私的音楽雑記帳
FOLK ETYMOLOGY
11/19 躓く。
ユニットリーダーと共に、某特別養護老人ホームの見学会に参加してきました。実はここ、新しい住まいからほど近くにあるその道では有名な施設。
うちの施設は、どこまでのユニットケアを目指すのかすら見えない、グラグラの迷走状態。開所して半年だから仕方ない・・・部分はあるんだろうけど、それだけが原因ではないの・・・では? と思ってしまいほど、ここ数カ月の業務は、取り組めば取り組むほどモチベーションが下がる一方。
そんな状況の中、見学した施設には、(本当の)家庭がありました。集団で介護を受ける・提供する施設ではない、「住まい」「暮らし」の延長。
施設自体は、年数を感じさせる部分があって、おせじにも綺麗ではないけど、木のぬくもりを感じさせる、ずっとここにとどまっていたいような落ち着いた気持ちにさせてくれる雰囲気でいっぱい。
副施設長がおっしゃっていらしたように、最近は洗練されたデザイナーズマンションばりの施設も多いけれど、それって本当に暮らしやすい雰囲気を感じることができるのか? とか。必要な「無駄」を取り除いてしまった住まいは、とても冷たくて殺風景ですもの。なるほどなぁ。随所に垂らされたすだれや御簾、旅館の廊下にあるような間仕切りなんかも絶妙でした。
時間はお昼。各ユニットごとに、その中でさらに個々のリズムに合わせた食事時間があって、その風景はなんとも緩やか。誰もガツガツと焦っている気配がなかったのでした。
やむ負えず中途半端な集中配膳のスタイルをとっているうちの施設では、みんながみんな「時間」に追われて焦っています。ケアスタッフも、委託給食会社のスタッフも、そして私も。
個々の生活リズムを尊重したい思いと、集中で管理している以上ついて回るリミット。どうすればいいのか、誰かがかじ取りをすればいいのか、無理してでも乱暴なアクションを起こせばいいのかすら判断できないような負のスパイラル。
理想と現実が歩みよるのは、もっとずっと先の事なのでしょうか・・・?
話は変わりますが、真空調理法をとっているこの施設では、食事もユニットごとの作業がほとんど。個々にパック詰めされた料理を食べたい時間に開封、加工、盛りつけて提供。「真空だから今一つ味が・・・」とおっしゃる副施設長でしたが、きっとこれが最善なんだろうなぁと思った次第。
今の施設では、集中調理~配膳なので、2時間ルールは衛生上必須。「なんでなんで?」のブーイングを浴びながらも継続するしかない状況は・・・この先に本当にゴールはあるのか?と思ってしまうほど矛盾だらけ。
理想はある。現実は厳しい。理想論? 頑張ってないだけなんじゃない? 答えは見えません。
さらに難解なのは、ケアに付随する栄養管理(ケアマネジメント)の必要性。
ここのところずっと悩んでいる、家庭の食事(おまけに人生の終末期)にきめ細やかな(というか数字をはじき出した)栄養プランって、はたして本当に必要なのだろうか。
食事(というか献立)を作るだけが栄養士の仕事ではない。
家庭でも栄養管理はあんまり必要ではない。
何を管理するのか? 衛生管理?? ← 家庭ではケアスタッフがやるから大丈夫。
何を求められているのかすら、自分でも判断できず答えが見えません。
難しい・・・。
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