreal f---erになっちゃったんだよー」って言ったらreal f---erご本人が「Chewie!!」と泣きそうな顔になったので止めてあげました。はっはっは。

 そして私達の合言葉となったのが、”Green, B----es!”。Wildカードで緑色に変えた時にギターの先生が言った言葉。(これは私も、緑に変えたときに一度言ってみた。そしたら皆大爆笑。ウケすぎだって!)
私達は、何でも緑色を見ると、Green, B----es!と心の中で叫ばずに居られなくなりました。

 ま、皆で大騒ぎして、昼間のイヤだった事とか、ストレスの溜まる生徒の事とか忘れて、無邪気にお互いを罵りあい(!)、でも本気で怒ってる訳じゃないからカワイイもんです。キャンプを去る時に、オンラインでヴァーチャルUNOを出来ないか、と先生達で話し合いました。離れていてもインターネットでゲームしたい、と。誰か情報を知ってたら教えてくださーい。ゲーム中にGreen, B----es!とかメッセージを書き込めないとUNOじゃないんだけど。

 と。こんなに楽しくUNOやってたんだけど、最後の週は出来なかった! 何をしてたかというと、ミュージカルの舞台セットのペイントをしてたの。後半のミュージカルは”Hello Dolly!”。場面がコロコロ変わるので、舞台セットも多くて大変。なのに担当スタッフが足りない、担当スタッフ全員でペイント出来る日がない! という事で、キャンプのone of my bestfriendであるミュージカルの先生が一人でペイントしなきゃいけなくなった。大変過ぎるじゃーん!って事で、私と他の2、3人のセンセイたちでお手伝い。担当のセンセイをキャプテンと呼び、皆でHello Dolly!の航海へ。割と興味本位で手伝ってた先生が、もう一人と言い争いになり、キャプテンがハシゴに昇って仲裁に入る場面も。海賊っぽい。Arrrgh!!!

 段々ペイントに慣れてきたChewieは一番細かい所を任せられる様になりました。実は左手でも、右手と同じ様にペイント出来る私。はみ出さないで丸とかやたら細い所とか塗れたので「信じられない!やっぱChewieは日本人なんだねー」って言われた。何だと思ってるんだー!? 「そこここにJapanese tasteが盛り込まれた」舞台セットとなりました(海賊船Hello Dolly!クルー談)。そして「日本人らしく(他のクルー談)」黙々とお仕事しました。一番うるさかった先生が帰った後は3人で静か~にペイントして、これがpeacefulで、UNOとは違う意味でセラピーになった。これが2日間。二日とも夜中の1時過ぎまでペイントして、大変だったけど楽しかった! 
 調子に乗った私は「キャプテン!あっしは新たな自分の才能を発見してしまっただよ!」と。冗談デス。

 ミュージカルその物の出来(子供達の出来)が芳しくなかったので、キャプテン・副キャプテンのストレスレベルが毎日上昇。ドレスリハーサルの後は、「ストレスレベル・赤」になり、普通に会話も出来ない位になっちゃった 見てられなかったので、小道具のお買い物を引き受けました。ロブスターの人形(ぬいぐるみじゃなくて、なるべく本物らしいもの)を探してるって言うの。流石にロブスターで有名なメイン州とは言え、そんな物は中々見つからず、2日間掛け、7軒目のお店にてやっとロブスターに遭遇。「あぁぁぁぁぁこれだ~~~~~~!!!!」と叫び、しかも私、やたら嬉しそうに見えたみたいで、お店の人が「一体何に使うの?!」ってビックリしてた。同時に探していた白いYシャツも、同じ日に何とか揃える事が出来て、ショーに間に合わせました。

余談:小道具をpropと呼び(propertyの略だって)、立ち位置・動き方をblockingと呼ぶ、という英語の業界用語も覚えました。ventingしながらイチイチ「blockingって分かる?」って確認してくれたキャプテン、ありがとう。何しろ私、日本人だから! 

 そんで私の最後のお仕事。ミュージカルのカメラマン今回は一列目・ど真ん中の席を予約してもらいました。全部で260枚くらい撮り、結構イイのがたくさんあります。ちょっと公開。
   

 最後に自分のペイントしたセットの写真も撮って、キャプテンとクルーとセットの前で記念撮影。

因みに、よく見えないと思うけど、キャプテンが手にしているのは、私が買ってきたロブスターon a silver trayです。Chewieが一番念入りにやったのが、白とピンクのストライプ。丸も全部私の担当デス。えっへん

 実は去年、キャプテンは「他の人にヘルプを求めて、たくさん説明するより、自分で全部やった方が速い」って考えてて、私達は滅多にお手伝い出来なかったんだけど、「先生達、皆でミュージカル・スタッフを助けたい」って事を分かって欲しくて、今回お手伝いをオファーしたってのもあります。

  こんな形で私はミュージカルをお手伝い出来たんだけど、私自身も色んなスタッフメンバーに協力してもらって最後までお仕事出来ました。皆それぞれ、特異な生徒が居たり、忙し過ぎたり、他の人のヘルプが無いと出来ない事がたくさんあったり。そんな時、皆物凄く協力的なの。Noって言われた記憶がない。そして、"venting"(ストレスとか感情の捌け口)が必要な時、必ず誰かが話を聞いてくれました。アリガトウ こういう子供の音楽キャンプに来て教えようって思う人の集まりだから、皆、教える事に対する熱意や態度とかが似てるし、いい先生たちでもあります。夏にこういう場で出会えてChewieはホントに幸せモノであります

 写真は、最後の日に、キャンパス内の湖にsunsetを見に行った時のものです。