私的音楽雑記帳
FOLK ETYMOLOGY
11/18 よみがえりのレシピ
東京駅にある奥田さんの店「yudero191フロム アルケッチァーノ」
藤沢カブとムール貝のパスタ…のはずが、今日は温海カブ。
ほどよい辛味と甘味が美味。
ユーロ・スペースで上映中の映画「よみがえりのレシピ」を
見に行ってきました。
一緒に行く予定をしていた友人が、のっぴきならない用事が
入ったとのことで、残念ながら一人で会場に向かうことに…。
ま、映画だからいいか。
鶴岡(山形県ね)出身の若手ドキュメンタリー映画監督
渡辺智史さんが2本目に手がけたというこの作品。
鶴岡をはじめ、山形県内に細々と残る「在来作物」を中心に、
それを取り巻く生産者や地域に暮らす人々のつながりや、
日常当たり前に暮らしていけることの大切さを伝える作品でした。
映画の中に登場する野菜。
ゆきなや温海カブ、もってのほか(昔はもって菊とか言ってたけど)。
実家に暮らしていた頃は、当たり前のようにばあちゃんや母が
料理して食卓にのぼっていたものばかり。
スクリーンを通して見るそれらは、手間暇がかかり病気に弱いのが
欠点らしく、今の農業市場においては生産力の足手まといになるばかり。
次第に病気に強く、大量生産が可能な外来種にとって代わられるように
なったそう。
そして、次第に絶滅の危機に瀕することになっていくのだそう。
さらに、「美味しさ」の点でも、在来作物は独特の「くせ」の
強いものが多く、調理や加工の上で難しい。(さらに現代人にあまり好まれなかったり)
どうして、そんなリスクの多い作物を
手間暇かけて頑張って育てるのか?
それは、次世代に受けつぐべき必要があるから。
その作物のもととなる「種」は、生きた文化財。
大切な遺伝子資源なのだと、山大農学部の江頭先生は
スクリーンの中で話す。
在来作物は、この30年のうちに様々な理由(生産性とか合理性とか)で
60種ぐらいこの大地から姿を消しているのだそう。
これらを次世代に残すのは、今ここに生きる自分たち
生産者の使命だと、生産者は語る。
今、思い出したかのように
またTPPに関する話題が吹き返している。
大量生産するアメリカ農業のそれら作物が自由に国内で流通するようになると、
遺伝子組み換え食品が堰を切ったように市場に流通することになる。
「遺伝子組み換えは、人体に何ら影響を及ぼさない」
????
以前どこかの民放でそれらに携わる人の発言を聞いたけど、
果たして、その根拠はどこにある?
食品や栄養の分野には、エビデンスが極めて少ない。
薬なんかと違って、長期的に追跡していかないと
そんな根拠は生まれてこないはず。
信じられないなぁ…と、普通に考えて思うもの。
話はそれましたが、そういったものに惑わされないよう、
脅かされないように、生産者と私たち消費者が
それらの作物を大切に食し、次世代に受けつぐことこそが、
これからの日本を安心&安全なものにしていくんじゃないのかな。
この作品を通して改めてそう思いました。
機会があれば、みなさんも是非!
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