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本棚に積ん読な本を読了したらばの備忘録

岸田今日子『二つの月の記憶』内容と感想

2009-04-17 16:06:28 | 紙の書籍
講談社 岸田今日子『二つの月の記憶』を読了しました。

内容と感想をざっくりと備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。





【目次】
オートバイ
二つの月の記憶
K村やすらぎの里
P夫人の冒険
赤い帽子
逆光の中の樹
引き裂かれて


【内容】
小説現代増刊「メフィスト」2005年5月号~2006年1月号に掲載された短編集。


【感想】
この短編はどれも現実と非現実のあわいを微かに行き来しているような、何ともいえない不思議な感じがするものだった。
そこはかとなくエロチックで、女の業が見え隠れしていて少しだけ怖い。
不思議な余韻が残る作品。


【余談】
この作品は2006年12月に亡くなられた女優岸田今日子の短編集。
岸田今日子は卓越した演技力と存在感で、比べる者のない女優だと思っていたが、こんなふうに小説も書かれることを知らなかった。物語を演じるだけでなく、紡ぎ出すこともできるのだな。。